ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

霊媒師をスピリチュアル・カウンセラーと呼ぶ時代

2008年01月29日 | 其の他
嘗て霊媒師2人が登場してテーマとなる故人を降霊(こうれい)、より故人を忍ばせた方が勝者。」というコーナーが在った。今から9年前に放送されていたヴァラエティー番組「神出鬼没!タケシムケン」の一コーナー「勝ち抜け!イタコ選手権」がそれで、余りの馬鹿馬鹿しさが個人的にはGood。そのコーナーで美空ひばりさんを降霊させる事となり、松隈雪州氏なる人物が“あっと驚くタメゴロー”の如き出で立ちにて、渋い声で降霊、降霊、降霊、降霊・・・これこれ石の地蔵さん♪とやったのにはぶっ飛んでしまった。「降霊、降霊」と、美空ひばりさんの曲「花笠道中」の出だし「これこれ石の 地蔵さん♪」を重ねた訳だが、良くもまあこんな間抜けなネタを考えたものだと大笑いしたもの。

大昔「マリリン・モンローの霊を呼び出して下さい。」という依頼を受け、「はーい、わたすがマリリンだす。」と日本語、それも思いっ切り方言で降霊させた霊媒師も居た。中にはちゃんとした人物も居るとは思うが、霊媒師と呼ばれる存在を自分は殆ど信用していない。昨今は「スピリチュアル・カウンセラー」なる判った様で良く判らない肩書きの、「要は霊媒師でしょ?」と言いたくなる御仁持て囃されている。そういうのを信じようが信じまいがは個人の自由なれど、自分としては「何であんなのを信じちゃうのだろうか?」と不思議でならない。幾らでも逃げ口上が打てる空言を吐いているだけとしか思えないからだ。

「日本人はつくづく『横文字』に弱いのだなあ。」という気もする。「霊媒師」という言葉には何処か胡散臭さを感じても、「スピリチュアル・カウンセラー」となると御洒落さを感じたり、中には然も学術的な裏付けが在るかの様に感じてしまう人も居るのではなかろうか。個人的には「パティシエ」よりも「菓子職人」、「シェフ」よりも「板長」の方が何か気骨が感じられて好きなのだが、まあこれは人の好き好きだろう。

週刊文春(1月24日号)に「社会的評価『上がった職業』『下がった職業』」という特集が組まれていた。1,000人に対して「10年前と比べて社会的評価が下がったと思う職業」と「10年前と比べて社会的評価が上がったと思う職業」を尋ね、その結果を紹介しているのだ。

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【10年前と比べて社会的評価が下がったと思う職業】

1位  公務員・官僚(474票)
2位  政治家(444票)    
3位  教師(421票)
4位  医師(162票)
5位  食品業界(154票)
6位  弁護士(65票)
7位  銀行員(64票)
8位  建築業界・建築士(56票)
9位  マスコミ(42票)
10位 IT業界(40票)


【10年前と比べて社会的評価が上がったと思う職業】

1位  IT業界(341票)
2位  介護・福祉業界(212票)
3位  御笑い芸人(128票)
4位  弁護士(103票)
5位  医師(102票)
6位  看護士(98票)
7位  公務員・官僚(79票)
8位  自衛官(52票)
8位  消防士(52票)
10位 ファイナンシャル・プランナー(46票)
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「公務員・官僚」、「医師」、「弁護士」、「IT業界」は社会的評価が下がった方にも上がった方にもランク・インしている。教師や銀行員もそうだが“叩かれ易い”職業と言え、影響力が在るからこそ注目されてしまうという点は在ろう。何処の世界にも必死で取り組んでいる人間も居れば、惰眠を貪っている様な輩も居るのは言う迄も無い。

御笑い大好き人間としては「御笑い芸人」の社会的評価が上がったのは、嬉しさ半面複雑さも半面といった感じ。厳密に言えば多くの人が「御笑い芸人」と呼んでいるのは、無芸に近い「御笑いタレント」だと思うからだ。そしてコラムニスト石原壮一郎氏が述べている御笑い芸人にとって社会的評価が上がるのは、諸刃の剣です。御笑いから、何時の間にか社会派の発言が増えて、皆の声を代弁しているかの様な人が増えていますが、本来は人を笑わせてナンボの人達なのですから。というのにも同感。「御笑いは本来、多様な知識と技術を駆使して人を笑わせるという、非常に高等な芸術。」と自分は評価しており、敢えて頭の良さをひけらかさなくても判る人には判るもの。

そして「10年前と比べて社会的評価が上がったと思う職業」の中に「介護・福祉業界」や「看護士」、「自衛官」、「消防士」という職業がランク・インしたのが個人的には嬉しかった。勿論、他にも大変な職業は多く在るが、こういった中々日の目を見る事の少ない&厳しい環境の仕事は、もっともっと社会的評価が上がって欲しい。

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4 コメント

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マックジョブにジャブ (マヌケ)
2008-01-29 09:37:10
食品業界は5位ですか。 偽装の次はマックジョブが断罪されていましたね。 管理職とは名ばかりで、人件費抑制のための店長という立場は経営者にとっては使い勝手の良い道具でしかないですね。 残業させても残業代を払わなくてよいなど、にんじんだけで喜ぶロバみたいなものですね。 ファーストフード業界の気の毒な全ての店長さんたちを代表して訴訟に勝ったこの方は輝ける星です。 経営者と株主を喜ばせるためだけに存在しているワーキングプアの見本が裁判所によって明らかにされた以上、マクドナルドは企業コンプライアンスをもう一度振り返り、反省すべきです。 会社が利益を出すためにこれ以上働く人たちをいじめるのはなしですよ。 儲かるのは上の方の経営者だけで我慢しても何の還元もない明日なき職場にしたいというのなら別ですが。 格差拡大に若干の抵抗を試みた原告と裁判所にも拍手です。  
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いくら日の目を見ても (おりがみ)
2008-01-29 10:14:52
なり手は少なくなる一方だしやめる人も多いっすよ、介護や保育の職場は。

こういうアンケートで持ち上げても、私たちの給料明細を見たら「フフン」って言われちゃうんだろうぁと・・。

看護士、消防士のように「士」がついていても、待遇は「母」時代と変わんないのが現状です。


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>マヌケ様 (giants-55)
2008-01-29 12:06:44
書き込み有難う御座いました。

「マクドナルドの店長に、残業費支払いを命じる。」という判決は画期的と言えましょうね。「企業の中では管理監督者で在る。」とし乍らその権利は店内に留まるどころか、“実質的には”時間管理の自己裁量権が与えられていない様な状況。同じファースト・フード業界でも吉野家等が「店長は管理監督者では無く、残業費も発生する。」という実態に見合った方向に変更しているというのに、業界の雄とも言えるマクドナルドがこうも旧態依然とした思考では誠に困ったもの。ブランド・イメージは嫌いじゃないだけに、働き手にとっても快適な企業で在って欲しいです。

記事内では「横文字に弱い国民性」を嘆いている自分ですが、「菓子職人」や「板長」という言葉にシンパシーを感じるというのは、逆に「日本語に固執し過ぎている」とも言えるのでしょうね。
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イタコのイタ郎 (れんたろう)
2008-02-08 21:20:40
霊媒師といえば、筒井康隆氏の「腹立半分日記」によると、「密室芸人」と呼ばれていた頃のタモリ氏のレパートリーに「イタコが呼び出したジョン・コルトレーン(モダンジャズの名サックス奏者)」というのがあったそうで、それに刺激されて、ピアニストの山下洋輔氏が「イタコが呼び出した三島由紀夫」という芸を宴会でしていたそうです。どんなもんだったのかな・・・。

20年近く前に、メジャーになってまもない頃のダウンタウンの番組に霊媒師が出ていて、彼らがリクエストした有名人の霊を呼び出す、というのをやってましたが、
「たこ八郎」
と呼ばれたら
「たこです!」
と答え、
「伴淳三郎」
と呼ばれたら
「あじゃぱー」
と答えるだけのおばさんでした。まあ、こんな人は他愛もないというか罪もないというか、まだマシな方かもしれませんね。
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