窓を開けて息を吸い込むと、風が秋の香りですね。
しゃっきり背筋が伸びます。
さわやかさが続いてくれることを祈りつつ。
しゃっきり、と言えば、先日ある定食屋さんでのこと。
一人で静かに食事している人が多い中・・・・
髪の毛は寝ぐせのまんま、その辺にあったものをひっかけて来ました、という風情の男の子
(むろん20代の人です)が入ってきて近いところに座り、椅子に斜めに腰かけて
組んだ足をブラブラさせながらスマホを見ている・・・注文の品が来るまでこれじゃあ
たぶん食事中にはもっとひどいお行儀なんだろうと思うと憂鬱になりましたが・・・。
ところが
食事が運ばれてくると彼は、さっとスマホを離してテーブルに正対し、合掌して
「いただきます!!」と一言。一度も姿勢を崩すことなく、きちんとした箸使いで食べ終えて
「ごちそうさまでした!!」と再び壁に向かって一言。食器を下げに来たスタッフにも
「ご馳走さまでした!」と一礼して、颯爽と出て行きました
おおスバラシイ こういうことは、小さい時に美味しく一所懸命食べる、ということを
叩き込まれていなければ、付け焼刃ではできませんよね。 もうちょっとなりふり構えばいいのに、と
残念な部分もありましたが、その人の根っこのところは素直でしゃっきりしている、ということが
よくわかってうれしい気持ちになりました。
食事するときは特にそうですが、バーでグラスを前にしているときにも、ぐにゃぐにゃした姿勢は
まったく似合いません。背骨が斜めになっている人を見ると、どんなにお疲れなのか、または
心に屈託があるのか、という印象で辛い気持ちになります。
そういう心を癒しに来るのがバーなのですが、そこで「家飲み」しているようなくつろぎ方を
されましても、それは周りの人のストレスになります。 最近「他人に迷惑はかけてない」
という言い方をよく耳にしますが、自分が他人に積極的に害をなしてはいなくても、
何をしているかが他人の目に入ることで不快な気分を与えている、ということもおおいに
あるのですよ。・・・・・と自分に言い聞かせつつ・・・