ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

チーム作り

2009年05月21日 | スポーツ関連
先日、横浜スタジアムで行われた「ベイスターズv.s.ジャイアンツ」戦をTV観戦したのだが、その中で印象に残るシーンが在った。と言っても試合中のシーンでは無く、試合前に行われたイベントでの一シーン。ベイスターズの運営母体は「東京放送ホールディングス」だが、その連結子会社たるTBSテレビが製作に一枚噛んでいる映画「ROOKIES -卒業-」が今月下旬に公開されるという事で、その宣伝の為に同作品に出演しているイケメン達がグラウンドに集まって、始球式が行われたのだ。その始球式が終わった後、グラウンドからベンチに戻って来る彼等一人一人に「有り難う。」と声を掛け、律義に両手で握手していた人物が居た。自分の子供よりも若いで在ろう彼等に対し、中には片手で御座形な握手を返す者も居たというのに、笑顔で誠実に迎えていたその人物は、ベイスターズの大矢明彦監督。「Mr.誠実」といった感じが現役時代から変わらない彼の姿を目にして、「チーム立て直しが上手く行くと良いのだけれどなあ。」と思ったのだが・・・。

18日、「37試合終了して、不甲斐無い成績となった。残念乍ら去年と近似値。何とかこの流れを断ち切らなければならず、今採れる最善では無いが次善の策として、指揮官を交代する決断をしました。」と球団社長が述べた上で、大矢監督のシーズン途中での「休養」が発表された。「2軍監督だった田代富雄氏を1軍監督代行に据え、今後は戦う。」との発表も同時に。名目は「休養」なれど、これが実質的な「解任」で在るのは誰もが感じる所だろう。

1996年及び1997年にもベイスターズの監督として指揮を執った大矢氏。その時は「5位(55勝75敗0引き分け)&2位(72勝63敗0引き分け)」という成績を残した。2年目に2位という成績を残し乍らフロントとの対立から石もて追われる形でチームを去る事になった経緯が在り、3年前にベイスターズの監督として招請の話が出た際には「辞退した方が良いのでは?」という思いが自分の中には在った。結果的には、その懸念が的中しまった事になる。

唯、2007年&2008年と過去2年間の成績が「4位(71勝72敗1引き分け)&6位(48勝94敗2引き分け)」、そして今季は37試合を終えた時点で「6位(13勝24敗0引き分け)」だった事を考えると、監督の解任自体は致し方無いと考えている。同チームのOB・佐々木主浩氏が「村田修一選手、内川聖一選手、吉村裕基選手という素晴らしい3選手が居るにも拘わらず、その前後できちんと機能する選手を抜擢し切れなかった。」、「不調の石井裕也投手を延々と起用し続ける等、概して投手陣の見極めが悪かった。」等の点を挙げていたが、これは全く同感。大矢氏なりに暗中模索はしていたのだろうが、傍目には「どういうチーム作りをしたいのか?」がサッパリ見えて来なかった。チーム不振の責任を監督が負うのは致し方無いと思うし、大矢氏には「御疲れ様でした。」の一言を掛けたい。

チーム不振の責任を監督が負うのは致し方無いと思っているが、と言って監督だけに責任を負わせるのも間違いだ。1998年に日本一達成したけれど、ロング・スパンで見れば同チームの低迷は四半世紀以上続いているとも言え、特にTBSが運営母体になって以降は迷走している感が在る。今季で言えば「外国人を含めた補強、特に投手陣の補強に果たして問題は無かったか?」という思いが。自社番組と関係の深い芸能人に訳の判らない肩書を与えてパフォーマンスさせたり、自社番組の宣伝にチームを利用するのも完全否定はしないけれど、それよりも先にすべき事が在るのではないだろうか?

フロントは「どういうチーム作りをしたいのか。」を明確に打ち出し、長・短期での戦略を持った上でチーム作りを行う必要が在る。“名前”では無く、チーム作りに最適な能力を有した人物を監督に据え、監督と綿密に打ち合わせた上で補強なり何なりを推し進めて行く。チームが不振を極めたならば、監督のみならずフロントもきちんと責任を取るべきだろう。「名将」と呼ばれた古葉竹識氏や森祇晶氏を監督として招き乍ら、“結果的には”その晩節を汚させてしまったベイスターズ。監督として結果を残せなかった以上、両氏の責任が全く無いとは言わないが、フロントにも大きな責任が在ったと思っている。

嘗て「ダメ虎」と揶揄されたタイガースも、野村克也氏&星野仙一氏を監督として招いた事で、強いタイガースへと生まれ変わる事が出来た。或る意味“劇薬”とも言える両氏を招くのは、同チームにとって大きな決断だったと思うが、其処迄フロントとしては危機感を持っていたとも言える。フロント&現場が共に危機感を共有し、大改革を行った結果が功を奏した。ベイスターズも見習う点が多いのではないか。

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6 コメント

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うう (てくっぺ)
2009-05-21 02:45:38
うう。。。
最近野球見に行ってないや~^±^
以前は結構行ってたんですよ。
松坂選手がいたころは特に。

あ。ご心配おかけしました。軽い気管支炎でした。
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Unknown (ハムぞー)
2009-05-21 07:40:11
>休養
実質上の解任、と注釈が打ってありましたが
雑誌の「休刊」と同じで
書き方の「お約束」という感じですね。

ただシーズン中の
「解任」はよくないですね。
昨シーズンオフに
残留させておいて今というのはどうも。
戦力面から考えると
目覚しいアップはないのですから
なんかチグハグですね。
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Unknown (tak)
2009-05-21 10:58:24
ベイスターズの今シーズンの成績。
監督の責任ってどれぐらいなのかなとふと思います。
大矢さんの後、監督には誰が適任でしょうか。またこのチームのフロントってTBSからの出向もいるのかな?
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>tak様 (giants-55)
2009-05-21 15:45:27
書き込み有難う御座いました。

ジャイアンツもそうですが、フロントの幹部を親会社から出向させているチームは結構在る様に思います。大昔、親会社から出向して来たフロント幹部が、シーズン中に主力選手を宴会に呼び出して、「何か芸を遣れ!」と命じたチームが在ったとか。この非礼さに某選手がブチ切れたという話も読みました。流石に此処迄酷いケースは稀でしょうが、未だに首脳陣や選手達を“手下”の様に捉えている“出向幹部”は居そな気もします。

一寸前迄のジャイアンツも、野球の事は殆ど知らない&野球に愛情を全く持っていない人物が読売新聞からフロント入りし、あれこれと掻き回していました。現状がベストとは言わないけれど、少なくとも今のフロント幹部には野球への愛情を感じるし、「何とか強いチームを作り上げたい。」という思いが伝わって来るので、ファンの一人として嬉しいです。

で、話は戻りますが、ベイスターズの場合はオーナーの若林貴世志氏が東京放送ホールディングスの取締役相談役を兼任していますね。詳細は判りませんが、恐らく同社からフロントに腹心を引き連れて来ているのではないでしょうか。出向でも構わないけれど、少なくとも野球に詳しく、野球を愛している人物でなければ困る。

バファローズの様に、“繋ぎ”だった筈の大石大二郎氏が期待していた以上の結果を残した事で、結果的に「監督代行」から「監督」に就任したケースも在ります。田代富雄監督代行が結果を残せば「監督」に横滑りという可能性も無くは無いけれど、チーム状態を考えると極めて難しそう。後任監督として様々な候補者の名前が挙がっていますが、間違っても「名前だけ」で選ばないで欲しい。ベイスターズの場合はやはりフロント“にも”病巣が在る様に感じますので、フロント改革をも出来る人物が監督ならないと厳しいかもしれません。現実的には無理でしょうが、落合博満監督なんていうのはチームを変えられそうな気がしますが。
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田代富雄監督代行 (tak)
2009-05-21 18:58:18
テレビ番組アンカー(関西ローカル)木曜日はよく観ているのですが、その中の金村義明氏のコーナー「凄いでプロ野球」では田代監督代行やかなり期待できるということでした。実際に昨日のゲームは中々いい形でかてたようですし、これから期待できると。しかしタイガースがなんとも情けない貧打線なので、ベイスターズが頑張るとヤバイ状況に。。。
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>tak様 (giants-55)
2009-05-21 20:10:53
書き込み有難う御座いました。

大石大二郎氏(監督代行→監督)の例も在りますし、2軍監督して手腕を発揮していたという話も見聞しますので、田代氏が監督に就任というケースもゼロでは無いと思います。兎に角、特定のチームだけが弱過ぎる(乃至は強過ぎる)というのはリーグにとって決して良い状態とは思えないし、何とかベイスターズには奮起して貰いたいもの。

タイガース、このチームは絶対に強い筈なんですよ。今の位置に居るのがおかしいと思うし、投打が上手く噛み合えば一気に上昇する可能性大だと思うんですけどね。
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