「M26」で迎えた「ジャイアンツvs.ドラゴンズ」の3連戦は、昨日の試合*1もジャイアンツが負けた事で、ドラゴンズの2連勝に。3連戦前には1位のジャイアンツと2位のドラゴンズのゲーム差は「7」だったのが、「5」に縮まった。ジャイアンツが有利な状況には変わりないものの、今日の試合にジャイアンツが負け、ゲーム差が「4」となったならば、優勝戦線は「風雲急を告げる」といった感じになる事だろう。
3連戦を迎えるに当たって、ドラゴンズ側には「何としても3連勝しなければ、優勝はジャイアンツに決まってしまう。」という強い思いが在ったと思う。一方、ジャイアンツ側には「1つ1つ勝って行くだけ。」という“表向きの言葉”とは別に、「3つ負けさえしなければ、問題無い。」という思いが在ったのではないだろうか。3連戦に懸ける思いの強さの違い、そして余裕が油断に転じてしまった事が、此の2試合の結果に結び付いた様な気がしてならない。
明日の先発はジャイアンツが内海哲也投手、ドラゴンズは中田賢一投手。嘗ては「此処一番で勝てない、非常に勝負弱い投手。」と何度も批判した内海投手だが、昨年以降は「頼れるエース」となっている。“恐るべき4番”のトニ・ブランコ選手が復帰したドラゴンズ打線を抑えるのは至難の業とは思うが、何とか抑え込んで欲しい。
昨日の試合を見ていて頭に過ったのは、「ドラゴンズは、18年前のリヴェンジを成し遂げようとしているのではないか。」という思い。1994年の10月8日、後に「10.8決戦」と呼ばれる様になった此の試合は、「リーグ戦の勝率が同率首位で並んだチーム同士の最終戦で、直接対戦によって優勝チームが決まる。」という前代未聞の対決。
首位を快走していたジャイアンツが8月末から大失速する一方、ドラゴンズが驚異的な追い上げをした事で「10.8決戦」は生まれた訳だが、結果としてジャイアンツは此の試合に勝利を収め、ジャイアンツは優勝を果たす。喜びに沸くジャイアンツで5番打者を務めていたのが、今のジャイアンツの監督・原辰徳氏。そして、悔しい思いをしたドラゴンズの監督をしていたのは、今のドラゴンズの監督で在る高木守道氏。実に因縁深い関係だが、「18年前のリヴェンジ」に燃える高木監督の気持ちは、相当な物ではなかろうか。
先週の記事で「ドラゴンズが怖い存在。」と書いたけれど、昨日の試合で「10.8決戦」が頭を過り、尚更怖さを感じ出した。
*1 阿部慎之助選手にとってドラゴンズの小林正人投手は、「顔を見るのも嫌な選手」に違い無い。記憶違いで無ければ両者の「通算対戦成績」は、阿部選手が僅か1安打に封じ込められているので。昨日の試合でも、バットに球を当てるのが漸とという感じだった。嘗ての「松井秀喜選手に対する遠山奬志投手」を彷彿とさせる天敵振り。