”タニカン”こと谷幹一氏が亡くなられた。24日夜に御自宅で倒れられ、病院に担ぎ込まれたものの意識が戻る事無く、脳出血で74年の生涯を閉じられた。若い人達にとっては「誰それ?」という感じだろうが、自分にとっては大阪・・・と言うよりも浪速を舞台にしたドラマには必ず出ていた役者の一人がタニカンさんで、TVドラマ「白い巨塔」(勿論、田宮二郎氏が主演の方。)の佐々木庸平役も印象深いが、何と言っても大好きだった”浪速のど根性ドラマ”「どてらい男」の蔵先役が懐かしい。
或るTV番組でダウンタウンの松本人志氏が、「だから哀愁世代というのは、僕で終わりじゃないかと思うんですよ。」と語ったという。彼の言う「哀愁世代」とは人情喜劇が判る世代を指し、「笑い」には絶対「哀愁」が必要と主張していたとか。彼の意見に全く同感。身内ネタや一発芸だけで笑わしている(笑われている)芸人とも呼べない御笑いタレントが持て囃される我が国の”芸NO界”で、哀愁を含んだ笑いを演じられる芸人は本当に少なくなったと思う。そんな芸風を持つ”浪速芸人”の一人がタニカンさんで、彼が亡くなった今、同じ香りを感じる男性芸人は大村崑氏位だろうか。何ヶ月か前に御元気な姿をTV番組で拝見していただけに今回の報が信じられないのだが、今は安らかに御眠り下さいとしか言えない。合掌。
閑話休題。先月、「ワシントン市内のクリーニング店がスーツのズボンを紛失したとして、店を相手取り約6,500万ドル(約78億円)の賠償を求める訴えを起こした判事。」の話を紹介させて貰った。世の中にはこの手の「アホじゃなかろうか?」と思ってしまう裁判沙汰はまま在るものだが、又しても呆れ返ってしまう裁判のニュースが。
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「御近所さんが賞金ゲット、ショックを受けた女性が損害賠償請求」 【アムステルダム 21日 ロイター】
隣人等が宝くじ当選の配当金を幸運にも受け取った為、精神的苦痛を受けたとしてオランダ人女性が損害賠償の支払いを訴えたが、法廷はそれを認めない判決を下した。
この宝くじの当選者は郵便番号で決定する。一枚8.5ユーロ(約1,410円)の抽選券を購入していなかったが為に、ヘレン・デ・ギエールさんは総額1,400万ユーロ(約23億2,780万円)の賞金の分け前を手に入れる事が出来なかった。近隣に住む7人は購入していたというのに・・・。
彼女は宝くじの主催者を相手取り、「これは感情的脅迫だ。」と主張して損害賠償を求める裁判を起こしたが、法廷はこの訴えを退けた。「宝くじを購入せず、後になってからそれを後悔したとしても、それは主催者側に何の責任も無い。」との判決だった。
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「自分も買っていれば大金が手に入ったのに・・・。」と、廻りで喜ぶ人達を見て悔しがる気持ちは判る。でも、だからと言って「精神的苦痛を受けた。」と訴えるのはアホの極致。例えば「当該宝くじを買うつもりでいたのに、隣人達から購入を妨害された。」といった様な理由が在れば未だ判るが、自分の意思で買わなかった以上、本当にこんな訴えが認められると思ったのだろうか?こんな滅茶苦茶な訴えが通るならば、自分も「BIGで6億円の当選者が出たと聞き、自らの貧乏さ加減にショックを受けて寝込んでしまった。この精神的苦痛を与えたのは、サッカーくじを運営している日本スポーツ振興センター及び当選を報じたマスメディアで在り、彼等に対して損害賠償を起こす!」とでも言ってみるか。
或るTV番組でダウンタウンの松本人志氏が、「だから哀愁世代というのは、僕で終わりじゃないかと思うんですよ。」と語ったという。彼の言う「哀愁世代」とは人情喜劇が判る世代を指し、「笑い」には絶対「哀愁」が必要と主張していたとか。彼の意見に全く同感。身内ネタや一発芸だけで笑わしている(笑われている)芸人とも呼べない御笑いタレントが持て囃される我が国の”芸NO界”で、哀愁を含んだ笑いを演じられる芸人は本当に少なくなったと思う。そんな芸風を持つ”浪速芸人”の一人がタニカンさんで、彼が亡くなった今、同じ香りを感じる男性芸人は大村崑氏位だろうか。何ヶ月か前に御元気な姿をTV番組で拝見していただけに今回の報が信じられないのだが、今は安らかに御眠り下さいとしか言えない。合掌。
閑話休題。先月、「ワシントン市内のクリーニング店がスーツのズボンを紛失したとして、店を相手取り約6,500万ドル(約78億円)の賠償を求める訴えを起こした判事。」の話を紹介させて貰った。世の中にはこの手の「アホじゃなかろうか?」と思ってしまう裁判沙汰はまま在るものだが、又しても呆れ返ってしまう裁判のニュースが。
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「御近所さんが賞金ゲット、ショックを受けた女性が損害賠償請求」 【アムステルダム 21日 ロイター】
隣人等が宝くじ当選の配当金を幸運にも受け取った為、精神的苦痛を受けたとしてオランダ人女性が損害賠償の支払いを訴えたが、法廷はそれを認めない判決を下した。
この宝くじの当選者は郵便番号で決定する。一枚8.5ユーロ(約1,410円)の抽選券を購入していなかったが為に、ヘレン・デ・ギエールさんは総額1,400万ユーロ(約23億2,780万円)の賞金の分け前を手に入れる事が出来なかった。近隣に住む7人は購入していたというのに・・・。
彼女は宝くじの主催者を相手取り、「これは感情的脅迫だ。」と主張して損害賠償を求める裁判を起こしたが、法廷はこの訴えを退けた。「宝くじを購入せず、後になってからそれを後悔したとしても、それは主催者側に何の責任も無い。」との判決だった。
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「自分も買っていれば大金が手に入ったのに・・・。」と、廻りで喜ぶ人達を見て悔しがる気持ちは判る。でも、だからと言って「精神的苦痛を受けた。」と訴えるのはアホの極致。例えば「当該宝くじを買うつもりでいたのに、隣人達から購入を妨害された。」といった様な理由が在れば未だ判るが、自分の意思で買わなかった以上、本当にこんな訴えが認められると思ったのだろうか?こんな滅茶苦茶な訴えが通るならば、自分も「BIGで6億円の当選者が出たと聞き、自らの貧乏さ加減にショックを受けて寝込んでしまった。この精神的苦痛を与えたのは、サッカーくじを運営している日本スポーツ振興センター及び当選を報じたマスメディアで在り、彼等に対して損害賠償を起こす!」とでも言ってみるか。
細うで繁盛記からアパッチ野球軍まで
なんて意外性の人なんだろうと思ったりします。
「銭の花の色は清らかに白い。だが蕾は血がにじんだように赤く、その香りは汗の匂いがする。」
子供心に印象深いオープニングでした。。。
宝くじ購入歴はもう軽く四半世紀を超えています。普通の宝くじならば連番で10枚、ロト6類なら毎回2口(スクラッチは当たりそうな気が余りしないので、殆ど買いません。)という感じです。一時はマヌケ様と同様に「高額当選者なんか本当は居らず、”胴元”が丸儲けしているだけじゃないの?」とか「何等かの仕組みで、胴元の関係者だけを”当てさせて”いるんじゃないの?」と疑念を持っていました。しかし10年以上前に近しい人間が”中当たり”を連発させ、自分もナンバー4で40万円程ゲットする(2口)等した為、「本当に当たっている人って居るんだ。」と思ったのですから単純なものです(笑)。因みにナンバーズで当たった時は、購入する直前に道端で見掛けた車のナンバープレートの4桁の番号が頭に残っていたのでその番号通り買ってボックスで当選しました。
裁判沙汰なんて本当に一生の内一度経験するか否かレベルの事だと自分も思っています。訴訟を起こすのは自由なれど、この手のアホな訴えはねえ。
とうとう谷幹一さんまでも・・本当に昭和の灯が遠くなっていきますねえ。天国で仲間だった渥美清さんや関敬六さんたちと会えたんでしょうね。
どてらい男や細腕繁盛記のようなドラマはもう見ることができないでしょうね。なんというか、人間くさくてバイタリティあふれるドラマは。
渥美さんや関さんは体調を崩されていたのを存じておりましたので、御亡くなりになられた際には「来るべき時が来たか。」という心の準備が何処かに在りました。でもタニカンさんは、何ヶ月か前に御元気な姿をTV番組で拝見していただけに本当に信じられません。
(ダウンタウンの)マッちゃんが語った様に、笑いって”起伏”が本来は必要だと思うんです。笑わせて、そして泣かせ、又笑わせる。この起伏が大きければ大きい程、笑いのインパクトはより強まるのではないかと。そういった笑いも、浪速のど根性ドラマにはさり気無く盛り込まれていましたよね。
「あかんたれ」というドラマは勿論存じ上げているのですが、残念乍ら実際に見た事は無いんです。面白い作品というのは以前より聞き及んでおり、レンタル・ショップで捜しているのですが、どうやらDVD化どころかビデオ化もされていない様ですね。残念です。
タニカンさん、出演されていた番組で印象に強いのが浪速のど根性ドラマが多い為、ついつい関西人というイメージを持ってしまうのですが江戸っ子なんですよね。それなのに、浪速の商人の匂いをああも感じさせる演技を自然に演じられるというのは天賦の才なのか、はたまた物凄い努力が在っての事なのか。どちらにしても、得難い芸人が又一人亡くなられた事が残念です・・・。