ふくの映画ブログ

映画の紹介です

「サウルの息子」

2020年07月26日 | ヨーロッパ映画など(英語圏以外)
※ 朝から、実に重々しい映画で、申し訳ないですが・・
2016年公開の映画の紹介です

監督はネメシュ・ラースロー。
ハンガリー製作、アウシュヴィッツ強制収容所内部が舞台の、実に重い映画です。
主演・出演は、ルーリグ・ゲーザ、モルナール・レべンテ。


冒頭に説明が流れます。
『ゾンダー・コマンド(ドイツ語)とは、
収容所用語で、特別な身分の囚人集団の事。
ゲハイムニストレーガー(秘密の運搬人)とも言う。
ゾンダー・コマンドは他の囚人と引き離され、
数ヶ月間働かされた後、抹殺される』
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1944年10月、アウシュヴィッツのビルケナウ収容所。
「始めよう」
ジャケットの背中に赤く大きく×を書かれた“ゾンダー・コマンド”達は、数十人の人々を建物に誘導します。
まずシャワーを浴びるよう話し、人々は衣服を全て脱ぎフックにかけてシャワー室に入ります。
“ゾンダー・コマンド”、サウル達はシャワー室が閉じられるとフックから衣服を外し持ち物を抜き取って箱に入れ始めます。
そして壮絶な声が途絶えた後、遺体を回収し、床の血を拭きとります。
すると、一人の少年がまだ息をしていて運ばれて台に乗せられます。
以前も同じことがあって解剖されたと聞いたサウルは、解剖しないよう頼むのです。
すると処置していた人物は「親戚の子かい?」と聞き、サウルに言います。
「私も囚人だ。夜、5分だけ会わせよう」
その後、サウルは埋葬する為に同じ“ゾンダー・コマンド”にラビ(ユダヤ教の指導者)はいるかと聞くと、ギリシャ人の元ラビがいると教えてくれます。
他のグループにもぐりこんで、サウルは元ラビを見つけ自分の息子を埋葬して欲しいと頼みます。
ところが戻ったサウルは、少年の遺体が見つからず、あちこち探し始めるのです・・

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監督が書店で見つけたゾンダーコマンド隊員の証言を収録した本『Des voix sous la cendre』(『灰の下からの声』) で着想を得たようです。

この映画は、ハンガリーの製作で、アカデミー賞とゴールデングローブ賞どちらも外国語映画賞を受賞しています。
カンヌ国際映画祭では、パルム・ドールのノミネートがあり、グランプリ(審査員賞)を受賞しています。

サウル役はブルックリン在住のハンガリー人の詩人・ルーリグ・ゲーザ。
当初は脇役の候補だったようです。

≪ 下記、様々な高評価です ≫

「並外れた集中力と度胸のホラー映画」
「ホロコーストの映画化における傑出した金字塔」
「『サウルの息子』は忘れがたい鑑賞体験を提供する」
「ホロコースト・ドラマの特筆すべき新形態」





お立ち寄り、ありがとうございます
映画のレビューをする為の再見を、躊躇していた作品です
もう一度見て、一つのドラマだったんだなぁと改めて思いました
コメント (4)
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