昨夜放送されたラジオ番組「パンサー向井のチャリで30分」で、御笑いタレントの向井慧氏ととにかく明るい安村氏が、「相手に悪気が無いのは判っているが、『困ったなあ・・・。』と思ってしまった出来事。」という趣旨のテーマで話をしていた。
「打合せ予定時間の15分前に楽屋入りをするも、スタッフが楽屋に直ぐ入って来て、『じゃあ、早速打合せしましょうか。』と言われる事が在る。打合せ前に“自分の時間”を取ろうと思い、15分前に入っているので『困ったなあ・・・。』と思ってしまう。」と向井氏。
「TV局に入って直ぐ、スタッフから『既に(ネタの時に履いている)パンツを履いてるんですよね?』と聞かれる事が在るけれど、『普段から、ネタ用のパンツ履いてる訳無いだろ。』と思ってしまう。尿等が付いてしまってるかも知れないパンツで、客前に立てる訳が無いのだし。」と安村氏。
「確かに『困ったなあ・・・。』と思ってしまうだろうな。」と、にやりとし乍ら聞いていたのだが、安村氏が最初に話した出来事も、「判る、判る。」という感じだった。
先日、急に土日に休みが取れる事になった安村氏。前日の金曜に慌てて宿を押さえ、家族旅行をしたそう。押さえた宿は離れに在って、貸し切り風呂も在る、結構良い値段の所で、部屋専属の仲居さんも居た。其の仲居さんは高齢で、甲斐甲斐しく面倒を見てくれたそう。「本当に良くしてくれた。『今は一寸した粗相をしてしまうと、直ぐにSNS等への批判書き込み&拡散が行われ、大バッシングされてしまうから、凄く気を遣ってるんだろうな。』と。でも、そんなに気を遣ってくれたのに申し訳無いのだけれど、『遣り過ぎだなあ。』と思ってしまう事が在った。」とした上で、「2日目のチェック・アウトが、午前10時だった。旅行に出ると、帰りは重い荷物を宅配便で家に送る事にしている。其の日、チェック・アウトする際、宅配便の手配も同時に行い、流れ作業で“待ち時間”が発生しない様に、宿先に(帰りの)タクシーを呼んでいた。ところが、仲居さんが午前9時50分位に来て、『チェック・アウトが午前10時になっておりますので、御荷物を御持ちしますね。』と言うんだ。『タクシーを待つのが嫌なので、午前10時丁度に行きます。』とも言い辛く、『判りました。』と言ってチェック・アウト(宅配便の手配も含め)を済ませたのだけれど、案の定、午前9時55分には全て済ませてしまい、ロビーでずっとタクシーを待たなければいけなかった。好意で色々してくれているのは重々判っているのだけれど、『困ったなあ・・・。』って思った。」との事。
相手は気を遣ってしてくれているのは判るのだけれど、アパレル・ショップや家電量販店に行った際、「困ったなあ・・・。」というか、はっきり言えば「放って置いて欲しい。」と思うのは、店に入って“直ぐに”「何か御捜しですか?」と声を掛けて来る店員。「何か在れば、此方から声を掛けるから、放って置いて欲しい。」という思いは、自分だけでは無く、結構見聞する。昔の様に延々と付き纏われる事は無くなったけれど、其れでも店に入って直ぐに声を掛けられる事は少なく無い。
もう大分昔になるが、「紳士服の〇木」に行った際、“見事な店員”が居た。店に入って直ぐ、遠くに“彼”が立っているのは確認していた。50歳半ばと思われる彼は、軽く頭を下げて以降、此方に近寄るでも無く、“監視”している気配も無い。で、暫く商品を見て歩き、良さそうな物を見付けた。「自分に合うサイズは在るかな?」と思い、捜していると「サイズを御捜ししましょうか?」と、其の彼が声を掛けて来た。客の負担にならない様な“距離感”を保ち、“気配”を消して、客の様子を確認する。そして、客が“本当に必要と感じた時”に、然りげ無く声を掛ける。此れこそ、本当のプロだと思う。