飛び出してきた自転車に撥ねられ、壁に激突・・・その事故の後遺症で記憶に混乱を生じるようになった新井冬彦=ラスカル=高校3年生。「キチガイ」と陰口をたたかれながらも、親友の真魚と坂上の支えで高校生活を乗り切り・・・大学にも合格。そんな折、校庭の池に浮かぶ「水上音楽堂」で殺人事件が?唯一犯行が可能だった親友坂上が逮捕??しかし、その時冬彦のいた場所・・・そこを通過した人間が居れば、別の犯行者の可能性も・・・誰かが通った記憶はないが・・・???そんなですか。
若竹作品で唯一文庫化とか、増版も?されてない作品でamazonで古本GETでようやく読めました。なんでも作者本人が「大幅な加筆修正無しでは再販しねえ!」と言ってる、納得のいかない作品らしい・・・確かに、ことごとく見事なこの人の作品の中にあって若干ストーリーのバタバタ感があったり、登場人物達のキャラが若干昭和の少女漫画チックと言うか・・・地についてなかったり??そんな気はするですが・・・・好きですよ。やはりなんか引き込まれるものがあり一気に読み切りです。いやあ・・・他の作品の完成度が高すぎるだけで、これも普通に良い作品ではないかと・・・
面白かったです、ちゃんと。