ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

インターネットの悪用

2007年05月01日 | 時事ネタ関連
この世には光が在れば闇も在る。事程左様に森羅万象は良き点が在る一方で悪しき点も在るもの。「情報入手が格段と楽になった。」等、インターネットが我々の社会にもたらした恩恵は間違い無く多い。その一方で・・・。

*****************************
「カルテ内容ネット流出 死亡妊婦の遺族が告訴へ」(4月30日付東京新聞・朝刊)

奈良県大淀町立大淀病院で出産中に意識不明になり、約20の病院に受け入れを断られた後、死亡した女性=当時32歳=のカルテ内容等がインターネット上に流出している事が29日判った。

医師専用の掲示板に「カルテのコピーを見た。」等として書き込まれた文章が、ブログ等に転載された。

遺族は、個人情報保護条例地方公務員法守秘義務)違反等での刑事告訴を検討している。

女性は昨年8月、頭痛を訴え意識不明になったが、主治医は痙攣と判断。死因は脳内出血だった。

遺族等によると、同年10月に女性の死亡が報道された直後から、医師免許を持つ人しか利用出来ない「国内最大級」を謳う掲示板で議論が始まった。

同月中に、或る仮名の利用者が「カルテのコピーを見ました。コピーはもう返却しました。」として、8月7日に入院する迄の記録や診療の詳細等、遺族も知らない内容を書き込んだ。

遺族は「女性にとっても大切な情報がいとも簡単に流された。医師のモラルとして在ってはならない事。」と憤っている。

ネット上で、流出情報を基に遺族等への中傷も相次ぎ、掲示板では「医師に責任は無かった。」とする意見が多いという。
*****************************

「医師に責任が在ったか否か」を此処で論じるつもりは全く無い。問題にしたいのは「インターネットの悪用」に付いてだ。問題は2つ在ると思う。1つは「医療関係者と思われる人物が、患者の個人情報を勝手に公開した。」という事。「個人情報保護」及び「守秘義務」の違反という、この記事の中でも問題視している部分。

そしてこの記事の中では特に言及されていないが、もう1つはインターネットで或る情報を流し、自らの益となる方向へと世論誘導を図る可能性。ではないだろうか。

あくまでも今回の一件とは無関係な仮定話として述べるが、病院側にとって不都合な事態が起こった際、”事実と反する情報”を然も内部告発の如き形でインターネット上に流し、それによって世論を病院側に望ましい方向に誘導するという、言わば「デマの既成事実化」を図る事が出て来ないとは言えない。勿論、逆に遺族側が同様の遣り方で、自らに益となる様に「デマの既成事実化」を図るケースも在り得るだろう。

どっちの場合に於いても本来は文明の利器たるインターネットを悪用した事になり、特定の人物を誹謗&中傷する動きを生み出し、そして捜査にも無用の混乱を来たすという意味で悪質極まりないと言えよう。司法によって然る可き対応が早急に取られる事、そしてこんな違法な遣り方が二度と起こらない事を願いたい。

コメント (4)    この記事についてブログを書く
« 水木のアニキは最高! | トップ | 「野球再生 よみがえれ魂の... »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ただの通りすがり)
2007-05-01 06:58:51
門外漢の私から説明するよりわかりやすいと思われるので、関連ブログを紹介します。

健康、病気なし、医者いらず
http://kenkoubyoukinashi.blog36.fc2.com/

天漢日常
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/04/45_a4c9.html
返信する
>ただの通りすがり様 (giants-55)
2007-05-01 14:12:11
初めまして。情報有難う御座いました。

御理解戴けているとは思っておりますが、誤解を避ける意味で”念の為”、自分のスタンスを明らかにさせて戴きますね。当該女性が亡くなられた件に関しては、記事でも触れました様に「(此処で)医師に責任が在ったか否か」を論じる気は毛頭在りませんし、魔女狩りの如く「医師が全て悪い!」等とバッシングするつもりも在りません。此処で問題にしたかったのは、「”どういう立場の人間で在れ”、然もそれが事実で在るかの様に、”デマ”を公の場で”意図的に”流し、それによって”世論誘導”を図る可能性。」が在り得る事と、それによって「一方的な誹謗&中傷が起こってしまう事の恐ろしさ。」に在ります。

御紹介戴いたサイトを拝見させて戴きました。”当時の報道”に関するうろ覚えの記憶を手繰っていったのですが、このカルテのコピーなる物がニュース映像等の形で取り上げられていたというのは、生憎自分自身の記憶の中には無いのですが、既にマスメディアでこれが取り上げられていた”としたら”、今回の報道には疑問を感じますね。(「健康、病気なし、医者いらず」の方では「情報源の方が「マスメディアで既に取り上げられている。」と言っていた事なので、(自分は)詳しい事は知らない。」とされており、一方で「天漢日乗」の方では「このカルテはマスコミが持っている資料と同じ物で、ニュース映像としても使用されて来たものだ。」と断定されている違いが在り、第三者の自分としては(上記した様に当時の報道の記憶がうろ覚え故に)その真偽の程が何とも言えないというのは在ります。)

もし既に公になっている情報で、且つそれが御遺族の意思によって公開されていたものだった”としたら”、今回の報道には”恣意的な意図”を感じてしまうのは当然の事だろうとは思います。即ち「医師の側を一方的に悪に仕立て上げる。」という、記事の中で自分が「逆に遺族側が同様の遣り方で、自らに益となる様に『デマの既成事実化』を図るケースも在り得るだろう。」としたケースに近いと言えましょうね。

「天漢日乗」の方に書かれていましたが、「カルテ流出を言うならば、そのコピーがどうやって流出したのかを検証して欲しい。少なくとも記者会見資料と違う物が流出しているのかどうかは、はっきりさせて欲しいものだ。」というのはその通りだと思います。

今回の一件の”根幹”に在る物は何なのか?「医師側」、「患者側」、「受け入れ態勢の不備」、「その他の理由」とあらゆる観点を”魔女狩りの視線”を抜きにして検証&報じていかないと、又同じ様なトラブルが生じる事だけは間違い無い様に思います。

長文&乱文失礼致しました。

今後とも何卒宜しく御願い致します。
返信する
Unknown (tak_123)
2007-05-01 15:37:16
個人情報保護法案に関して一番世間の注目を集めるのが役所と医療機関ですね。カルテのコピーをマスコミにご遺族が流すのはいいが、その後にそれを元に(仮定として)医療関係者がネットに流すのはケシカランということなのでしょうか。<それさえも報道されていない?
どうやら今回のこの件に関しては「インターネットの悪用」というより「新聞マスコミの恣意的な世論の誘導」のようですね。
これも来年度に予定されている「医療制度改悪」へのマスコミを使った政府側の布石なんでしょうか。
返信する
Unknown (tak_123)
2007-05-01 15:37:55
すいません、訂正です。
保護法案ではなく保護法でしたね。。。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。