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「10万世帯がマイホームを失う」(5月12日、日刊ゲンダイ)
マイホームを強制的に取り上げられる人が、急増しそうだ。3月末で「モラトリアム法」(中小企業金融円滑化法)が期限切れになり、年内だけでもローン破産する家庭が約10万世帯に達する可能性が在るのだ。
2009年12月から始まったモラトリアム法で、リストラや会社の倒産等で住宅ローンの支払いが滞っていた庶民も、返済猶予等の恩恵が得られた。
だが、此の法案が失効した直後の4月、「配当要求終期公告」で自宅を裁判所に差し押さえられた人は、東京23区だけでも約200件。前年同月比で1割程の増加だ。
此れからもっと深刻な事態が来る。住宅金融シンクタンク「三友システムアプレイザル」の森信愼二郎氏がこう言う。「競売の数字ではっきり出るのは、6ヶ月程先になるでしょう。法案が終了しても、直ぐに返済に行き詰まる訳では在りません。此れからが心配です。」。マイホームを手放すまいと数ヶ月は持ち堪えるが、何れはパンクしてしまうという予測だ。
モラトリアム法で返済猶予を受けていた住宅ローン債務者は、昨年9月時点で延べ23万件、支払猶予額は3兆6,000億円に達する。2009年に年間6万2,000件程だった競売件数は、此の法律の施行によって年間で約1万6,000件も減った。詰まり、3年間で約5万世帯が自宅の差し押さえを“延命”された事になる。だが、法律が無くなった今、今度は此の5万世帯が一気に破産する可能性が出て来たのだ。
又、モラトリアム法の恩恵に浴さない今年の競売も、例年通りで在れば年間6万件程在る。合わせると、11万件近くになる計算だ。
「ローン金利も上がる可能性が在り、変動でローンを組んでいる家庭は苦しい。銀行が早く、より確実に債権の回収に走る事も考えられます。」。(森信愼二郎氏)
法案の期限切れと金利上昇のダブル・ショックで、夢のマイホームを手放す危機が出て来た。
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「住宅ローンの返済が出来なくなり、自宅を競売するも債務全額には足りず、残ったローンは返済し続ける。自宅や家族等々、全てを失い、残ったのはローンだけ。」なんて話を、良く見聞する。「他者に強制された訳でも無く、自らの意思でローンを組んで住宅を購入したのだから、ローン破産は自業自得。」と主張する人も居る事だろう。
「犬の寿命は、凡そ十数年。子犬を飼うというのは、其れだけ長期間、面倒を見続けられるかどうかを考慮して、決断しなければいけない。」のに、玩具を買う様な感じで飼い、そして「飽きたから。」と簡単に捨て去る輩が居る。本当に許せない話だが、ローンを組んで住宅を購入する人の中にも、誰が考えても無茶&高負担の計画を立て、直ぐに二進も三進も行かなくなり、ローン破産に到るというケースも同様に思われ、こういうのは「自業自得」とされてしまっても仕方無いだろう。
だが、住宅ローンで破産してしまった人達全てを十把一絡げにして、「自業自得」の一言で非難するのは酷な気がする。其れなりにシヴィアな返済計画を立てていたケースでも、昨今の厳し過ぎる経済状況下では、ローン破産する可能性が少なからず在ると思うので。
とは言え、モラトリアム法の期限を延長した所で、結局は「問題を先送りしただけ。」になるのも事実。非常に悩ましい問題では在るが、「国民の為」というフレーズを嫌味な程口にする政治家の中には、親から高額の“御小遣い”を違法に受け取っていたり、相続税を“実質的に”免れて優雅な生活を送っていたり、政治資金や機密費で私的な飲み食いをしていたり、血税を財テクに充てていたりしていても平気の平左という、実に厚顔無恥な連中が少なく無いのだから、止むに止まれずローン破産した国民を見ても、「そんな少額で破産するなんて。」と腹の中では笑っているのかもしれない。「国破れて政治家在り。」という事か・・・。
俺は持ち家に住んでるから念願のマイホームを手に入れた方の嬉しさは俺の想像以上でしょうね
それが取り上げられるなんて他人事ながらかわいそうですね
俺なら競売にかけられた家の購入には二の足を踏みますね
夜に家族で楽しい一時を過ごしてる時に元の持ち主が恨みのこもった視線で家を眺めてるかも知れませんからね
晋ちゃんには在日米軍の手厚過ぎる住居や施設に関する思いやり予算を削って「自国民」に回して欲しいです
「俺なら競売にかけられた家の購入には二の足を踏みますね。夜に家族で楽しい一時を過ごしてる時に元の持ち主が恨みのこもった視線で家を眺めてるかも知れませんからね。」というのは、凄く判ります。精神世界の事をそんなに信じている訳では無いけれど、“怨念”とか“情念”とかって、感覚的に在りそうな気がしますし、念願叶って漸っと手に入れたマイホームを、手放さざるを得なかった人の気持ちを思うと、怨念めいた物が憑り付いていそうな感じはしますものね。
持家の夢はとっくに捨てました。
持家が得かとか損かではなく、単純に手が出なかったのです。
手に入れた後失うよりはまし?
イギリスでは何年も住んでいる家をリフォーム事で、資産価値が結構上がるケースが多いのだとか。一方、日本の場合は、相当手を入れた場合は別でしょうが、そうじゃなければリフォームをした所で資産価値は余り上がらないどころか、下がって行くのが普通。気候の違い(湿度等)が在るにしても、(歴史的な建物は除き)「古い家に対する価値観」が違うんでしょうね。
海外では“家の寿命”が50年以上とかざらに在るのに、日本の場合は平均30年とか。大枚を叩いて購入する割には、短過ぎる気がします。