母はふるさとの風

今は忘れられた美しい日本の言葉の響き、リズミカルな抒情詩は味わえば結構楽しい。 
ここはささやかな、ポエムの部屋です。

冬の猫唄

2022年02月19日 | 
☆ 今はもう使うことなき診察券
        猫の体温なつかしむ冬

☆ 遥かはるか高みで舞います黒猫よ
       思い出してね雪のふる日は

☆ 歳月はかくのごとくにながれても
        窓枠に爪痕白く残りて

☆ 南天の赤き実に来る野の鳥の
       何か慕わしうぶ毛のあたり

☆ 黒い帽子座ぶとんに置き回り来ては
       黒猫のひる寝かとおりに戸惑う

☆ ぴかぴかと光る金色黒猫の目は
         エドガ・アラン・ポーのものの語り部

☆ ドアを開け漆黒の闇に消えるわが猫は
        今宵の集会に呼び出されてく

☆ ねこはまたねこ同志の義理あると
        母は真面目な顔で説いたり

☆ 黒い色は深い緑に輝いて
        獣毛妬まし人肌のかろさ

☆ いのち輝き姿は天使か猫族の
        歩きしなやかリズム楽しや


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4 コメント

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Unknown (maronnoheya26)
2022-02-20 06:49:49
はなさん、おはようございます。🙋‍♀️
そうそう、ホントにそう。
窓辺の傷で懐かしみ、座布団に置いた黒い帽子であれっ?マロン?って一瞬思い、
彼らの診察券も捨てれず病院記録も全部取ってあります。
いつまで経っても恋しいですね。🐈‍⬛🐈🐈
素敵な猫唄有難うございます。😊

例年にない様な寒さに加えてオミクロン。
くれぐれもお体大切になさってくださね、はなさん。🌸
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猫唄 (はな)
2022-02-20 09:47:10
麻乃さん
コメントありがとうございます。
ほんとに、猫と長く暮らすと、いろいろな思い出がありますね。 いつまでも、にぎやかだった日がよみがえり、楽しくなりますね。
でも猫たちは病院が嫌いで、人間も同じですが、運ぶには苦労しましたー。 
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Unknown (chan-rii)
2022-03-01 22:47:23
ドアを開け…の一首が好きです。
猫の集会に、混ざりたい私です(^^)
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Unknown (はな)
2022-03-02 09:40:22
chan-rii様
ご訪問、コメント、ありがとうございます。
集会の、せめてオブザーバーになりたいものです。
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