拉致被害者救出を第一義に考えろ！

超党派の「日朝国交正常化推進議員連盟」（会長：山崎拓元自民党副総裁）が北朝鮮への制裁解除と対話路線への転換を主張している事に対して、安倍晋三前首相は一昨日「国会議員が交渉を行っている政府よりも甘い事を言ってしまったのでは、政府の外交交渉能力を大きく損なう。百害在って一利無しだ。」と発言。それに対して山崎氏は「圧力一辺倒では何等前進は無かった。（安倍氏の圧力路線は）幼稚な考えだ。」と反論。それ以降は「（山崎氏は）日本語（理解）能力が無いのではないか。百害在って利権在りと言いたくなる。国会議員は国益を考えて行動すべきだ。」（安倍氏）、「私の政治生命に関わる発言だ。私は北朝鮮の利権と全く関係ない。誹謗中傷する政治家の人格を疑う。」（山崎氏）と泥仕合の様相を呈している。

国会議員がそれぞれ、己が主張を持つのは決して悪い事では無い。寧ろ皆が皆、同じ主張をしている状況の方が不気味だ。だから山崎氏がどんな主張を持とうがそれは勝手だが、問題は「国対国の交渉事に然る可き立場の人間が介在し、政府方針とは異なる主張をする事。」だろう。その意味では、安倍前首相の今回の主張には賛意を覚える。昔から「利権絡みで北朝鮮とベッタリしている。」と噂される山崎氏なので、余計にそう思う。

唯、安倍前首相の場合も「実は朝鮮総連と密接な関係に在る。」と報じられた事が在るし、そもそも国家のリーダーの座を「ボクちゃん、もう嫌だ！」とばかりに無責任に放り出した御仁に、ああだこうだと山崎氏も言われたくないだろう。安倍前首相の日本語理解能力が、決して高いとは思えないし。

当ブログで以前から何度も書いて来た事だが、「北朝鮮による拉致被害者を、日本政府は一日も早く救出しなければならない。」と思っている。拉致問題が大きく取り上げられる様になる以前から、「彼の国によって、同胞が拉致されたのでは？」という噂はずっと在り、それを知りつつ放置し続けた政治家達の責任は重い。北朝鮮に女性や利権を宛てがわれ、彼の国の言いなりになっていた政治家が居たとしたら、その罪は万死に値すると言える。国家から見捨てられ続けた「棄民」たる拉致被害者の救出を第一義に考えなければいけないだろうに、どうも自身の政治的アピールに利用している様な政治家が目立つのが情けない限りだ。

否、政治家だけでは無いかもしれない。自分は「家族会」に対して共感を覚えているし、彼等の殆どは「何とかして愛する家族を取り戻したい。」と思って活動していると信じている。だが残念な事に、私利私欲“も含めて”動いている様な人物も見受けられる。意味不明に政治家に立候補したと思ったら、「結婚した相手（女優）の舞台チケットを、拉致関連と結び付けて関係者に売り捌いている。」と週刊誌に報じられた“あのおっちゃん”はその最たる例だろう。

私利私欲で動いている様な連中には、「拉致被害者救出を第一義に考えろ！」と言いたい。