幼少期、子供向け番組から学んだ事は、少なからず在った。「ウルトラ・シリーズ」【動画】からは「善と悪なんて、簡単に区別出来る物では無い。」等を、「仮面ライダー・シリーズ」【動画】からは「他と違う姿形という事だけで、差別されてしまう苦しみや悲しみ。」等を学んだりしたのだが、「ムーミン」【動画】の場合は、或る人物の言葉から様々な事を学ばせて貰った。
或る人物とは、「自由と孤独、音楽を愛する旅人。」のスナフキン。彼が口にした言葉が如何に深みが在り、そして示唆に富んだ物で在ったかは、去年の記事「スナフキンは斯く語りき」の中で詳しく記したが、冒頭の「嵐の中にボートを出す許りが勇気じゃ無いんだよ。」も、そんな1つ。
【スナフキン】
其のスナフキン(初代)の声を担当していた西本裕行氏が、19日に急性大動脈乖離にて88歳で亡くなられた。スナフキンが口にした言葉の数々の素晴らしさも然る事乍ら、西本氏の「クールで哲学者を思わせる声」が在ったればこそ、子供達の心にもずしんと響いたのだろう。彼が歌う「スナフキンのうた(おさびし山のうた)」【歌】も大好きで、此れ迄に何度口遊んだ事だろう。合掌。
② 毒
先日、「MARK IS みなとみらい」で開催されている「毒毒毒毒毒毒毒毒毒展(もう毒展)」というのを見て来た。毒を持つ動植物が展示されていたのだが、数は少ないものの、興味深い内容だった。
ハナミノカサゴやヒョウモンダコ、ジュウジメドクアマガエル等、毒性を有する事で有名な物に混じり、スローロリスやクリスマスローズ等、「毒を持っているの!?」と驚いてしまう物も。
戦時中に幼少期を送った人から以前、夾竹桃に関する恐ろしい話を聞いた事が在る。其の人物の家は兵隊達の“仮宿舎”になっていたのだが、庭には夾竹桃が植わっていたそうだ。或る日、手先の器用な数人の兵隊が、夾竹桃の枝を削って自分達の箸を作り、其れを用いて食事をした所、嘔吐する等苦しみ出して、結果的に数人が亡くなったと言う。
家人達は「夾竹桃に毒性が在る。」のを知っていたけれど、兵隊達は知らなかった様だ。夾竹桃の枝を使っていたのを、家人達は全く知らなかったそうだが、そんな家人達ですら夾竹桃に、そんな強い毒性が在ると迄は知らなかった。
【夾竹桃】
そんな訳で、夾竹桃に強い毒性が在る事自体は知っていたのだけれど、今回の展示により、想像していた以上の猛毒性なのを知った。
「花、葉、枝、根、果実等、全ての部分のみならず、周辺の土壌にも毒性が在る。生木を燃した際の煙も毒、腐葉土にしても、1年間は毒性が残る為、腐葉土にする際にも注意が必要。」というのだから、何とも強烈だ。