ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

脱税者を減らす良策!?

2010年03月26日 | 時事ネタ関連
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「ネット公表 脱税者降参」(3月20日付け東京新聞[夕刊])

米国内の各州で、悪質な税金逃れをした個人や企業の実名等をインターネットの公式サイトで公表する動きが進んでいる。全世界に恥を晒さぬ様慌てて納税するケースも多く、税収確保にも効果が上がっている様だ。

メリーランド州は10年前から、州内の脱税者50件の実名と脱税額をネットで毎年公表。州当局者によれば、リスト掲載者から総額2,500万ドル(約22億6,300万円)の税金が納められた。

コネティカット州でも2007年6月からネット公表を始め、これに掲載された約3千人の3分の2が納税。その額は計1億9,000万ドル(約172億円)に上ると言う。

更に、米経済の中心で在るニューヨーク州も今月、脱税者リストを公表し、数十億ドル(数千億円)の効果が期待されている。

同様の制度を立ち上げている州は全米で約20州に上っている。
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全50州の内で同様の制度を立ち上げているのは約20州という事だから、導入率は約40%という事か。この位の導入率になると、全米に波及するのも時間の問題と言えよう。

この記事を読んで、気になったのは2点。1つは「メリーランド州は10年前から、州内の脱税者50件の実名と脱税額をネットで毎年公表。」という部分で、「公表件数が『毎年50件」に限られているのは何故?どうして全て公表しないの?」という思い。恐らくは「『悪質な脱税』と『悪意の無い申告漏れ』との“線引き”が難しいので、“取り敢えず”税金逃れした額の多い順から50件を公表する事にしよう。『もっと公表枠を増やす事で生じるコスト』と『納税効果』のバランスを考えても、この位で良いのではないか。」という判断と想像するが。

そしてもう1つは、「(ネット公表を始めたコネティカット州で)これ迄に掲載された約3千人の3分の2が納税。」という点。全世界に恥を晒されても、未だ3分の1は納税していない訳で、「良い度胸をしているなあ。」と苦笑してしまう。

以前にも書いたけれど、「悪事を行う人間の少なからずは、『それを為しても割が合う。』と考えている様に思う。だから『絶対に割が合わない。』という状況にすれば、悪事がゼロになる事は無いけれど、格段に減少するのではないか?」と思っている。

金銭疑惑が露呈すると謝罪、又は「国民への背信行為だ!」等の批判を昔から繰り返して来た政界。本当に政界から悪い部分を無くしたいのならば、与野党が協力して「割に合わない厳しい罰則」を決めれば良いのに、それが全く出来ないのは何なのか?結局は与野党共に、「何時か自分も同じ事をしてしまうかも。」という“弱み”を持った議員が少なくないからではないか?

話を元に戻すが、悪質な脱税者を減らす為にも、アメリカのこのスタイルを良策として我が国も取り入れても良いのではないか。「割りに合わない。」と思う事を進んでする人間って、そうは居ないだろう。

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