先日、来年の年賀状が発売となったけれど、昨日は「2011年新語・流行語大賞」の候補60語が発表となり、「2011年も、終わりに近付いているんだなあ。」という気持ちになった。
2月22日に発生した「カンタベリー地震」もショックだったが、其れ以上にショックだったのは3月11日の「東日本大震災」だ。未曽有の大震災から今日で丁度8ヶ月経ったけれど、今でも彼の時の恐ろしい光景が脳裏に焼き付いている。今回の候補60語を見渡しても東日本大震災絡みの言葉が多く、「2011年は、此の大震災を抜きにしては決して語れない年。」というのを再認識させられた。
候補60語が発表された事で、今年も「新語・流行語大賞」を予想してみたい。2004年以降、当ブログでは毎年予想をしているが、過去7年間の「予想」と「結果」を下記してみる。
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[新語・流行語大賞]
【2004年】
(予想) 「冬ソナ」、「韓流」&「ヨン様/ヂウ姫」
(結果) 「チョー気持ちいい」
【2005年】
(予想) 「小泉チルドレン/小泉シスターズ」
(結果) 「小泉劇場」、「想定内(外)」
【2006年】
(予想) 「イナバウアー」
(結果) 「イナバウアー」、「品格」
【2007年】
(予想) 「そんなの関係ねぇ&オッパッピー」
(結果) 「(宮崎を)どげんかせんといかん」、「ハニカミ王子」
【2008年】
(予想) 「グ~!」、「サブプライム」
(結果) 「グ~!」、「アラフォー」
【2009年】
(予想) 「こども店長&こんなところ来とうはなかった」、「国営マンガ喫茶」
(結果) 「政権交代」
【2010年】
(結果) 「ゲゲゲの」
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結果から言えば、2006年及び2008年は半分だけ当てたが、其の他の5年間は完璧に外す体たらく。「『ゲゲゲの女房』というドラマが大ヒットしたのは確かだけれど、だからと言って『ゲゲゲの』という言葉が人口に膾炙したと言えるのか?新語や流行語という類いでは無い気がするけれどなあ・・・。」等、過去の新語・流行語大賞に選ばれた言葉には疑問を感じる物が無い訳では無いが、今年こそはどんぴしゃりと予想を的中させてみたいもの。
過去7年間の傾向を分析すると、「候補60語の中から“原則”10語をトップ・テンとして選出し(昨年は「場内盛り上げ要員」として斎藤佑樹投手を授賞会場に呼びたいが為にか、彼が口にした「何か持っていると言われ続けてきました。今日何を持っているのか確信しました・・・それは仲間です。」を無理無理に「特別賞」に選出。“例外的に”2010年度は、「トップ・イレブン」と当ブログでは扱う事にする。)、其の中から1語乃至は2語を新語・流行語大賞としている。」様だ。トップ・テンに選ばれた言葉を「社会・経済分野」、「TV・芸能分野」、「政治分野」、「スポーツ分野」、「文学分野」に分けると、過去7年間の内訳は次の通り。
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[2004年~2010年のトップ・テンの内訳]
(社会・経済分野)
2→5→3→3→3→4→5[平均:3.5/年]
(TV・芸能分野)
2→1→2→3→2→1→4[平均:2.1/年]
(政治分野)
2→2→1→2→3→3→1[平均:2.0/年]
(スポーツ分野)
2→1→3→1→1→1→1[平均:1.4/年]
(文学分野)
2→1→1→1→1→1→0[平均:1.0/年]
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此の結果から「社会・経済分野:4語、TV・芸能分野:2語、政治分野:2語、スポーツ分野:1語、文学分野:1語」というのが平均的なトップ・テンの内訳と想定し、其れを“基本線”としてトップ・テンを選んでみる事にする。
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[2011年のトップ・テンの予想]
(社会・経済分野)
「がんばろう日本」
「スマホ」
「脱原発」
「ホットスポット」
(TV・芸能分野)
「ぽぽぽぽーん」
「ラブ注入」
(政治分野)
「どじょう内閣」
(スポーツ分野)
「なでしこジャパン」
(文学分野)
「こだまでしょうか」
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過去の傾向を考慮すると、トップ・テンから新語・流行語大賞に選ばれる言葉は、次の4条件を極力満たした物で在る様に思う。
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[新語・流行語大賞に選出される可能性が高い言葉の4条件]
① 老若男女を問わず、幅広い層が認識&使用している(た)言葉。
② 世界的なイヴェントの開催年は、其の関連語が選ばれ易い。
③ 悲惨なイメージの在る言葉より、そうで無い言葉の方が選ばれ易い。
④ 其の言葉に関連する人物が明確で、且つ“賑やかしとして”授賞会場に来られる事が望ましい。
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上記した様に「今年は、東日本大震災を抜きにしては決して語れない年。」で在り、新語・流行語大賞に関連語が選ばれるのは確実だろう。唯、今回の大震災が余りに悲惨で在った事から、少しでも希望を持たせる言葉が選ばれそうな気がする。又、大震災関連語以外で、どうしても外せない言葉が在るので、今年の新語・流行語大賞は次の2語になると予想。
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[2011年新語・流行語大賞の予想]
「がんばろう日本」
「なでしこジャパン」
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最後に、今年の「このミステリーがすごい!(国内編)」の1位も予想。「今年刊行されたミステリーで、飽く迄も自分が読破した作品。」の中から選んでみると、高野和明氏の「ジェノサイド」以外に考えられない。(今年読破した作品では「ジェノサイド」の他に、池井戸潤氏の「下町ロケット」が素晴らしい出来だったけれど、「下町ロケット」をミステリーの範疇に入れるのは無理を感じるので、対象外とさせて貰った。)
いやはや死語の残骸、あの世の世界でありますなあ…
現在使われていない、意味が分からなくなっているもの
『オシンドローム(こんな言葉あったのか?!)、まるきん まるび、分衆、ファジー、ブッチホン』
(分衆、言われてみれば我が地域でも母親の子供の送り迎え=自転車だったのが自動車に代わっていったのがこの時期だったと思います。それまでは一家に一台(プラス農家の場合は営農サンバーのような農作業用軽乗用車)でしたが、明らかにその頃から成年全員に一台になりました)
犯罪行為になっている物
『イッキ!』
当時も今も知らない人は知らない
『毒饅頭、など』
若者に言って失笑される姿が目に浮かぶ
『おっはー、グ~、だっちゅーの』
(だっちゅーのはもはや10代の若者なら「?」でしょう)
毎年思う事ですが、「候補60語」の中には首を捻ってしまう物が少なくない。「新語」という括りなら未だしも、「流行語」というからには或る程度広く知れ渡っていないと駄目だと思うのですが、極めて狭い層にしか知られていない言葉が入っていたりする。
又、「此れって新語でも流行語でも無いでしょ?」と思う言葉も散見される。今年で言えば「瓦礫」や「3.11」、「建屋」、「復興」等がそうですが、「候補として、何とか60語を選ばなければいけない。」という無理無理感を覚えます。