への次郎 「お腹、空かない?」
奥さん 「ほら、きちんとランチをしていないじゃない。ツチノコ探していて」
そういえば、道の駅・東白川で、つちのこ焼きを食べたっきりでした。で、
白川沿いで食堂を探していたら、ありました。
こちら白川茶屋さん。
入口にメニューが出ていて、
立ち止まって検討会。
への次郎 「扑葉寿司に、けいちゃん、かぁ…」
奥さん 「岐阜の郷土料理だね」
決まりました。
狭い店内には、小さいテーブル席が6つに、野菜と加工品の販売コーナー。
厨房は、おばさん二人で切り盛り。
なかなか出てこないので、ここで買ったつちのこ焼きを食べたり、
壁に貼られた色紙を見ていたり。
奥さん 「ほら、良純さんよ」
への次郎 「若いなぁ、顔が細い!」
そのうち先客ご夫婦と、あとから入って来た太公望さんとの会話が聞こえてきて、
ご夫婦 「鮎、釣れましたか?」
太公望 「いや、今年は釣れなくて。釣れると、この時期は25㎝大ですよ」
「なぜ釣れないのか、聞いてほしいなぁ」と思っていたら、出てきました。
への次郎のけいちゃん定食。
けい(鶏)ちゃんは、下呂や郡上を中心とする奥美濃地方の郷土料理。しょうゆや味噌をベースにしたタレに漬け込んだ鶏肉をキャベツなどといっしょに焼いて食べる料理です。
「こちらの鶏肉、胸肉にモツも入っているなぁ、コリコリしている」
奥さんは、扑葉寿司定食。
「扑葉寿司、3つもあるよ」
扑の葉の包みを解くと、酢飯の上に甘酢ショウガ、酢味のサーモン、キャラブキとシソの実、シーチキンにアサリのしぐれ煮がのっていました。
東白川村では昭和のころまで、田植えのときに「結い(ゆい)」と呼ばれる共同作業がありました。その際、殺菌・防カビ作用があって前日から作り置きができ、食器不要で後片付けも簡単な朴葉寿司が振る舞われたそうです。
こちらに来たら、食べなきゃいけない郷土料理。ごちそうさまでした。
食後、店内をまたキョロキョロしていたら、窓際に、これ。
「ん??」
三遊亭円楽さんからの礼状でした。
どうもこちらさん、円楽さんの楽屋に差入れをしたようですね。
「満腹、満腹。今度こそ、帰るよ」