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「巨人監督に高橋由伸氏・・・40歳、12球団最年少」(10月24日、読売新聞)
プロ野球・読売巨人軍は23日、「高橋由伸外野手兼打撃コーチ(40歳)が、次期監督への就任要請を受諾した。」と発表した。
今季限りで、現役を引退する。高橋選手は此の日、渡辺恒雄・球団最高顧問(読売新聞グループ本社会長・主筆)、白石興二郎オーナー(同社長)に会い、意向を伝えた。巨人軍の選手が現役引退した直後に監督に就くのは、1975年から指揮を執った長嶋茂雄氏(現・終身名誉監督)以来。40歳は、12球団で最年少監督となる。26日に、就任記者会見が開かれる。
球団では、原辰徳前監督(57歳)の辞意表明を受け、「原野球を継承してくれる人、新しい風を吹き込んでくれる人。」(白石オーナー)を条件に、人選を進めていた。其の結果、選手としての実績と若さも在る高橋選手が適任と判断し、20日に就任を要請していた。現役続行を希望していた高橋選手は返答を保留していたが、熟慮を重ね、現役引退と監督就任の受諾を決断したと言う。今季は選手兼任の打撃コーチとして後輩達に的確な指導を行っており、球団では其の指導力も高く評価している。
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高橋由伸選手が来季、ジャイアンツの監督として指揮を執る事が確定した。候補として名前が挙がっていた中では“最適任”と思っていたので、受諾してくれた事がファンとして嬉しい。
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高橋由伸監督(ジャイアンツ):40歳
アレックス・ラミレス監督(ベイスターズ):41歳
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セ・リーグの6監督の年齢(2016年1月1日時点)を列挙してみたが、“若い”というイメージが在る金本監督が、緒方監督と並んで最年長というのは意外だった。(「ラミレス監督の実年齢は、もっと上。」という説も在るが。)平均年齢は「44.0歳」で、パ・リーグの「54.1歳」と比べると、「随分若いなあ。」と感じてしまう。
「就任するならば専任で」と思っていたので、選手兼任では無くて監督専任と決めたのは非常に良かったけれど、今季の打撃成績が決して悪く無く、「未だ未だ現役で頑張れる。」と本人は自信を持っていただろうだけに、結果として引退に追い込まれたのは気の毒な気がする。「彼のチームに対する貢献度の高さを思えば、今期中にきちんとした形で引退試合を開催して上げたかった。」という思いも。
当ブログでは何度も何度も厳しい批判をして来た原辰徳前監督だが、とは言え「監督として12年で、7度の優勝。」という実績は非常に立派だし、“名将”の1人で在るのは間違い無い。そんな名将の後を任された高橋監督には、苦難の道が待っている事だろう。投打共にレギュラー選手の高齢化が進み、数年前と比べるとジャイアンツのチーム力は落ちているし、野球賭博問題でジャイアンツのイメージは大きく損なわれた。“火中の栗を拾う”という強い思いが無ければ、今のジャイアンツの監督を引き受けられなかったろう。ジャイアンツ・ファンの1人として、「高橋監督を応援したい。」という気持ちは非常に強い。
端正なマスクも在り、「高橋由伸」という人物には“弱さ”を感じる人も居られよう。自分もそんなイメージをずっと持っていたのだけれど、何年か前、確か清原和博氏だったと記憶しているのだが、ジャイアンツの選手達の“素顔”を話していた中で、高橋選手に対するイメージが大きく変わった。スマートで繊細なイメージが強い高橋選手だけれど、選手達と飲みに行った際に酔っ払い、店内の床に大の字になって眠り込んだ姿を目にし、「見掛けと違い、豪胆な所が在るんだなあ。」と感心したそうだ。現役続行に強い未練が在ったろうに、短期間で引退を決めた“割り切りの良さ”も加え、高橋監督は凄い監督になる素質を秘めているかも。