「The Road to Memphis」
いやあ、実に面白い映画でした。
最近、“CHIPS=元POWDER”内で評判の映画ということで、ベースのターさんにお借りしたDVDを見ました。
ターさんありがとう!
2004年に公開された映画で、2003年にヴェネチア国際映画祭特別招待作品なのだそうです。
かつてのブルースの聖地、メンフィスのビール・ストリートの現在の映像や、B.B.キングをはじめとしたブルース界のビッグネームのライブ映像もたっぷりと見られる。
どこまでも追いかけてくる人種差別からやっと開放されたという思い出話をする老齢の現役ミュージシャンの思い出話には、アメリカ音楽の歴史そのものがズバリと語られているようで興味深い。
それにしても見所がいっぱいである。
特にこのタイトル写真がゴキゲンだ。
バリバリ現役でライブツアー生活を飽きることなく送っているボビー・ラッシュのライブ画像だ。
この写真のとおり、実際に踊り子のでかいケツが曲のテーマになっていて、曲の間中ケツを客に向けてブルンブルンと波打たせているんだけど、これがもう最高。
シモネタで客も大喜び演奏者もノリノリ、踊り子もブルンブルンである。
下品だの何だのと言ってる場合じゃなくて、ブルースってのはそういうものなんだろう。
これでもって、ツアー巡業から帰ってくるとこの下品なヤクザチックな衣装からビシッとしたスーツに着替えて、日曜日の教会の礼拝に参加するのだ。
あちらの教会でのミサというと、ニッポンの静まり返った厳粛なミサと打って変わってゴスペルのライブ会場であり、「ジーザス、ジーザス!」と会場一体となって大騒ぎ。
トランス状態になってひっくり返るご婦人あり、叫ぶ人、ひれ伏す人、泣き出す人など、目に見えぬエス様の力の計り知れなさを見せつけられます。
それにしてもバンドの力量、ボーカル陣の上手さ、牧師の説教(ステージング)の上手さには何度見ても驚くとともに憧れますね。オレ自身、かつてこのゴスペルの世界に憧れて、その世界を体で知りたくて聖書を読み、礼拝に通い洗礼を受けた身なので、「ジーザス!」の世界は多少は知っているんだけど。
そしてボビー・ラッシュもそこでも歌うかというと、歌わない。
本人曰く
「オレは毎日毎日仕事で歌ってきてるんだ。たまの休日ぐらい、聞き手に回るのさ。」みたいな感じだ。
いいねえ。渋い。
昨日、踊り子のケツがブルンブルンでシモネタを歌い、今日は教会でかしこまってゴスペルを聞いている超プロのブルース・シンガー。
それでも生活は楽ではなさそうだ。
世界のB.B.キングぐらいになれば印税ががっぽりなんだろうが、ドサ回り中心のブルース・シンガーは厳しいのだろう。
今夜はここ、明日はここでと日銭を稼いでも、ツアーバスの経費やミュージシャンや踊り子の費用で消えていくのだろうか。
どこの店でも満員御礼というわけにはいかないだろうし、経営者がみんなしっかりしてていつもきちっとギャラを支払ってくれるわけではないだろう。
どこまでもどろどろとした生活感に溢れた音楽、それがブルースなのだと改めて感じさせてくれた映画でした。
いやあ、実に面白い映画でした。
最近、“CHIPS=元POWDER”内で評判の映画ということで、ベースのターさんにお借りしたDVDを見ました。
ターさんありがとう!
2004年に公開された映画で、2003年にヴェネチア国際映画祭特別招待作品なのだそうです。
かつてのブルースの聖地、メンフィスのビール・ストリートの現在の映像や、B.B.キングをはじめとしたブルース界のビッグネームのライブ映像もたっぷりと見られる。
どこまでも追いかけてくる人種差別からやっと開放されたという思い出話をする老齢の現役ミュージシャンの思い出話には、アメリカ音楽の歴史そのものがズバリと語られているようで興味深い。
それにしても見所がいっぱいである。
特にこのタイトル写真がゴキゲンだ。
バリバリ現役でライブツアー生活を飽きることなく送っているボビー・ラッシュのライブ画像だ。
この写真のとおり、実際に踊り子のでかいケツが曲のテーマになっていて、曲の間中ケツを客に向けてブルンブルンと波打たせているんだけど、これがもう最高。
シモネタで客も大喜び演奏者もノリノリ、踊り子もブルンブルンである。
下品だの何だのと言ってる場合じゃなくて、ブルースってのはそういうものなんだろう。
これでもって、ツアー巡業から帰ってくるとこの下品なヤクザチックな衣装からビシッとしたスーツに着替えて、日曜日の教会の礼拝に参加するのだ。
あちらの教会でのミサというと、ニッポンの静まり返った厳粛なミサと打って変わってゴスペルのライブ会場であり、「ジーザス、ジーザス!」と会場一体となって大騒ぎ。
トランス状態になってひっくり返るご婦人あり、叫ぶ人、ひれ伏す人、泣き出す人など、目に見えぬエス様の力の計り知れなさを見せつけられます。
それにしてもバンドの力量、ボーカル陣の上手さ、牧師の説教(ステージング)の上手さには何度見ても驚くとともに憧れますね。オレ自身、かつてこのゴスペルの世界に憧れて、その世界を体で知りたくて聖書を読み、礼拝に通い洗礼を受けた身なので、「ジーザス!」の世界は多少は知っているんだけど。
そしてボビー・ラッシュもそこでも歌うかというと、歌わない。
本人曰く
「オレは毎日毎日仕事で歌ってきてるんだ。たまの休日ぐらい、聞き手に回るのさ。」みたいな感じだ。
いいねえ。渋い。
昨日、踊り子のケツがブルンブルンでシモネタを歌い、今日は教会でかしこまってゴスペルを聞いている超プロのブルース・シンガー。
それでも生活は楽ではなさそうだ。
世界のB.B.キングぐらいになれば印税ががっぽりなんだろうが、ドサ回り中心のブルース・シンガーは厳しいのだろう。
今夜はここ、明日はここでと日銭を稼いでも、ツアーバスの経費やミュージシャンや踊り子の費用で消えていくのだろうか。
どこの店でも満員御礼というわけにはいかないだろうし、経営者がみんなしっかりしてていつもきちっとギャラを支払ってくれるわけではないだろう。
どこまでもどろどろとした生活感に溢れた音楽、それがブルースなのだと改めて感じさせてくれた映画でした。