稍旧聞に属するニュースで申し訳無いのだが、興味深かったので取り上げさせて貰う。御存知の方にとっては“常識”なのだろうが、勉強不足故、自分は「或る国が、“宇宙大国”で在るという事実。」を、此のニュースで初めて知った。
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「ルクセンブルク、宇宙開発で注目 支援奏功、日本企業も拠点」(6月4日、共同通信)
欧州の小国ルクセンブルクが、宇宙開発の分野で注目を集めている。周辺諸国の主要都市にアクセスし易い立地に加え、法律や支援制度の整備が奏功。日本企業を含めた宇宙関連企業や研究機関の拠点に成長した。ルクセンブルクの政府や企業関係者は、6月10日~13日に東京都や茨城県つくば市を訪れ、宇宙事業等で日本との関係強化を図る。
「ロボットが月面で自律走行出来る様に、人工知能(AI)を開発している。」。5月下旬、ルクセンブルク大のオリバレスメンデス氏が説明した。約80㎡の実験室に約20トンの砂利を敷き詰め、月の地表やクレーターを再現。機械学習の検証を重ねていると言う。
ルクセンブルクは、1980年代から宇宙事業に注力。衛星通信事業で成功を収め、近年は小惑星や他の天体に在るレアメタル(希少金属)等の資源採掘の分野に着目している。2017年に、自国の事業者が宇宙で採掘した資源の所有権を認める「宇宙資源法」を制定し、企業誘致も進めた。
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「ルクセンブルク」という国名を御存知でも、其の内情を詳しく知っておられる方は、そう居ないのでは無いだろうか?国の面積は「2,586k㎡」というから、神奈川県の面積(2,416.33k㎡)より少し広いという感じで、規模としては“小国”と言って良いだろう。因みに2020年現在、同国の人口は「約62万6千人[人口密度:241.7人/k㎡]なので、神奈川県の人口「(2024年5月1日現在)923万1,469人[人口密度:3,820人/k㎡]」の僅か6.78%に過ぎない。
「1人の“独裁者”の意向により、何でも彼んでも強引に推し進められる中国。」の様な国ならばいざ知らず、そうでは無い、其れも小国のルクセンブルクが宇宙大国に成り得たというのは、驚嘆に値する。長期的なヴィジョン&確固たる戦略に基づき、地道に“1つの分野”を極めて来た賜物だろう。