「NHK紅白歌合戦」は、今年で65回目を迎えるそうだ。「此の人は、何で今年も選ばれたのだろう?」と思ってしまう歌手が相変わらず少なく無く、出場に付いて10年前からずっと疑問を呈し続けて来た和田アキ子さんは、今年も出場を決めているし。
51組の出場歌手の内、“ジャニタレ”は6組、“AKB48グループ”は4組という事で、「ジャニタレとAKB48グループの為の紅白」という感じすら在る。
毎年、「知らない歌手や曲許りだ。」なんぞと文句を言い乍らも、“惰性”でザッピングしてしまう紅白。一昨年の美輪明宏氏の様に、感動してしまう様な歌も在ったりするから、ついついザッピングしてしまうのだが、年々視聴時間が減っているのも事実。
今年「見たいな。」と思わせるのはゴールデンボンバー、薬師丸ひろ子さん、中島みゆきさん、そして美輪明宏氏位。噂されている様に、“特別枠”でサザンオールスターズや中森明菜さんが出場するならば、彼等も見てみたくは在る。申し訳無いが、其の他には興味が無い。
「『NHK紅白歌合戦』という番組タイトル、もう変えた方が良いんじゃない?」という思いが、今年は特に強い。“歌合戦”という以上は、「紅組と白組其れ其れが“同じ組数”で歌い合い、点数を競い合う。」というのが“王道”と考えるが、今年は「紅組27組、白組24組。」となっており、“歌合戦”というコンセプトが完全崩壊したと言って良い。
去年の「あまちゃん特別篇」で味を占めたのだろうが、今年は「花子とアン特別篇」を紅白内で放送するのだとか。「柳の下に何時も泥鰌は居ない。」という諺が在る様に、「去年成功したから、じゃあ今年も。」というのは余りにも安直だし、こういうのも“歌合戦”という番組タイトルからすると、違和感を覚えたりする。
そういう番組内容自体が、駄目と言っている訳では無い。自分は好きじゃないけれど、新しい形として在りだとは思う。在りだとは思うけれど、「其れならば最早“歌合戦”というのは合わない気がするので、もっと“ごった煮感”の在る番組タイトルに変えてはどうか?」と思う訳だ。まあ、どうでも良い話だけれど。
私はもう見る気すら起きません。紅白だけでなく、テレビの歌番組そのものが、身内の雑談で構成されているようで。
その昔、テレビの普及を「一億総白痴化」と揶揄した人物がいましたが、今まさにその感があります。
悠々遊様の御指摘、正に至言です。子供の頃から親しんで来た「紅白」には、多少どころか、結構な愛着が在りますね。炬燵に入って、家族で見ていた紅白。其れは自分にとって懐かしい原風景でも在り、だからこそ今の紅白には「変わり過ぎてしまったなあ。」という残念さと共に、何処かに“裏切られた感”が在るのかもしれません。
歌番組のみならずTV番組全体が、“安直さ”や“身内弄り”で溢れています。大好きな御笑いに関しても同様で、自分がどうしても嫌なのは、タレントの家族が登場し、タレント気取りで面白く無い言動を繰り広げ、“仲間内”で「面白い!」と騒ぐ様な類いの番組。こういうのは、直ぐにチャンネルを切り替えます。
giants-55さんは番組タイトルを変えては、とおっしゃいますが、それだとますます低俗化に歯止めが利かなくなる予感がします。公共放送のNHKなら、むしろクオリティを高める方向に進んでいただきたいものです。
2、3年前だか、美輪明宏の「ヨイトマケの唄」に多くの人が感動したと聞き及びましたが、40年以上前に聴いてとっくに感動済の私にとっては、なにを今さらという気分です。それなら雪村いずみの「約束」とかペギー葉山の「夜明けのメロディー」とか、感動し聴き惚れる歌手と名曲ばかりで構成すれば、若者から中高年までみんな感動するだろうし、本当の歌合戦になるでしょう。
まあそれではジャニーさんや秋元康さんは困るでしょうが(笑)。
最近の音楽界自体が、大人がまともに聴ける歌がほとんどない状況下、せめて大晦日くらいは、心が温かくなる名曲、名唱を聴いて年を越したいとつくづく思います。そうなるまでは、紅白は金輪際絶対見ないでしょう。
ドキュメンタリー番組やニュース番組等は論外ですが、ヴァラエティー番組に関しては、“或る程度の低俗さ”は在りだと思っています。大昔、ジャーナリストの大宅壮一氏が「TVというメディアは非常に低俗な物で在り、TV許り見ていると、人間の想像力や思考力を低下させてしまう。」として、「一億総白痴化」という言葉を吐きましたが、此れは的を射た言葉で在ると同時に、「TV番組って、所詮そんな物。」という思いが、良くも悪くも自分の中には在るからです。唯、くどい様ですが、ドキュメンタリー番組やニュース番組等、そういった物が介在しては駄目な分野が在るけれど。
ですので、「番組名を、“実態”に合わせれば良い。」というのは、「此処迄行ってしまったのならば、一層の事、行く所迄行ってしまったら?」という、非常にアイロニカルな意味合いも在りました。
「行く所迄行った紅白」を放送するのと同時に、「真の紅白」というのを別枠で放送するのも在りかと。「感動し、聴き惚れる歌手と名曲許りで構成する。」というKei様の御考えには全く同感で、自分の場合はKei様が挙げられた他で言えば、由紀さおりさんや都はるみさん、八代亜紀さん等が見たいです…と言って、こういった人選だと、裏番組の懐メロで放送していそうですが。
最後に、今年1年御世話になりました。来年も、何卒宜しく御願い致します。良い年の瀬を御過ごし下さい。