故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

役に立っているか

2018-01-07 04:58:49 | プロジェクトエンジニアー

楽しそうに、のんびりと何かを見ています。
興味があったんでしょうかね。


今日も書きだすまで、相当な時間を要しました。
今日のタイトルは、「役に立っているか」です。
そのことのために十分適している。
用をなすにたる。
(広辞苑より)

私の職業は、「地域おこし協力隊」です。
就職して、二年が過ぎようとしています。
さて、私は役に立っているか。
答えは、簡単ではない。

生きていて、人の役に立っている、地域のためになっていると
実感なんてないと言った方が良い。
ここに来て、やったことは廃屋二軒を住めるようにして、使えるようにしたこと。
通りの価値を高めたいと、草刈りをして剪定し風通しをよくしたこと。
耕作放棄地を耕して、野菜を植えたこと。
会った人の似顔絵を描いたこと。
地域の人が儲かることをした訳でもないし、元気にしたこともない。

かつてのように、地域内で回っていたサービスとお金が回れば良いと考える。
しかし、経済のネットワークは、地域内から日本へ世界へと広がっている。
その広がりに応じて、人も流れている。自然の成り行きである。

さて、話を戻そう。
「そのこと」も「用をなす」もゴール(目的)があって、
適している(役に立っている)か判断される。
「地域おこし」のゴールは、今日まであいまいなままである。
一方的な流れ(人口、経済、情報など)が、せめて双方向になればと考える。

そんなことは百も承知でこの仕事を選んだ。
採用されるまでの半年間、いくつかの自治体と採用を巡って話してきた。
足りないものの補充と、誰かが儲かる話ばかりだった。
ここに来て、いくつかの組織のイベントを手伝った。
「地域おこし」の一つと誰もが信じて参加しているように見えた。
だけど、私の心を打つものは、お盆祭りと奉納相撲の二つであった。
誰もが、「おらが町」を自慢する行事です。

私は、ゴールについて、誰かと相談することを一時やめることにした。
二年目にして、住むことと友人を増やすことを選んだ。
地域を回す歯車になりたいと思った。
縁側のようなカフェをオープンした。
売れ残るパンと、賞味期限を迎える食材でお好み焼きを作って地域に配った。
お礼に野菜をいただいた。野菜の作り方を教えていただいた。
友人を紹介してくれた。知り合いになった友人の似顔絵を描いた。
似顔絵の主が、来店してくれるようになった。時には友人を連れて。
いただいた野菜で、パンやおまかせ料理を作るようになった。
捨てると聞いたB級品をいただいて、美味しいものに加工し、また配った。
美味しいものを、もう一つ欲しいと言う方が現れた。

都会から、外国から来られる人と地域を結んだ。
両方の似顔絵を描いて、その人だけのカレンダーを作って渡した。
自分たちで作った野菜やいただいて持て余していた野菜を都会に送った。
都会から美味しい物と情報が届いた。
地域の人と一緒に飲んで食べて笑った。

私のゴールはいまだに見えない。
自分がこれからも住みたいと思う地域になった。
飲んでも歩いて帰られるからと、カフェを利用してくれるようになった。
一緒にパン焼きをしよう、編み物をしようと妻は地域に呼びかけている。
やってみたいと地域の方が言われる。
こうすればできると、地域の方と一緒にやっている。

「役に立っているか」は私が談じることではない。

蜜めぐり あぶらとありが 共に生き

2018年1月7日
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