ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「見る人」は、同時に「見られる人」に

2010年06月22日 | 時事ネタ関連
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「顔認識カメラで注目度を調査」(6月21日、NHKニュース

都心の駅で流す広告の画面に人の顔を認識出来る小型カメラを付けて広告を見た人の数や性別・年代を瞬時に記録し、どの様な広告が注目を集めるかを調べる実験が21日から始まりました。

これはJR東京地下鉄等11の鉄道会社が21日から始めた実験で、新宿渋谷等都心の20の駅のコンコースに52インチの画面を置いて企業の広告を流します。画面の直ぐ上には、人の顔を認識出来る小型のカメラが付いていて、前を行き交う人の内広告を見た人の顔だけを認識し、その人数や性別、年代を瞬時に記録します。集めたデータを基に、どんな広告が、どういう層の注目を集めるかを分析し、より効果的な広告に繋げ様という狙いです。広告を出したアパレル・メーカーの猪熊敏博課長は「これの広告は一方通行で、我々が狙う層に、本当に見て貰えているか判らなかった。今後は反応に応じて中身を変えて行く等、より戦略的な広告が可能になると思う。」と話していました。駅の看板に広告を出す企業が少なくなっている中で、鉄道各社は、このシステムに期待しています。一方、駅を利用する乗客を無差別に撮影する事に付いては「記録するのは分析したデータだけで映像は録画しないプライバシー等の問題は無いと考えている。」と説明しています。
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街中には監視カメラが到る所に据えられ、海外の空港では全身透視スキャナーを導入する所が現れる等、現代に生きる人々は様々な“眼”に晒されている。巧妙化&凶暴化する犯罪を少しでも減らす為には、様々な眼に晒される機会が増えるのは仕方無い事なのだろうけれど、自身に不都合な人間を排除する為に為政者達がこういった眼を悪用する不安を感じないでは無い。

数年前、「コンビニのレジでは支払いをする客の性別や年齢等をデータ入力し、それを売上アップの為に活用している。」という話を目にして「へー。」と感心した物だが、今回の実験は判断者を「人」から「機械」に置き換えての物と言える。プライバシーの問題を懸念したが、「録するのは分析したデータだけで映像は録画しない。」という事で在ればまあ問題は無いのだろう。「『見る人』は、同時に『見られる人』に。」というのは、決して気持ちが良い物では無いけれど・・・。

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1 コメント

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購買意欲 (雫石鉄也)
2010-06-22 09:08:30
広告の法則にアイドマの法則というのがあります。
AIDMAアイドマ。
A=アテンション=注意を引く
I=インタレスト=興味を持ってもらう
D=デザイヤー=欲望をかきたてる
M=メモリー=記憶してもらう
A=アクション=行動を起こす=モノを買う
広告の目的はモノを買わす、あるいは自分に好感を持ってもらい、何らかの行動を起こしてもらう。政党なら候補者に投票してもらう。
 このように広告を見ている人のデータだけ収集分析しても、さして意味あるとは思えません。
なぜなら、その広告を見ている人全てが、その広告の商品に好感を持っているとは思えません。反感を持っている人もいるでしょう。このようなことして人の顔を勝ってに撮りやがって、こんな企業のもんは意地でも買うもんか、と思う人もいるでしょう。私もそうですが。
この記事にでてくるアパレルメーカーの課長はたぶん、広告担当でしょう。
企業の宣伝広告担当などという人たちは、会社の上層部、外部の広告会社ならクライアント、あるいは実際に広告を制作する、コピーライターやデザイナーといったクリエイターなどが意識の多くを占めているもので、実際に広告を見ている人が、どう思っているかを考えないものです。
したがって、これも一時の話題にはなりますが、モノを買わすという、広告本来の目的を達するのは疑問です。
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