「 共に歩く人もなく 語り合う人もなく
まるで光の当たらない人生
ある朝 君がやって来て ついに僕に光が差した
今 僕は心に太陽を抱いて 新しい一日を過ごす
心の屈託はすべて吹っ飛んだ
どうすればいいのかを 君が教えてくれてから・・・それはね
コートと帽子を引っ掴み 屈託はドアのところで捨てて
陽の当たる側の道へ 歩き出せばいい・・・・・」
もうおわかりですね
超有名なスタンダード曲のバース部分です。
これまで知らずにいましたが、「明るい表通りで」という題名が
どうもしっくりこないなあ、と思ってバースの部分を調べてみました。
やっと「腑に落ちた」という感じ
長い曲や意味の深い歌詞を歌う場合、
歌詞が聴く人にクリアに伝わっているかどうか、
(発声、発音がきちんとしているかどうか)がまず第一、
次に、曲をスッキリと歌いこなして、聴く側を退屈させないかどうか、
(音程、リズムが決まっているかどうか)=ここまでは物理的技術的な問題。
最後に「そういう歌だったのか」と、良い印象が残るかどうか。
これはその人の歌い方に説得力があるかどうか、ということで、
生理的な好みも影響する、聴く側の主観的な部分でもありますが。
これらが「良い歌を良く歌えたかどうか」の基本的ポイントです
従って、自分が勉強して気に入ったからといって、やみくもに
バースを歌う、という力量があるのかどうか、あったとしても
そういう聴かせ方をしていい場合かどうか、は常に気になります。
気にするべきです。もっとも、これはプロの歌手のお話ですけど。
でも、もともとの意味を知っておくことはもちろん大事ですよね。
現場の演奏をスウィングさせることはもっと大事ですけれど、
楽器の演奏家でなく歌手の場合は「何を歌うか」という時点で
もはやその人の人柄から力量まで現れるものだという気がします。