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「赤いシリーズ」:TBSテレビが大映テレビと共同で、1974年から1980年に掛けて制作&放送した全10作品の総称で、「様々な試練や困難に立ち向かい乍ら、前向きに歩む男女の姿を描く。」というのがパターン。
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2年前の記事「“ホームドラマ”のベスト10」で記した様に、数多く制作されて来たホームドラマの中で、「赤いシリーズ」はベスト2に選ぶ程、大好きな作品。
今年1月の記事「『赤いシリーズ』の主な出演者で・・・」で記したけれど、全10作品は次の通り。
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「赤いシリーズ」
第1弾: 「赤い迷路」【動画】(1974年~1975年)
第2弾: 「赤い疑惑」【動画】(1975年~1976年)
第3弾: 「赤い運命」【動画】(1976年)
第4弾: 「赤い衝撃」【動画】(1976年~1977年)
第5弾: 「赤い激流」【動画】(1977年)
第6弾: 「赤い絆」【動画】(1977年~1978年)
第7弾: 「赤い激突」【動画】(1978年)
第8弾: 「赤い嵐」【動画】(1979年~1980年)
第9弾: 「赤い魂」【動画】(1980年)
第10弾:「赤い死線」【動画】(1980年)
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記憶違いで無ければ、第1弾の「赤い迷路」以外は全て、リアル・タイムで見ている。唯一リアル・タイムで見なかった「赤い迷路」も、再放送で見たから、全10作品全て見ている事になる。
第2弾「赤い疑惑」では、主役の大島幸子役を山口百恵さんが演じている。又、父親の大島茂役は宇津井健氏が、そして母親の大島敏江役は八千草薫さんが演じていたのだけれど、第7話から急に母親役が渡辺美佐子さんに変わり、最終回の第29話迄、其の儘だった。当時、幼かった自分は「何でだろう?」と不思議に思ったものの、深く考える事は無かった。
長じてから「体調不良か何かで、八千草さんは降板したのだろうな。」と思う様になったのだけれど、数年前に「当時、スーパー・アイドルだった百恵さんはスケジュールが過密で、背中だけ写した彼女の代役相手に演技をさせられる等、百恵さん最優先の撮影スタイルに憤慨した八千草さんが、自ら降板を申し入れた。」という事実を知り、「そうだったのか。」と驚いた。
当時のスーパー・アイドルは「1日の睡眠時間が2~3時間。」なんていうのがざらで、百恵さんの所属事務所が可成り無理なスケジュールを組んでいたのだろう。彼女本人に責任が無い事とはいえ、当時芸能生活28年目を迎えていたヴェテランの八千草さんが憤慨するのは、非常に理解出来る。
で、TBSチャンネル2では現在、第3弾「赤い運命」が放送中なのだが、主役の島崎直子(若杉京子/吉野いづみ)役を山口百恵さんが演じている。彼女の祖父・吉野剛造役の志村喬氏は第15話で病死し、弁護士・山村美矢子役の有馬稲子さんは第17話で海外に“赴任”するという展開になるのだけれど、“画面”から消えるのが余りに唐突な感じがしたので調べてみた所、八千草さんと同じ理由で降板を申し入れた様だ。当時、志村氏は芸能生活47年目の大ヴェテラン、そして有馬さんは26年目のヴェテランなのだから、「自身が望む形の撮影スタイルでは無い。」事に抵抗を感じたのだろう。当時幼かった自分には判らない、“大人の事情”が在ったのだ。