京都の飲食店などでよく見かける団扇。
同じように見えて、微妙に形が違う。朱の色も違う。
形や色の違いは、作っている店が違うから。いくつかお店があるようです。
夏になると、京都の芸舞妓さんが、ご贔屓さんなどにお配りするのに、大量に作られたりしますが、こういった団扇を作っているお店に行くと私達でもオーダーすることが出来ます。
友人がオーダーして作ってきてくれました。自分の名前を描いて貰うのも記念になって面白いです。
お値段は忘れましたが、たしか千数百円くらいだったと思います。
忙しくなければ、その場ですぐ作ってもらえるみたいです。
画像の団扇は全て貰い物です。
右の画像の団扇は、習い事のお家元宅に芸舞妓さん達から届けられるらしい団扇を、おさらい会のお手伝いをした時に、お手伝いさんへのお土産にということで頂きました。
今はもういない芸舞妓さんの名前が書かれた団扇もあったので、何年も前の物のようです。
左の画像の団扇は、京都の友人が祇園のどこかのお店のご主人から貰ってきた物を、さらに私が貰いました。
お土産用に売っている同じような団扇がありますが、花街の名前と芸舞妓さんの名前が描かれているタイプの物で、下の画像のように、所属している置屋さんの名前と芸舞妓さんの名前が書かれているタイプの物は、関係者やお客様にお配りした物だそうです。
独立されてる芸妓さんの場合は芸妓さん本人の名字が書かれているそうです。
ただし花街によっては違うみたいで、売り物ではない団扇も、花街の名前と芸舞妓さんの名前の場合もあるようです。
とある花街だと、舞妓さん二人の連名で書かれている団扇も見たことがあります。
名前が書かれている面の裏は家紋が描かれています。
独立してない舞妓さんは、だらりの帯や正装の黒紋付に入っている家紋と同じく、所属の置屋の家紋、独立している芸妓さんはご自分の家紋だそうです。
お土産用のはほぼ年中売ってますが、お配りしているのは限られた時期に配布しているようです。
随分前に夏に京都へ行って祇園を歩いていたら、自転車の籠に大量の団扇を積み込んで、お茶屋さんのポストに突っ込んで歩いている男性を見たことがあります。
多分、芸妓さんから頼まれた男衆さんが関係各所に配って歩いていたのでしょう。
この団扇は普通の団扇より大きいから、仰ぐと良い風ですけど、仰ぐのはちょっと疲れます(^^;)