絵のタイトルは、「そばを作る人」です。
遠くの平らで広い土地ではなく、我が家の上の畑でそばを作る。
それだけのことです。
今日のタイトルは、「うまいこといいのええことしい(Part2)」です。
我が町のことを、他の地区の人に聞くと、
昔から、「我が町の人は、悪いことは他人のせい、良いことは自分の手柄」と言うそうです。
それを聞いた妻が、「うまいこと言いのええことしい」ばっかしじゃと、うつむき笑います。
市役所(福祉協議会)が主催するプラチナ大学に参加しました。
ボランティア活動を啓蒙する大学のことでした。
「ボランティアとは、好きなことの延長であり、まず話すことから始まります」と司会者が言った。
市役所が、ボランティア活動に賛同し、補助金を出して応援する。
自前で資金調達ができなくなると消滅するものが、時々あります。
私のボランティアに関する認識はこうです。
散歩する老人がいる。
そんなにも長生きしたいかと同時に、
元気な街だという印象を持つ。
里がきれいならと、誰にも褒められないが草刈りをする。
こんなことかなと思う。
散歩する老人や草刈りをする人は、自分がボランティアをしているとは露ほども思わない。
朝近所の人に会うと、「どこへいくん」があいさつ代わりでした。
これから悪さをしに行く餓鬼には、酷なあいさつでした。
閉鎖的な島が嫌いで、都会に出ました。
憧れた都会生活は、点と点を行ったり来たりする暮らしでした。
働けど、我が爪に灯りをともす。
東京タワーに行ったこともありませんでした。
憧れの大企業に勤める者の離職率は低いが、離婚率は高かった。
良い給料を信用に、銀行が融資する。
若い時に、一軒家が買えた。
嫁と子供を残し、偉くなるために地方へ単身赴任となる。
給料が良いから、残ったものも残したものも暮らしに困らない。
妻は、相談したい時にできぬ寂しさから、抜き差しならぬ関係を持つ。
夫は、安近短の地方生活に満足する。
一つの給料で、二つの暮らしが始まったからよしとしましょう。
転職しながら給料をどんどん上げました。
自由時間を会社に差し出すようになりました。
歩きながらプロジェクトのことを考え、新しい技術を仕込み、役立つ付き合いをしました。
家族のため、会社のため、そして自分のためにほとんどの時間を使いました。
ボランティアとは無縁でした。
好きなことを嗜(たしな)む余裕もないし、仕事以外の話はしませんでした。
糟糠の妻を亡くしました。
仕事に没頭する私には、出張する国内や海外の都市はどこも同じでした。
仕事場とホテルの往復ですから無理もありません。
同窓会で50年ぶりにある女性と会いました。
出張先の一つで、何の感動もなかった広島が、俄然輝き始めました。
かつてあった画廊や古本屋を探し、街角の趣きに興味を持ち始めました。
まったくの「うまいこと言いの、ええことしい」です。
「うまいこと言いのええことしい」は悪い意味も持つものですが、
時には、「災い転じて福となす」のような、視点を変えてくれます。
プラチナ大学に出て、一人の老人と携帯電話番号を交換する友人になりました。
私の「うまいこと言いのええことしい」は、この後どんな発酵物を産み出すのか楽しみです。
腐らないように、ぬか床を混ぜることも忘れないようにしましょう。
2024年12月14日
この言葉に出会ったのは、2024年10月24日投稿記事、「うまいこと言いのええことしい」です。
こう思うと、
「うまいこと言いのええことしい」は自分の中にあるのじゃないかと反省する。
他人を悪くいうのに、一ひねり加えただけです。
どの人も、いつでも、そんなもの。
(記事より抜粋)
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