可成り有名な話では在るが、「(東京都世田谷区)桜新町は“サザエさんの街”。」として知られている。此の町に漫画「サザエさん」の原作者・長谷川町子さんがずっと住んでおられた事から、長谷川町子美術館やサザエさん通りが在ったりするのだ。実は此の地域には深い縁が在り、サザエさんに登場する店やキャラクターのモデル(と思われる物&人)を、実際に見た事が在る。(大昔の話なので、其れ等の店や人は無くなって&亡くなっているけれど。)
そんな訳で、桜新町という街には思い入れが在り、「桜新町ねぶたまつり」が開催されると足を運んだりする。昨日、「第19回桜新町ねぶたまつり」が開催されたので、「日暮の鳴く声を余り聞かなくなり、外を歩けば金木犀の香りを感じる様になる等、秋の気配を少しづつ感じる様になった。」中、桜新町を訪れた。
【桜新町ねぶたまつり1(2024年)】
【桜新町ねぶたまつり2(2024年)】
【桜新町ねぶたまつり3(2024年)】
【桜新町ねぶたまつり4(2024年)】
【桜新町ねぶたまつり5(2024年)】
【桜新町ねぶたまつり6(2024年)】
閑話休題。
当ブログでは過去に、阿久悠氏や松任谷由実さん、中島みゆきさん、岩谷時子さん、小林亜星氏、古関裕而氏、永六輔氏、平尾昌晃氏、いずみたく氏、渡辺宙明氏、菊池俊輔氏、冬木透氏、千家和也氏、浜口庫之助氏、筒美京平氏、松本隆氏、なかにし礼氏、古賀政男氏、服部良一氏、川内康範氏、宮川泰氏、中村八大氏、都倉俊一氏、吉田正氏、桑田佳祐氏、さだまさし氏、谷村新司氏、そして船村徹氏と、“昭和の歌謡界”を牽引した天才的な作詞家&作曲家を取り上げて来たが、今日は作詞家・星野哲郎氏のベスト10を選んでみる。
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「星野哲郎作品ベスト10」
1位: 「昔の名前で出ています」【動画】
2位: 「みだれ髪」【動画】
3位: 「夫婦坂」【動画】
4位: 「たそがれの銀座」*1【動画】
5位: 「函館の女」【動画】
6位: 「男はつらいよ」【歌】
7位: 「アンコ椿は恋の花」【動画】
8位: 「三百六十五歩のマーチ」【動画】
9位: 「兄弟船」【動画】
10位:「自動車ショー歌」【動画】 / 「黄色いサクランボ」【動画】 / 「お金をちょうだい」【動画】
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*1 此の歌の作詞は星野氏が、「古木花江」という別名で書いている。
星野哲郎さん、名作詞家ですね。私も大好きです。
ベストテン、どれも知っていますし、好きな歌ばかりです。異論なし。
星野さんのすごい所は、演歌が中心のように思われてますが、中に「黄色いサクランボ」のようなお色気ソングや、「自動車ショー歌」のようなダジャレを取り入れたコミック・ソングもあったり、そのバラエティの豊かさにも感服させられます。
そうかと思うと、黒沢明とロス・プリモスのムードコーラスの大ヒット曲「たそがれの銀座」もあったり。これが変名で書いた星野作品とは知りませんでした。
北島三郎は1曲だけですが、他にも「なみだ船」「兄弟仁義」「風雪ながれ旅」などいい曲がいっぱいありますね。絞るのに悩まれたんじゃないでしょうか。
その他、テンから洩れた私の好きな星野さん作詞の曲をいくつか。
水前寺清子「涙を抱いた渡り鳥」、畠山みどり「恋は神代の昔から」「出世街道」。
北島三郎で思い出しましたが、北島さんが歌う「喧嘩辰」(1964)という歌があって、私の好きな曲です。東映任侠映画「車夫遊侠伝・喧嘩辰」の主題歌です。作詞は有近朱実となっていますが、星野さんの変名です。これ、星野さんの奥様のお名前なんですね。歌詞は♪恋とゆう奴あ どえらい奴だ 俺を手玉にとりやがる♪とか、三番には♪殺したいほど惚れてはいたが 指もふれずに別れたぜ♪と、題名とはうらはらにラブ・ソングの内容になっています。星野さん、自分の名前出すのが照れ臭かったんでしょうかね(笑)。
も一つの裏話として、星野さんが主題歌を作詞した映画「男はつらいよ」の記念すべき1作目の中で、寅さんが光本幸子さん扮するお寺の娘・冬子に一目惚れ、冬子と寺の前で別れた後で寅さんが、この「喧嘩辰」を歌うシーンが出て来ます。寅さんの気持ちを代弁するのにピッタリの曲でした。考えれば、映画の中で星野さん作詞の歌が2曲も歌われたという事になります。も一つ面白いのは、この曲を主題歌にした映画の題名と、寅さんの名前(車寅次郎)どちらにも「車」の字があるのですね。いい曲なので一度聴いてみてください。↓
https://www.uta-net.com/movie/41806/
今回の記事を書くに当たって、星野哲郎氏の作品を徹底的に調べました。"守備範囲の広い作詞家"というイメージは在ったものの、改めて其の思いを強くしましたね。
実は今回調べてみる迄、「たそがれの銀座」が星野作品だというのは全く知りませんでした。カラオケでも、結構歌っているというのに・・・。別名で書かれた作品というのも在りますが、矢張り「星野作品=演歌」というイメージが在りますので、彼の作品というのは意外でした。(「自動車ショー歌」や「黄色いサクランボ」も、ポップ調な感じが演歌とは全く異なっていますね。)
サブちゃんの歌、「函館の女」の他に「帰ろかな」や「与作」等、好きな物は在るのですが、個人的には「風雪ながれ旅」には魅了されないんです。良い歌だとは思うのだけれど、飽く迄も趣味の問題ですね。「兄弟仁義」は頭の中からすっかり抜け落ちていましたが、此れも好きです。