この回から、怒涛の展開へと突入して行くと言われていた「ウルトラマンメビウス」。何しろ「これ迄のウルトラ・シリーズでは考えられない、前代未聞の”世界”が繰り広げられて行く。」と特撮関連のブログでしばしば目にしていたので、一昨日放送された第29話「別れの日」が待ち遠しくてならなかったのだが、同時にかなり辛く&哀しいストーリーになろう事は予想出来た為、リアル・タイムでは無く録画してゆっくりと見たいと思っていた。そして1日経った昨日、DVDの再生スイッチを押した・・・。
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「地球には途方も無い脅威が迫りつつある。」
「貴方は闘ってはいけません。」
ウルトラマンメビウスに光の国への帰還を命ずるウルトラの父と母。それでも「愛する地球と地球人を守る為、地球に残って闘いたい。」と懇願するメビウスに、父は「今君が(その相手に)挑めば、命を落とすのは確実だ。」と一喝。自分の代わりにウルトラ兄弟が地球に向かっている事を知り、メビウスは後ろ髪を引かれる思いで地球を去る決意を固める。
メビウスの地球上での人間体で在るヒビノ・ミライは、共に闘って来たGUYSの仲間達一人一人に手作りの御守りを渡して行く。彼等の前から忽然と消え去る前に、無言の内に感謝&別れの気持ちを表したかったのだ。そんなミライの様子を不審に思ったアイハラ・リュウ隊員は、「御前、GUYSを辞める気じゃないだろうな?」と詰め寄る。その瞬間、上空に異変が起こり、”無双鉄神”インペライザーが姿を現す。
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番組の初っ端から最終回を思わせる展開。そして仲間の乗った戦闘機がインペライザーによって撃墜されそうになった時、ミライはリュウの前で己の本当の姿を晒す。仲間を救う為にメビウスに変身したのだった。
変身前にミライとリュウが交わした言葉が心に突き刺さる。「ミライ!目の前に敵が居るのに逃げ出すのか!俺達が・・・GUYSが背を向けたら、誰があいつを倒せるんだ!誰が地球を救えるんだ!」と叫ぶリュウ。それに対して「僕が・・・僕が地球を救います!」と返し、「リュウさん・・・今迄有難うございました!」の言葉と共に変身するミライ。この時点で自分の涙腺は完全に開き切ってしまった。
戦闘機を救出し、インペライザーと対峙するメビウス。あらゆる攻撃を加えるも全く歯が立たない相手に、必殺光線のメビュームシュートを浴びせ、体の一部を吹き飛ばしたのも束の間、忽ち欠損部分は自然再生されてしまう。完膚無き迄に叩きのめされ、地上に横たわったメビウスに最後の止めが刺され様とした刹那、上空から一筋の光線がインペライザーに浴びせられ、又もや体の一部が吹き飛ぶ。そして上空に浮かんだ赤い玉の中からウルトラマンタロウが現れる。
映画「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟」でも感じた事なのだが、歴代のウルトラマンが登場する際、各々に纏わる曲の一部がサラッと流されるのがとても効果的で印象深い。今回のタロウの場合はこのOP曲が使用されていたが、この曲を耳にするだけで自分を遥か昔の少年時代へと誘ってくれる。涙腺の防波堤が、此処で2度目の決壊を起こした。
未熟なメビウスに対して、流石は百戦錬磨のタロウだけ在ってインペライザーを追い詰めて行く。そして必殺技のストリウム光線を決め、敵の上半身を吹き飛ばすのだが、それでも生命反応を残した状態で、インペライザーは忽然と姿を消してしまう。
インペライザーに”敗れ”、瓦礫の中で横たわるミライ。そして、その姿を見付けたリュウが駆け寄ってミライを抱き抱えた瞬間、廻りの瓦礫が二人の上に崩れ落ちて来る・・・。
来週の予告を見る限りではミライが死ぬという展開にはならない様でホッとしたが、放送半ばで自身の正体を明かしてしまったミライが今後どの様な形で”仲間達”と接して行くのか気になる所。最終回は「最愛の人(達)を前にして、自身の正体を明かした上で地球から去って行く。」というのがシリーズの定番で、それが最終回をより感動的に盛り上げて行った訳だが、こんな早い段階でそれを放棄してしまった事で、残り5ヶ月強を如何に盛り上げて行くのだろうかという不安も過ぎる。
ウルトラ・シリーズ開始から40周年という記念の年にスタートしたこの番組。子供だけでは無く、嘗ての子供達をも意識しているのは明らかで、番組全体に丁寧な作り込みを感じさせる。話毎に、担当した監督及び脚本家の個性が色濃く反映されているのも良い。主役のミライを演じている五十嵐隼士氏は御世辞にも芝居が上手いとは言えない。だが、直向きに演じている姿にはとても好感を覚えているし、他の出演者も同様だ。
それなのに、視聴率は思わしくないという。これだけ愛されているシリーズ、それも40周年記念という重要な作品で在るにも拘らず、開始当初は放送されていない地域がかなり在った。又放送されていても、放送時期に”タイム・ラグ”が在ったり、とんでもない時間帯に放送されている。例えば破壊王子様が住んでおられる地域では、「TBSでの放送よりも2ヶ月遅れにして、且つ日曜日の午前4時30分からの放送。」というのだから、肝心な子供達を全く無視したスタンス。TBS放送分ですら、最近は特番の関係からかちょこちょこ放送時間が変えられている有様。
「子供向け番組というだけでは無く、我が国に於ける53年余のTV放送の中でもエポックメーキングな番組(シリーズ)の一つに対して、余りにも”TV局サイドに”リスペクトの念が無さ過ぎる!」と、TVをこよなく愛する者の一人として残念でならない。途中打ち切りという嫌な噂も見聞するが、それだけは是が非でも避けて貰いたい。
それにしても今回タロウが登場した際、メビウスが「タロウ教官!」と口にしていたのが今一つシックリ来なかった。タロウが宇宙警備隊の教官として、生徒で在るメビウスを鍛え上げたという設定なのは判るのだが、何となく我が身に置き換えると「○○部長!」と呼んでいる様な妙な現実感を覚えてしまう。
そもそもウルトラ・シリーズの売りというか、魅了される大きな要因の一つが、「兄弟」や「ファミリー」といったコンセプトで在り、そういった関係の中での深い結び付きや情愛に在ったと思う。返す返すも「タロウ教官!」では無く、「タロウ兄さん!」と呼べる設定だったならばなあと。その方が一層思い入れの深さが湧いただろうに。
尚余談になるが、映画でもそうだったがタロウの声を耳にして、「何処かで聞いた覚えの在る声だなあ。」と思っていた。doudeshiyou様の情報によると、何と「マジンガーZ」の兜甲児の声やジャッキー・チェンの吹き替えの声を担当していた石丸博也氏の声だとか。「なるほど!」と思うと共に、御年65歳にしてあの艶の在る若い声を出せるというのは、「これぞプロ!」と感心するばかりだ。
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「地球には途方も無い脅威が迫りつつある。」
「貴方は闘ってはいけません。」
ウルトラマンメビウスに光の国への帰還を命ずるウルトラの父と母。それでも「愛する地球と地球人を守る為、地球に残って闘いたい。」と懇願するメビウスに、父は「今君が(その相手に)挑めば、命を落とすのは確実だ。」と一喝。自分の代わりにウルトラ兄弟が地球に向かっている事を知り、メビウスは後ろ髪を引かれる思いで地球を去る決意を固める。
メビウスの地球上での人間体で在るヒビノ・ミライは、共に闘って来たGUYSの仲間達一人一人に手作りの御守りを渡して行く。彼等の前から忽然と消え去る前に、無言の内に感謝&別れの気持ちを表したかったのだ。そんなミライの様子を不審に思ったアイハラ・リュウ隊員は、「御前、GUYSを辞める気じゃないだろうな?」と詰め寄る。その瞬間、上空に異変が起こり、”無双鉄神”インペライザーが姿を現す。
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番組の初っ端から最終回を思わせる展開。そして仲間の乗った戦闘機がインペライザーによって撃墜されそうになった時、ミライはリュウの前で己の本当の姿を晒す。仲間を救う為にメビウスに変身したのだった。
変身前にミライとリュウが交わした言葉が心に突き刺さる。「ミライ!目の前に敵が居るのに逃げ出すのか!俺達が・・・GUYSが背を向けたら、誰があいつを倒せるんだ!誰が地球を救えるんだ!」と叫ぶリュウ。それに対して「僕が・・・僕が地球を救います!」と返し、「リュウさん・・・今迄有難うございました!」の言葉と共に変身するミライ。この時点で自分の涙腺は完全に開き切ってしまった。
戦闘機を救出し、インペライザーと対峙するメビウス。あらゆる攻撃を加えるも全く歯が立たない相手に、必殺光線のメビュームシュートを浴びせ、体の一部を吹き飛ばしたのも束の間、忽ち欠損部分は自然再生されてしまう。完膚無き迄に叩きのめされ、地上に横たわったメビウスに最後の止めが刺され様とした刹那、上空から一筋の光線がインペライザーに浴びせられ、又もや体の一部が吹き飛ぶ。そして上空に浮かんだ赤い玉の中からウルトラマンタロウが現れる。
映画「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟」でも感じた事なのだが、歴代のウルトラマンが登場する際、各々に纏わる曲の一部がサラッと流されるのがとても効果的で印象深い。今回のタロウの場合はこのOP曲が使用されていたが、この曲を耳にするだけで自分を遥か昔の少年時代へと誘ってくれる。涙腺の防波堤が、此処で2度目の決壊を起こした。
未熟なメビウスに対して、流石は百戦錬磨のタロウだけ在ってインペライザーを追い詰めて行く。そして必殺技のストリウム光線を決め、敵の上半身を吹き飛ばすのだが、それでも生命反応を残した状態で、インペライザーは忽然と姿を消してしまう。
インペライザーに”敗れ”、瓦礫の中で横たわるミライ。そして、その姿を見付けたリュウが駆け寄ってミライを抱き抱えた瞬間、廻りの瓦礫が二人の上に崩れ落ちて来る・・・。
来週の予告を見る限りではミライが死ぬという展開にはならない様でホッとしたが、放送半ばで自身の正体を明かしてしまったミライが今後どの様な形で”仲間達”と接して行くのか気になる所。最終回は「最愛の人(達)を前にして、自身の正体を明かした上で地球から去って行く。」というのがシリーズの定番で、それが最終回をより感動的に盛り上げて行った訳だが、こんな早い段階でそれを放棄してしまった事で、残り5ヶ月強を如何に盛り上げて行くのだろうかという不安も過ぎる。
ウルトラ・シリーズ開始から40周年という記念の年にスタートしたこの番組。子供だけでは無く、嘗ての子供達をも意識しているのは明らかで、番組全体に丁寧な作り込みを感じさせる。話毎に、担当した監督及び脚本家の個性が色濃く反映されているのも良い。主役のミライを演じている五十嵐隼士氏は御世辞にも芝居が上手いとは言えない。だが、直向きに演じている姿にはとても好感を覚えているし、他の出演者も同様だ。
それなのに、視聴率は思わしくないという。これだけ愛されているシリーズ、それも40周年記念という重要な作品で在るにも拘らず、開始当初は放送されていない地域がかなり在った。又放送されていても、放送時期に”タイム・ラグ”が在ったり、とんでもない時間帯に放送されている。例えば破壊王子様が住んでおられる地域では、「TBSでの放送よりも2ヶ月遅れにして、且つ日曜日の午前4時30分からの放送。」というのだから、肝心な子供達を全く無視したスタンス。TBS放送分ですら、最近は特番の関係からかちょこちょこ放送時間が変えられている有様。
「子供向け番組というだけでは無く、我が国に於ける53年余のTV放送の中でもエポックメーキングな番組(シリーズ)の一つに対して、余りにも”TV局サイドに”リスペクトの念が無さ過ぎる!」と、TVをこよなく愛する者の一人として残念でならない。途中打ち切りという嫌な噂も見聞するが、それだけは是が非でも避けて貰いたい。
それにしても今回タロウが登場した際、メビウスが「タロウ教官!」と口にしていたのが今一つシックリ来なかった。タロウが宇宙警備隊の教官として、生徒で在るメビウスを鍛え上げたという設定なのは判るのだが、何となく我が身に置き換えると「○○部長!」と呼んでいる様な妙な現実感を覚えてしまう。
そもそもウルトラ・シリーズの売りというか、魅了される大きな要因の一つが、「兄弟」や「ファミリー」といったコンセプトで在り、そういった関係の中での深い結び付きや情愛に在ったと思う。返す返すも「タロウ教官!」では無く、「タロウ兄さん!」と呼べる設定だったならばなあと。その方が一層思い入れの深さが湧いただろうに。
尚余談になるが、映画でもそうだったがタロウの声を耳にして、「何処かで聞いた覚えの在る声だなあ。」と思っていた。doudeshiyou様の情報によると、何と「マジンガーZ」の兜甲児の声やジャッキー・チェンの吹き替えの声を担当していた石丸博也氏の声だとか。「なるほど!」と思うと共に、御年65歳にしてあの艶の在る若い声を出せるというのは、「これぞプロ!」と感心するばかりだ。
視聴率イマイチなんですか?
途中打ち切りだけは避けて欲しいです。
作品の出来と視聴率は必ずしも一致しないのに、テレビ局は何事もまず視聴率ありきですからね・・・。
「成果主義」の弊害がここにも?
大人も子供も楽しめる丁寧なつくりで、ウルトラマンシリーズの中でも気にいっているのですが。
「強ければ」「勝てば」というスタンスから一歩も二歩も踏み出したメッセージ性も良いと思います。
話が古すぎて恐縮ですが、ウルトラマンに出てきた「ゴモラ」はかわいそうでした。(きっとご存知ですよね)
侵略に来たのではなく、大阪万博の為に人間が日本に連れてきたのに、やっつけてしまう。
元の島に戻してあげれば良いのに。と子供心に思ったことをまだ覚えています。
メビウスはまだ兄弟仮免ですから、「タロウ教官」も仕方ないと思ってます。(でも映画では兄さん達って言ってました)
もうしばらくすると、タロウ教官の教え子の番組に、セブン、いやモロボシダンが鍛えた彼がやってくるそうですが。果たしてあのリングをしているのでしょうか?
玩具の売上が良いのと、映画が好調だったので、4クールはきちんとやってくれると思います。
「ウルトラマンメビウス」、視聴率面ではかなり苦戦しているみたいですね。うろ覚えですが、4月の放送開始時から4%前後をウロウロしている感じだったと思います。唯、記事でも触れましたが、放送の時間帯を含めて余り良い待遇では無い事を考えると、この低視聴率も致し方無いのかなあという気も。(視聴率の測定方法を詳しく知っている訳では無いので何とも言えないのですが、例えば早朝に放送している地域では録画して後で見るという形態も少なくないと思われ、この場合には当該番組を見ていたとカウントされるんでしょうかね?)
今でも熱狂的なファンを有する「宇宙戦艦ヤマト」や「機動戦士ガンダム」も本放送時は低視聴率でしたよね。でも再放送によってその魅力が広く認識されて、今に到っている訳で、メビウスも後になって評価が変わるのかなあと思ったりもします。本当に大人が見ても楽しめるクオリティーの高さを感じますし。それだけに低視聴率が歯痒いですね。
”古代怪獣”ゴモラ(http://964.jp/Z46x)、勿論覚えてますよ。ウルトラ・シリーズにはヤプール人の様な卑劣で許し難い輩も居ますが、ゴモラの様に気の毒さ&可哀相さを感じる連中も少なくないです。これは以前、higu様宛に書かせて貰ったと思うのですが、自分の中では未だに「”棲星怪獣”ジャミラ」(http://964.jp/Z46y)以上に気の毒さ&可哀相さを感じる怪獣(超獣、宇宙人等を含め。)には出逢えておりません。あの話は何度見ても、同じ場面で爆泣きしてしまいます。(”伝説怪獣”ウーも哀しい話でした。)
「ウルトラマンタロウ」は、製作者がより低い年齢層の子供達に”も”見て貰いたいという事で、親しみ易さに重点が置かれた作りになったという話を聞いた事が在ります。「タロウ」が親しみ易い名前で在ると同時に(麻生のタロウちゃんは別として)、このシリーズは日本の御伽噺や風習を盛り込みたいという意図も在った様で、その意味でもあの日本風の名前が選ばれたのではないでしょうか。
オバケのQ”太郎”にはO”次郎”という弟も居た訳ですから、ウルトラマンジロウやウルトラマンサブロウが居てもおかしくはないのでしょうが、そうなると坂上二郎氏や石倉三郎氏の顔が思い浮かんでしまう気も(苦笑)。
ゾフィーって昔の表示では「ゾフィ」でしたよね。何時の頃からか「ー」が付く様になっていた訳ですが、ドイツの歴史物を読むと女性の名前にこのゾフィーが結構出て来て、一寸面食らったりします。
ところで、ウルトラの国は自衛隊に軍事技術を供与してくれないのですかね?
そうすれば怪獣から独力で地球を守れるのに(笑)
お礼にペンシル爆弾をあげます。
うちの園児の間でもあまり話題にならないメビウス。ボウケンジャーは大人気なんです。横浜での放送ってどうなってるなかなぁ?
篠田三郎氏に出てもらえなかった以上、最善の選択だったと思います。
自分もタロウの姿を見て以降、あのOP曲(http://964.jp/Z46L)が何度も頭の中でリフレインしています。昭和歌謡界の天才・阿久悠氏の作詞も素晴らしいのですが、川口真氏の曲が本当に良いです。「タロウ!ウルトラマン、ナンバー6!」の掛け声の前の、あのロケット花火を打ち上げた様な効果音が何とも斬新でした。
あの音を聞くと、朝日奈隊長こと名古屋章氏(ドン・ガバチョの声や、学園ドラマでの校長役等が忘れられません。)や荒垣副隊長こと東野英心氏(当時の役名は東野孝彦でしたね。「あばれはっちゃく」の父ちゃん役や「中学生日記」の東先生等、父性を感じさせる役者でした。)、そして脇役として大好きな二谷副隊長こと三谷昇氏等、ZATのメンバーの顔が次々と浮かんで来ます。
昔は飛び出す絵本なんていうのが在りましたよね。今からするとかなりちゃっちゃい作りなのですが、本を開くとムックリとキャラクターが立ち上がり、横に飛び出した紙を引っ張るとカクカクと動くといった仕組みでした。あんなのでも充分楽しかったんですよね・・・。