銀座ジャズバーエムズのブログ

 生演奏のある小さなバー・・・「大人のくつろぎ空間」をお探しの方にご案内申し上げます。

形と色合いと

2020-02-03 15:14:34 | つれづれ

 最終日の閉館間近い時間に、「やきもの展」に入りました。

縄文時代から昭和まで、唐物と和物を取り交ぜての展示でした。

時間が限られていたからだけでなく、

私は細かく考証を読んだりはしません。

気持ちを惹かれたモノの前でだけ長い時間を立ち止まります。

何に気を惹かれるのか? 形と色合い、想像できる手触り、

そんな感じでしょうね。

展示の一番おしまいに、板谷波山のものが数点あって、

その一つの天目茶碗が昔からのひいきです 

久方ぶりに逢えました。

15年も前にこの美術館を紹介して下さった方から、

その器にまつわるお話を聞いて観に行って、私自身も

とても惹かれた一品です。

 

 そして、それよりもさらに昔の大先輩のお話も、

芋づる式に思い出しました。

その方は若いころに画家を志していらっしゃったそうですが、

結局は違うお仕事に就かれてました。

でも、気ままにいろいろ見るのはお好きでしたね。

で、某大きな美術館に

「オレの器がある」とおっしゃっていました。

たしか、萩焼の湯飲みだったとか。

別にその方が作ったわけでも、所持していたわけでもなくて、

「一目会ったその時から」惚れ込んでしまい、その品が出る、

ということになると、それを観る(それに逢う)ためだけに

足を運ぶ、とおっしゃるのです。

「へ~、そんなもんかな。」くらいに思って聞いていましたが、

なとなくわかるような気もしてきた今日この頃です

 

 何に惹かれるか・・・?

顔とスタイル? 声と音程とリズム感の良さ?

ま、何についても、それを「いい」と感じない人に

わかってもらうことは不可能な分野ですね