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今から30年以上前に幼少時代を過ごした人々にとって、TVは最大の娯楽だった様に思う。家庭用TVゲーム機も当然無く、ゲームセンターも”不良の溜まり場”という事で、親や学校から行く事を禁じられていた時代。校庭や公園、時には近所の山や川で日が暮れる迄遊び、帰宅するとTVの前に座って、食い入る様に番組に見入っていた。だからこそ、当時の番組に深い思い入れを持つ中高年は少なくないと言え、「仮面ライダー新1号 変身ベルトが発売されるというニュースが流れると、高価な値段にも拘らず予約が殺到したりする訳だ。
又、以前の話になるが、某ショッピング・センターに立ち寄った所、亜土ちゃんのイベントが行われていた。彼女が歌を歌うコーナーも在ったのだが、懐かしのアニメソングに一番ノリノリだったのは、集まった子供達よりも寧ろその親達だった。目を輝かせ、歌を口ずさみながら、軽くステップを踏んでいる姿は、嘗て子供だった時代に戻っているかの様だった。(自分もその一人だったのだが。
)
今でも柴田恭兵氏をTV番組で見掛けると、「『赤い嵐』→『し、しのぶちゃん!』→『あ、まことさん。私、怖い!』→能瀬慶子」という連想が働いてしまい、「そう言えば学生時代、近所のスーパーのイベントに慶子ちゃんが来るっていうんで、平日に学校をサボって見に行こうとしたっけ。」(未遂に終わったが。)と遠い目で振り返ってしまう自分も、過去の思い出がTV番組と深くリンクしている世代の一人で在る。
”ドラマのTBS”という呼び名を欲しい侭にしていた嘗てのTBS。この局のドラマが華やかかりし頃を、前面に立って引っ張っていた人間の一人、久世光彦氏が昨日急逝された。先週、彼が演出していた「寺内貫太郎一家」シリーズのDVD発売記念イベントが行なわれていたが、其処で御元気な姿を見せておられただけに、その急な死は驚きだった。
演出家で在り、プロデューサーで在り、そして小説家でも在った彼。そんな彼が手掛けたTVドラマで、リアルタイム&通しで見た一番最初の作品は、「時間ですよ」ではなく「寺内貫太郎一家」だったと思う。頑固で短気、でも情には厚い下町の親父を中心に据え、その家族と近隣の人々との触れ合いを描いたこの作品がとても好きだった。
でも、何と言っても彼の作品で一番好きなのは、「ムー」及び「ムー一族」。下町の老舗の足袋屋「うさぎや」を舞台に、やはり家族と近隣の人々との触れ合いを、時にはおかしく、又時にはホロリとさせる展開で描いていた。芸達者な喜劇人達を多く配した事で、その掛け合いの絶妙さに笑い転げてしまったものだし、伊東四朗氏演ずる安男(「うさぎや」四代目主人)や伴淳三郎氏演ずる徳さん(足袋職人)等が、足袋用の布を裁断したり、返し棒に足袋を通して上下にキュッキュと揺さぶり、表裏を引っくり返す所作等、「これぞ職人!」という姿を見せてくれたのも記憶に深く残っている。
時には1時間全てを生放送で行なったり、唐突に情報コーナーや歌を歌うシーンが登場したりと、非常に実験的でエキサイティングなドラマでも在った。
あれから30年近く経つ。出演していた伴淳三郎氏や由利徹氏、たこ八郎氏はもう居ない。そして、昭和の香りを漂わせる作品作りが見事だった久世氏も鬼籍に入られてしまった・・・。
合掌。
又、以前の話になるが、某ショッピング・センターに立ち寄った所、亜土ちゃんのイベントが行われていた。彼女が歌を歌うコーナーも在ったのだが、懐かしのアニメソングに一番ノリノリだったのは、集まった子供達よりも寧ろその親達だった。目を輝かせ、歌を口ずさみながら、軽くステップを踏んでいる姿は、嘗て子供だった時代に戻っているかの様だった。(自分もその一人だったのだが。
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今でも柴田恭兵氏をTV番組で見掛けると、「『赤い嵐』→『し、しのぶちゃん!』→『あ、まことさん。私、怖い!』→能瀬慶子」という連想が働いてしまい、「そう言えば学生時代、近所のスーパーのイベントに慶子ちゃんが来るっていうんで、平日に学校をサボって見に行こうとしたっけ。」(未遂に終わったが。)と遠い目で振り返ってしまう自分も、過去の思い出がTV番組と深くリンクしている世代の一人で在る。
”ドラマのTBS”という呼び名を欲しい侭にしていた嘗てのTBS。この局のドラマが華やかかりし頃を、前面に立って引っ張っていた人間の一人、久世光彦氏が昨日急逝された。先週、彼が演出していた「寺内貫太郎一家」シリーズのDVD発売記念イベントが行なわれていたが、其処で御元気な姿を見せておられただけに、その急な死は驚きだった。
演出家で在り、プロデューサーで在り、そして小説家でも在った彼。そんな彼が手掛けたTVドラマで、リアルタイム&通しで見た一番最初の作品は、「時間ですよ」ではなく「寺内貫太郎一家」だったと思う。頑固で短気、でも情には厚い下町の親父を中心に据え、その家族と近隣の人々との触れ合いを描いたこの作品がとても好きだった。
でも、何と言っても彼の作品で一番好きなのは、「ムー」及び「ムー一族」。下町の老舗の足袋屋「うさぎや」を舞台に、やはり家族と近隣の人々との触れ合いを、時にはおかしく、又時にはホロリとさせる展開で描いていた。芸達者な喜劇人達を多く配した事で、その掛け合いの絶妙さに笑い転げてしまったものだし、伊東四朗氏演ずる安男(「うさぎや」四代目主人)や伴淳三郎氏演ずる徳さん(足袋職人)等が、足袋用の布を裁断したり、返し棒に足袋を通して上下にキュッキュと揺さぶり、表裏を引っくり返す所作等、「これぞ職人!」という姿を見せてくれたのも記憶に深く残っている。
時には1時間全てを生放送で行なったり、唐突に情報コーナーや歌を歌うシーンが登場したりと、非常に実験的でエキサイティングなドラマでも在った。
あれから30年近く経つ。出演していた伴淳三郎氏や由利徹氏、たこ八郎氏はもう居ない。そして、昭和の香りを漂わせる作品作りが見事だった久世氏も鬼籍に入られてしまった・・・。
合掌。
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TBありがとうございます!
久世光彦さんの手がけるドラマは”昭和”とは切り離せないですよね。
山岡久乃さんがお亡くなりになったときと同じくらいに衝撃を受けてます・・・(TT)
他の投稿記事も拝見しましたが、すごく面白いですね。
またちょくちょく寄らせて頂きます(^^)
こんにちは。
再放送で寺貫を見た世代です。
再放送でも子供の心をしっかり掴んでました。
記事を拝見して、他にもたくさん面白い作品があることを知りました。
他の作品も見て見ようと思います。
ありがとうございました。
「ムー」と「ムー一族」大好きです。DVDが出て
くれたらなあ。
私も「寺内貫太郎一家」「ムー一族」世代です。
本当に残念でした。
もうあんなドラマはないだろうな・・
あの頃のTV番組を見ていた子供達は、翌日の学校で必ずと言って良い程その番組の話題を皆で話していましたよね。それ程、大人気番組というのが存在していた訳で、今はそういう番組ってなかなか無いのではないでしょうか。
「ムー」&「ムー一族」では、使われていた曲(郷ひろみ氏&樹木希林さんの「お化けのロック」や「林檎殺人事件」のみならず、日吉ミミさんの「世迷い事」、クリエイションのOP曲「暗闇のレオ」等。)や、横尾忠則氏のOPイラストも印象的でした。
又、ああいったドラマが見たかったのに・・・残念です。
これからも宜しく御願い致します。
「ムー一族」大好きでした。桂木文も出てましたよねw
一番好きだったのは、細川俊之とたこ八郎のコンビ(たしか借金取りだったような・・・)
後年「夢で逢えたら」等、松本人志のコント(多分
ダウンタウン・ウッチャンナンチャンが絡んでいたとしても、ネタ元は松本)に大きく影響が出ていた様に思います。
久世氏のドラマでは、新人(それ迄に芸能界に携わってはいたものの、役者としては新人という方も含め。)も結構起用されていましたね。「時間ですよ」の浅田美代子さんや「寺内貫太郎一家」の小林亜星氏、「ムー」の岸本加世子さん、そして「ムー一族」の桂木文さんもそうだったと思います。(桂木文さんと言えば、その後に出られた「翔んだカップル」も好きな番組でした。)
細川氏のキザで冷静な喋り口調に対し、たどたどしい喋りのたこ氏のコントラストも絶妙でしたね。
松本氏のコントの件は生憎存じ上げないのですが、名作と言われる作品は、後世必ずと言って良い程パロディー化&模倣化されるもので、その意味でも久世氏の作品は大きな影響を放送界に残されたのだなあと感じます。
これからも宜しく御願い致します。
昨年、幸運にもTBSチャンネルでやっていた「ムー」を見ることができました。
非常に懐かしく、昔を思い出しながら見ましたが
あの頃は、ドラマなのに生放送をやっていたり、とても面白かったです。
久世氏が手がけたドラマって、ほとんどの人が見ていたし
傑作ぞろいでしたね。
他の記事も見させていただきました。
特に、放送禁止映像については興味深かったです。
(今ファミリー劇場でレインボーマンを見ているので。あれは凄い番組ですね)
また遊びにきます。
久世さんのことは急なことでびっくりしました。
まだまだお仕事を続けていくと思っていたので本当に残念です。
ドラマは人情の機微みたいなものが描かれていて、笑かしてもらったり、じーんときたりさせられました。
日本の名ドラマ史に残る面白い作品をいくつも生み出してきて、スゴイことですよね。
本もいくつか出されているので、今度読んでみたいなーと思っています。
いやはや佐々木守氏といい久世光彦氏といい、昭和はますます遠くなります。
昭和といえば「名球会」ですが(ちと強引ですね)
名球会のドン、カネやんの「金田式健康棒」を入手することになりました。
5月に試合(野球じゃありません。ノンプロのプロレスです)があるので、それに向けて
「ビシバシ鍛えて、やったるでー!」