************************************************
[問題1] 「想い出の渚」を歌った歌手は?
[問題2] “ズンドコ節”を歌った歌手は?
[問題3] 「多羅尾伴内」って何?
************************************************
[問題1]に関して言えば、ザ・ワイルドワンズの名前を挙げる人は、彼等が歌った「想い出の渚」【動画】が思い浮かんだからだろう。勿論、自分も彼等が歌っていたのは知っているが、真っ先に思い浮かぶのは、1978年のカヴァー曲「ハンダースの想い出の渚」【動画】を歌った御笑いグループのザ・ハンダースがだ。此の他にも、多くの歌手がカヴァーしている。
[問題2]だが、ズンドコ節は「ルーツを『海軍小唄』【動画】とする物と、田端義夫氏の『街の伊達男』【歌】とする物の2つの系譜が在る。」そうだ。「アキラのズンドコ節」【動画】を歌った小林旭氏や「きよしのズンドコ節」【動画】等、此の歌も多くの歌手がカヴァーしているけれど、個人的に最も印象深いのは「ドリフのズンドコ節」【動画】を歌ったザ・ドリフターズ。
そして、[問題3]だが、若い子だと「『多羅尾伴内』って何?って言うか、何て読むの?」という人も多そう。「片岡千恵蔵氏や小林旭氏等が主演したミステリー映画。」と答える方も居られ様が、自分の場合は「1978年に小池一夫氏が作、石森章太郎氏が漫画を手掛け、講談社『週刊少年マガジン』で連載開始となった作品。」というのが、最も印象に残っている。
此の様に「1つの物を取り上げても、世代によって“答え”は色々在るのだ。
では、「ハケンアニメって何?」と問われたら、どう答えられるだろうか?アニメの制作現場は昔から「労働時間が異常に長いのに、給料は異常に安い。」と言われて来た。だから、自分の場合は「ハケンアニメ=派遣アニメ」と脳内で置き換え、「余りにも過酷な労働環境で在る事から、正社員が定着しない、『派遣社員が多いアニメの制作現場』という意味なのかな?」と想像したのだが、実は「其のクールで制作されたアニメの中で、視聴率や利益面等で最も成功した作品を、『覇権を握ったアニメ』という意味合いで『ハケン(覇権)アニメ』と呼ぶ様になった。」のだとか。此れも又、世代によって思い浮かべるイメージが異なりそうな用語。
************************************************
夢と希望。情熱とプライド。愛と敬意。アニメ制作に情熱を傾ける仕事人達の熱血エンターテインメント「ハケンアニメ!」には、心震える更なる物語が隠されていた。
************************************************
辻村深月さんの小説「レジェンドアニメ!」を読了。此の作品は“アニメ制作現場を舞台にした作品”で在る「ハケンアニメ!」のスピンオフで、6つの短編小説から構成されている。「ハケンアニメ」なる用語は、「レジェンドアニメ!」で初めて知った。
4年前の記事「アニソン・ベスト10【1960年代】」及び「アニソン・ベスト10【1970年代】」でも書いた様に、子供の頃はアニメを見捲っていた。1960年代から1970年代に掛けてだが、其れ以降は殆ど見なくなった。だから、同世代が夢中になった「宇宙戦艦ヤマト」【動画】や「銀河鉄道999」【動画】、「機動戦士ガンダム」【動画】等は、見ていないに等しい。「鬼滅の刃」【動画】は、“ウン十年振りに全作品を見たアニメ”だ。
そんな感じで、“近年のアニメ事情には疎い自分”だが、「レジェンドアニメ!」は良かった。基本的に「様々な困難に遭い乍らも、人として成長して行く物語。」が好きなので、そういう意味でも肌合いが合うのだけれど、「音と声の冒険」と「ハケンじゃないアニメ」はグッと来てしまった。特に「ハケンじゃないアニメ」に関しては、「『ドラえもん』と作者の藤子不二雄氏を想像させる設定。」が在り、アニメに対する深い愛情が感じられたし、先日、藤子不二雄Ⓐ氏が亡くなられた許りという事も在って、読んでいて何度も涙腺が緩んでしまった。
総合評価は、星3.5個とする。