ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「神君家康の密書」

2011年11月08日 | 書籍関連

歴史関連の書物を好んで読んでいるのだが、頭が混乱してしまう事も少なくない。良く混乱するのは、「人名」と「人間関係」だ。

 

現在放送中の大河ドラマ江〜姫たちの戦国〜」(動画)を例に挙げるならば、主人公の「江(ごう)」の名前が、書物によっては「小督(おごう)」で在ったり「江与(えよ)」で在ったり「崇源院(すうげんいん)」で在ったりする。

 

又、豊臣(羽柴)秀吉(「経営している施設が古くなると、無人の時に原因不明の火災が何度か発生し、其の度に保険で再建される。」という噂の在る、選挙が大好きな方の事では無い。)の周りには「秀勝(ひでかつ)」という名前の人間が知っているだけでも3人居り、「秀吉の姉・日吉尼の息子(秀吉の)で、後に秀吉の養子になった『豊臣秀勝』。」は未だしも、「秀吉と側室の間に生まれた『羽柴秀勝』。」と「織田信長の四男で、後に秀吉の養子になった『羽柴秀勝』。」だと、全く同姓同名なだけに混乱してしまう。政略的な意味合いからの結婚やら養子縁組がバンバン行われていた事も在り、人間関係も非常に複雑だし。

 

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女房の尻の威光縋る蛍大名」と異名を取った京極高次。しかし関ヶ原の勝敗は彼の籠城によって逆転した。

 

雲の動きが災いし、宿敵・秀吉軍が迫る北ノ庄城。信長下賜井戸茶碗お市茶席設け柴田勝家最期の戦術とは。

 

東軍最強を誇る猛将福島正則。強過ぎるが家康に警戒された彼は、或る賭けに出た。取引は呆気無く成功したが・・・。

 

戦国覇道の大逆転劇に与った3武将。歴史を変えた3つの落城秘話

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加藤廣氏の歴史小説神君家康の密書」は「蛍大名の変身」、「冥途の茶席」、そして「神君家康の密書」という3つの短編小説から構成されている。「江〜姫たちの戦国〜」を視聴されている方ならば、良く知った人物達が登場しているのだが、例えば「蛍大名の変身」で言えば、「江」の名前が「小督」となっていたり、京極竜子が京極高次の妹という設定になっていたりする(「江〜姫たちの戦国〜」では、竜子は高次の姉という設定になっている。「姉」という説も在れば、「妹」という説も在るのだとか。)のには、混乱を来す人が少なくないかもしれない。

 

歴史小説ではしばしば在る事なのだけれど、著者によって「歴史上の人物のイメージ」が大分変る。大河ドラマ「利家とまつ〜加賀百万石物語〜」動画)での前田利家は悪いイメージが無かったけれど、「冥土の茶席」では人によって態度を変える、卑屈な人物として描かれているし。人は誰でも色んな“顔”を持っており、どういう方向から見るかでイメージが異なるのは当然。

 

「大胆な仮説」というのが加藤作品の魅力の1つなのだが、「神君家康の密書」は其の点で今一つだった。総合評価は星3つ


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