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「巨人澤村がマー君との“差”を痛感『意図出来る所が・・・。』」(5月22日、デイリースポーツ)
巨人・澤村拓一投手が、同級生の楽天・田中将大投手と初めて投げ合ったが、5回1/3を6安打2失点で降板し、自身3敗目を喫した。
初回、長野の先頭打者アーチで先制点を貰ったが、直後に制球を乱して追い付かれた。先頭の松井稼に右中間二塁打を浴び、犠打を挟んで聖沢に死球、ジョーンズに四球で満塁からマギーに中犠飛。「1-1」の5回にも1死から連打と四球で満塁のピンチを招き、マギーに勝ち越しの左犠飛を許した。
走者を出しても粘り強く投げ切って、1失点完投勝利を挙げた田中とは対照的に、沢村は4四死球から崩れた。試合後は「『ストライクからボール(にする球)とか、(投げる球を)意図出来る所が、将大と僕の差なのかな。』と思いました。」と、自らの力不足を認めていた。
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「特定の分野に於て、突出した才能を有する人材が、或る年齢層に集中して出現する。」事が在り、其れを「黄金世代」と呼んだりする。日本プロ野球の世界も例外では無く、古くは「長嶋茂雄氏や野村克也氏、杉浦忠氏等の『長嶋世代』。」や「星野仙一氏や田淵幸一氏、池永正明氏等の『黄金ドラフト世代』。」、「古田敦也氏や山本昌投手、渡辺久信氏等の『昭和40年会』。」等が在った。
そして「田中将大投手や澤村拓一投手、前田健太投手、坂本勇人選手、斎藤佑樹投手、吉川光夫投手等、1988年4月2日から1989年4月1日迄に生まれた選手達。」も、間違い無く黄金世代に数えられるだろう。嘗ては「ハンカチ世代」と呼ばれた彼等だが、プロの世界に入ってからは、其のトップに君臨するのは田中投手だと思うし、今や「ハンカチ世代」では無く、「田中世代」と言った方がしっくりする。
昨日行われた「ゴールデンイーグルス対ジャイアンツ」戦では、田中投手と澤村投手、そして坂本選手という同期対決が見られた訳だが、結果としては田中投手に軍配が上がった。無安打に抑え込まれた野手の坂本選手も「喝!」だが、澤村投手は其れ以上に「喝!」。「5回1/3を投げて2失点なら、責めるのは気の毒。」という意見も在ろうが、失点の仕方が余りに悪い。決して調子が良く無かった田中投手が要所要所をきちんと締めたのに対し、澤村投手の場合は要所でポカ連発という感じだったから。
今季の順位予想でも書いたが、澤村投手はプロ入り初年度、そして2年目の昨年と、共に“貯金”が出来ていない投手で在る。新人王を獲得したのだから凄い選手なのは間違い無いけれど、どんなに才能に恵まれていたとしても、貯金の出来ない投手は「エース」足り得ない。「3年目の今季こそ多くの貯金を作り、エースへの道を進んで欲しい。」と願っていたのだが、昨日の敗戦で「2勝3敗」と借金状態。8試合に登板しているのだから、“最悪でも”「5勝3敗」位の成績は残さないと駄目だろう。
勿論、「彼が投げた試合で、ジャイアンツの野手が打てなかった。」という事も在ろうけれど、「彼の投球スタイルが、野手の打撃に悪い影響を与えている。」という面“も”結構在る様に感じている。
最も気になるのは、セルフコントロールが出来ていない様に思える点。気を抜いている訳では無いのだろうが、自チームが得点した直後に失点するケースが結構見受けられ、其れも四死球絡みが少なく無い。「四死球を出すと、露骨にカリカリとした表情&仕草が出て、投球は力任せ&一本調子になり勝ち。其処を狙い打たれ、連打を浴びたりと、詰まらない失点をする。」というのは、ルーキーの頃から変わっていない。悪いけれど、「セルフコントロールが出来ていない。」という点では、全く成長していないのだ。
「感情を表に出す選手」というのは、個人的に嫌いじゃない。でも、感情を表に出し乍らも、同時に「冷静な自分」というの“も”備えていないと、プロの世界では超一流になれないと思う。
私生活では色々在った様だけれど、プロは結果を残して何ぼだ。類い稀な才能を有しているのは間違い無いのだから、セルフコントロール出来る様に努力し、今季は何としても貯金を作って欲しい。頑張れ!!!
実力が有るだけに憎さ百倍です
ハマれば剛腕でバッタバッタと相手バッターを薙ぎ倒していくけど同時に見方チームも沈黙するある意味カワイソウなピッチャーですね
淡々と回が進んで行くから打者もタンパク(雑)になるんですかね
澤村投手、身体能力は物凄い物が在ると思っているのですが、“野球的センス”が超一流には到っていない気がするんです。球の勢い等では澤村投手に遥かに及ばないけれど、“相手の裏をかく投球術”等、野球的センスが卓抜した超一流選手達が過去&今も居る。そういう選手達を、澤村投手は真摯に見習って欲しい。