パ・リーグはホークスが、そしてセ・リーグはスワローズが日本シリーズに進出する事となった。両チームの選手達及びファンの方々、本当におめでとう!
「ジャイアンツがCSのファイナル・ステージを勝ち越せなかった事に、全く悔しさが無かったか?」と言われれば、ファンとして「全く無かった。」とは言わない。でも、「日本シリーズは、リーグ優勝を果たしたチーム同士が闘うべき。メリットが在るのは認めるけれど、リーグ優勝及び日本シリーズの価値を下げない為にも、CS制度は廃止して欲しい。」と思っているので、今回、リーグ優勝を果たした両チームが、無事日本シリーズ進出を決めた事にはホッとしている。「共に“破壊力の在る打撃陣”を擁するチームなので、何方が日本一になるか?」を注目している。
ファイナル・ステージ敗退で、今季の全てが終わったジャイアンツ。先月、「“新監督”に望む事」という記事の中で、「来季に向け、ジャイアンツが断行しなければならない事。」を列挙したけれど、全てを終えた事で改めて、プラスアルファを含めて書いてみたいと思う。
「昨季、CSのファイナル・ステージで完敗し、普段から“潔さ”だ“武士道”だといった言葉を好んで使っている事から、当然辞任を申し入れるものと思っていた原辰徳監督。然し、辞任の『じ』の字も口にする事無く、当たり前の様に留任した事に疑問を感じていたが、『来夏の参院選で自民党から出馬すべく、有権者へのアピール度を上げる為に留任したのではないか?』と思われる動きが在った事から全てが腑に落ち、『原監督は今季限りで、間違い無く辞任する。』と思っていた。」が、昨夜の敗戦を受け、原監督は辞任の意向を明らかにした。チームを私的に利用した“かの様な”今季に関しては、正直憤りを覚えているけれど、でも「彼が指揮官として、7度もジャイアンツを優勝させてくれた事。」には、心より感謝している。多くの喜びを有難う御座いました。そして御疲れ様でした。
どんなに素晴らしい人物で在っても、長期間トップに在り続けると、其の組織は淀みが生じる物。第二次原政権としては10年目の今季、ジャイアンツは選手のみならず、コーチのミスも相次ぎ、「組織を一新する必要在り。」と感じていた。次の監督が誰になるのかは判らないけれど(江川卓氏や中畑清氏は勘弁!)、抜本的にチームを作り変えて貰いたい。
今回のCSを見ていて改めて思ったのは、「重要な試合で先取点を与え、勝てない菅野智之投手は、矢張りエースに非ずだな。」という事。「10勝11敗」と負け越した今季、気になったのは彼の体型。元々太り易い体質に見受けられるが、其れにしても彼の“ポチャ腹”は戴けない。昨季よりも球の切れが無くなった様に感じられるのは、身体の弛みとリンクしているのではないだろうか?シーズンオフは徹底的に走り込み、身体を充分絞り込んで欲しい。
「“新監督”に望む事」の中でも記したが、CSでも小林誠司選手の“未熟さ”を痛感させられた。“捕手”としてのリード”もそうだが、“打者”としても読みが浅過ぎる。素人の自分でも、彼のリードが読めてしまう事が多いし、又、「こういう攻め方をしたら、打者としての小林選手を抑え込めるだろうな。」というパターンで、案の定、彼は抑え込まれてしまうから。プロの世界で生きて行く為には、もっと“狡賢さ”を体得する必要が在る。阿部慎之助選手だって、最初は捕手として糞味噌に言われていたのだし、小林選手には何としても頑張って貰いたい。
レギュラー・シーズンでは全くと言って良い程、良い所が無かった阿部選手。」だが、CSでは帳尻合わせの様に打ち捲った。「ファイナル・ステージの4試合で11安打というのは、プレーオフのシリーズ最多記録。」なのだそうだが、「長打を捨て、単打狙いに走った様な阿部選手。」に、相手チームの投手達は“怖さ”を感じるだろうか?
鈍足な上、チンタラ走りが目立つ阿部選手。長打を乱発していた3年前ならば許されても、長打が出なくなった今、出塁しても下手をすれば、単打が3本出なければ本塁に戻って来れない様な足では、4番打者として失格。今の状態ならば来季は、彼が6番か7番を打つ様な打順じゃないと、ジャイアンツの優勝なんて夢の又夢だろう。其の為の補強は必須。
チームの根本的な立て直しが必要なのは、わが阪神タイガースも同じです。外国人、ベテラン頼りのツケが9月に出て失速しました。
阪神は、新しい監督が決まりました。金本監督のもと、新しい阪神タイガースを見せてもらいたいです。
巨人はだれが新監督になるのでしょう。新監督のもと新生巨人を見せてもらいたいです。巨人が強くないとセリーグが面白くありません。
考え方は色々在りましょうが、「半年を超える長丁場を闘い抜き、リーグ優勝を勝ち取ったチーム同士が、日本一を争うのが一番。」と考える自分にとって、今回の結果は非常に望ましい事でした。仮にジャイアンツが日本シリーズに進出し、そして日本一となったとしても、其れは“ナンチャッテ日本一”としか思えないし、スッキリしない思いがずっと残るだろうから。
当ブログでは、原監督に対して厳しい事を随分書いて来ました。とは言え、今回の記事でも書いた様に、ジャイアンツというチームを7度も優勝させてくれた事は非常に感謝しているし、(第一次政権を含めた12年間で7度の優勝というのは)“名将”で在るとも認識しています。だからこそ、今後は弱いチームに指揮官となって、其のチームを強化し、球界を活性化して欲しい。
以前、記者との雑談で「膨らみ続ける医療費を抑える為には、医者に罹らない人にインセンティヴを与え、罹り過ぎる人の負担を多くした方が良い。健康管理は自己責任なのだから。」といった趣旨の発言を、原監督がしていた。言わんとしている事に理解は出来るけれど、でも中には「生まれ乍らに病を抱えている人や、健康維持に留意していても難病に罹患してしまう人。」も居る訳で、十把一絡げに“自己責任”を振り翳す姿勢には、今の自民党の悪しき面と重なり、「政治家にはなって欲しくないなあ。」という思いがずっと在りましたし。
タイガースは、金本監督に決まった様ですね。「大改革」が必要なタイガースに在って、彼を選んだのは良かったと思います。フロントは彼の意思を最大限に尊重し、より良いチーム作りに邁進して貰えれば、来季は楽しみだと思います。藤浪投手を始めとし、良い素材がタイガースには少なく無いので。
野手に関して言えば、例年以上に外国人選手に泣かされたジャイアンツ。然し投手に関して言えば、マイコラス&ポレダ両投手が予想外の大活躍を見せてくれた。とは言え、何方も来季はジャイアンツに居ない可能性が。投手陣の整備は急務だし、其れ以上に高齢化した(レギュラーの)野手陣を刷新しないと駄目でしょうね。昨年のオフに記事で「大々的な補強が必要。」と書きましたが、其れを怠った付けは、思っていた以上に大きかった。誰が監督になろうとも、来季のジャイアンツは苦戦しそう。
巨人も数年後を見据えた人を選ぶべきでしょう。どうしても来期一位にこだわるなら、外人か原さん続投なのでしょうが。私は堀内氏があるかも?と予想しております(巷ささやかれている江川氏はナシ)。
今季の成績、原監督の慢心というのも、少なからず在った様に感じています。昨季の状況を鑑みれば、大規模な補強が必要だったのは明らかだった。其れでも大した補強をしなかったのは、「此れ迄の事を考えれば、自分の采配だけで何とかなる。」という思いが強かったのではないかと。
昨季及び今季は、表現は良くないけれど「積み上げて来た遺産を切り崩し、其の場凌ぎで遣り繰りした。」という感じがしています。V9終了時の状況よりは増しなのでしょうが、野手陣は高齢化が進み、投手陣も「此処一番に強い者が居なかった。」という感じで、誰が後任になっても、来季のジャイアンツは苦戦する事でしょうね。
過去の経緯(ナベツネ氏の言動等)を鑑みると、後任は江川氏という事になりそうですが、個人的には大反対。と言って、「此の人が最適!」と断言出来る人材がジャイアンツOBには見当たらず、ジャイアンツOB以外からの抜擢というのも在りと考えています。現実味は薄いでしょうが、古田氏なんていうのも面白いかも。