国語という言葉の成り立ちを考えると国語国字問題、国語改革を近代にとらえる。それをさかのぼれば国語は国字であり和字である。漢字に対する和字であったが、それは仮名文字となって表記されていたから、和字そのもの意識はポルトガル語など、キリシタン資料について、現れるようになる。>むずかしい事柄をわかりやすく説明すること。〈日葡〉 デジタル大辞泉 和らげについての意味内容は、それは日本語へわかりやすく言うことであったから、和字をもってすることになる、日本語を用いるということである。>難解な事柄を、やさしく説明すること。 「フンベツシニクキコトバノ-/天草本伊曽保」 大辞林 第三版 漢語は漢字表記の語であったが、それを日本語読みにして仮名表記にすれば、和字すなわち和による言葉である。のちになって、和字の正濫を言うのは、仮名遣いについてであるから、日本語をいかに書き表してきたかを問うことになる。 . . . 本文を読む
わかる と聞き、その表記に、分 別 解 判 を充てる。別字があることに気づく。その辞書の解説で、自動詞として、>物事の意味、内容、事情、区別などが了解される、となる。ほかは、字義ごとにそれぞに、>(分) 一つのものが別々になる。また、区分される。わかれる。>立場、気持、事情などを察してさばけた気持を持つ。物わかりよく世情に通じる。>事実などがはっきりする。判明する。知れる。 となるようである。他動詞になると、>承知する。のみこむ >)(承知してとりはからってくれる意から)金銭などをもらう のようである。以上、日本国語大辞典による。また、知る について、漢字表記で解説するのは、次である。しる【知・領・察・識】
【知】(チ)わかる。心の中におぼえる。「知人」「知覚」「知見」「予知」《古しる》
【領】(リョウ)さとる。納得する。「領承」「領会」《古あづかる・をさむ》
【察】(サツ)明らかにする。よく調べてさとる。推し量ってわかる。「察知」「観察」「診察」「推察」《古あきらか・あきらむ・しる・さとる》
【識】(シキ)見分けてさとる。物事の道理を理解する。「識別」「識見」「常識」「知識」《古しる・さとる》 . . . 本文を読む
ながらスマフォの交通事故が報じられて痛ましい。当事者の被害に心よりおくやみを申します。この用語を考えてみる。ながら については、行為の同時並行として意味内容をとらえる語である。ながらすまふぉ という語の成立は、ながら歩き による造語である。歩きながらスマフォを操作するということである。ながらスマフォは、携帯による、コンピュータの端末機器である画面を操作することであるから、通常、スマフォしながら運転するということはあり得ない。ながらスマフォの、コトバの用い方はそういうことである。しかし、運転しながらスマフォする、歩きながらスマフォする、という語を、用法として理解するにはその動作の行為が並立している、あるいは併行しているととらえることは、主と従とを考えてみれば、正しいことではない。運転する、スマフォを操作する、これは同時には成り立たないことである。そこにはもう一つ、ゲームに集中することによる、ながらスマフォの行為の成立がありえないことである。 . . . 本文を読む