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嘗て“人斬り抜刀斎”と呼ばれた伝説の人斬り、緋村剣心(佐藤健氏)。刀を置き、平穏な生活を送る剣心は、或る日、剣心から影の人斬り役を引き継いだ志々雄真実(藤原竜也氏)が、京都で其の名を轟かせている事を知る。
政府が派遣した討伐隊は志々雄を前に成す術が無く、最後の望みとして剣心に白羽の矢が立つ。志々雄の野心を阻止すべく、剣心は京都へ向かう。
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1990年代に人気を博した漫画「るろうに剣心 ‐明治剣客浪漫譚‐」は、明治時代初期の日本を舞台に、明治維新の動乱で人生を翻弄された人々の姿を描いた作品。原作は未読の儘だが、2年前に観た実写映画「るろうに剣心」が面白かったので、第2弾の「るろうに剣心 京都大火編」を観て来た。
大久保利通(宮沢和史氏)が紀尾井坂で暗殺されるシーンが登場するので、今回の作品の時代設定は、1878年という事になるのだろう。
「幕末には長州藩に属し、緋村剣心から影の人斬り役を引き継いで暴れ回るも、其の底知れぬ野心を危険視した味方から暗殺され掛かった男。」という設定の志々雄は、暗殺され掛かった際に全身を火で焼かれたという事で、全身を包帯でグルグル巻きにされた異形の姿。“勝ち組”となった長州藩の面々が中枢を占めているという事から、復讐の為に明治政府の転覆を図るというストーリー。
前作のレヴューでも記したが、主人公の剣心を演じる佐藤健氏が良い。又、他の配役も全体的に悪く無い。(狂気を秘めた瀬田宗次郎役は、神木隆之介氏が演じているのだが、あどけない表情と狂気に満ちた表情との使い分けが上手い。)
ストーリー展開も興味を惹かれるし、何よりも随所に盛り込まれた殺陣のシーンが圧巻で、ぐいぐいと引き込まれてしまった。
今回の作品は未完結で、来月中旬に公開予定の第3弾「るろうに剣心 伝説の最期編」で完結するのだとか。最後に現れた“謎の男”を福山雅治氏が演じているというのは、「(佐藤氏と)同じ事務所(アミューズ)繋がり?其れとも、ドラマ『龍馬伝』繋がりか?」等と裏読みしたくなるが、第3弾を是非とも観に行きたいと思っている。
総合評価は、星3.5個。