故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

ブランク

2020-11-05 07:46:36 | よもやま話

絵のタイトルは、「このままここで」です。
そうしたいのはやまやまです。
腹も減ってきたし、小便もしたい。
だから、また来ようね。


今日のタイトルは、「ブランク」です。
ブランク(Blank)とは、
無記入、余白、空白。
仕事などから一時離れている時期。空白期。
(広辞苑より)

「高齢者、おひとり様」の記事を読んだ。
会社人間だった男が、定年退職後ほどなくして、妻を亡くす。
さらに、これからは生涯独身の男性高齢者が続く。
おひとり様は、自意識が強く社会に入って行けない、故に孤独となる。
一方、女性はたくましい。
あるグループの中に気に入らない人が混じっていても、気の合う仲間と小グループを作り、
その人の悪口を言い合いながら、社会に溶け込み仲良く暮らしていける。

戦後、核家族化が進み、小さなマイホームを中心に家族が暮らしてきた。
現在のサポート体制(介護、地域での見守り)には、家族の同意が不可欠である。
認知症になっても、家族は施設に預けようとしない。恥ずかしいのである。
周りが勧めても、家族の同意がなければ、ことは進まない。

私は、直に「高齢者、おひとり様」になる覚悟をしている。
遠くに暮らす家族に頼ることもできない。
子供たちが生まれ育った家を出ていくのは普通だが、再婚を機に私が家を出た。
妻と終の棲家探しの途中である。

「ブランク」という言葉が、頭をよぎった。
かつては、一人暮らしだった。かみさんと一緒になり家族が順に増えていった。
分業のように、家をかみさんに任せ、私は稼いだ。普通のことである。
子供を通して、地域活動にも教育関係の場で、ボランティアをしてきた。
子供が抜けると、その場は無くなった。残ったのは、かみさんと二人の世界である。
ここまでも、普通のことである。

独身の時は、狭いアパートに暮らしながら、友人関係も幅広かった。
隣りに住むおばさんに、夕飯のおすそ分けもいただいたし、先輩にもごちそうになった。
家族を持っても、家族ぐるみで遊ぶことも多かった。
転職、転勤で多くの家族と、出会いと別れを経験した。
続いている付き合いもない。賀状のやりとりも途絶えていった。

どうしてそうなったのかを考える。
生活するために、多くのブランクを作ってしまったように思う。
この地で、ブランクを埋めるような暮らしを続けている。
田舎で、カフェをやるということは、地域や自然と深く付き合うことになる。
地域や自然との関係がない、SNS頼りで華やかな広域の展開はありえないと早くに覚った。

多くの人にとって、ブランクは思い出であり、経験である。
だが、「高齢者、おひとり様」は未知の世界。
問題は、もうそのブランクに染みさえ落とすことができないことである。
ブランクの間に、いろんな汚れを纏い、滓となって、仮面の世界を生きてきた。
私達は、仮面(肩書、役割)舞踏会では、今でも生き生きと踊ることができる。
しかし、いったん仮面を脱ぐとどうだ。菜に塩状態である。
それが、男。

ここで提案。
かつて勤めていた会社に、老後食事を作れない母と二人で暮らす女性がいた。
一日は、一週間分の料理を作り、一食分ずつ小分け冷凍して、チンして食べられるようにした。
残り一日分は、自分のために何かをした。
これは、名案と思った。
食材を買い、一食分ずつ作るのは至難の業です。
スーパーで売ってる食材は家族向けのものが多い。例え、一本の茄子が売られていても一人には多い。
足りない、余るがいつものことになり、多くの残滓を捨てることになる。
捨てるのが面倒くさくなり、そして作らなくなり、コンビニやスーパーで出来合い物を買う。
調味料の加減は、万人向けで少々濃い味となっている。これも長くは続かない。

私は、ごみが出ればすぐに捨てる。細かくても捨てる。落ちてればすぐに拾いゴミ箱へ入れる。
「あとで」は、とうに卒業した。飲み屋のおかみが、「あとで」という。あった試しがない。
洗濯物も洗い物も毎日し、食後必ずやる。
片づけモノをしてから食事を作るのは、時間が盗まれた気がするからである。
高齢者に限らず、捨てられないものが溜まっていく。
一年間、目にしていないものは、数年後も触ることはない。捨ててしまえ。

高齢になってからの友達作りは、容易ではない。
何にも考えない。履歴も必要ない。
ただただ、出来ないことに挑戦し続ければよい。
考えて見れば、出来ないことばかりです。できることは、ほんの少しです。
少しに固執できないはずです。それをやろうとするから、無理がある。
講師を読んで、何かの講義をする。そんなのやめて、自分が学んで講師を引き受ける。
どうして、その講義が必要なのか知ってるのは自分だからです。

そして、早くに好きなことを始めた方がよい。
定年後になってなんて、できっこないし、気分は違う方向に向かっています。
やりたかったことは続かない。昔に戻れないからです。
やってみて、できることとできないことが分かる。
どうしてもできない、ピンポイントを友人にお願いする。全部じゃ引かれます。
ヘルプは早く。そして浅く、短く。
自分は、いろんなことができないのだと知ることです。
できないことを続けるうちに、少しだけできるようになる。

テレビを消して、妻の話に耳を傾ける。
飲み席では、隣の席が埋まらない。高齢になるにつれ、そうなりがちです。
そんならと、席に固執せず動けばよい。話に来た人の盃を断る人はいない。
言ってみれば、待たずに動く。

ああ、難儀な「高齢おひとり様」です。

じょうびたき 悪戦苦闘 癒される

2020年11月5日
コメント
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