故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

卒業できない夢

2017-08-26 02:50:23 | よもやま話

寒くて、とても冷たい雪道です。
気合を入れて、表に飛び出します。
「雪道、それでも行かなくては」というタイトルです。


今日のタイトルは、「卒業できない夢」です。
過去何度となく見ている夢です。

それほど大学卒業がシリアスであったということです。
人生に躓きはつきものです。
仮に卒業できなかったら、その後の人生は大きく変わっていたかもしれません。

勉強できることが、これほど素晴らしいことなんだと思えなくなってしまった。
他に素晴らしいと思うことがたくさんあった。
その後の苦労を思えば、どの授業にも関心が持てたはずです。
社会人を経験して大学に行っていたら、間違いなく勉強したことでしょう。
目的意識がしっかりしていたら、
他の取るに足らぬ悩みには気づかないでいたことでしょう。

妻が起きてきて、いただいた西瓜を出してくれた。
しゃりしゃりと少し固い(繊維質が強い)感じがする。
水けが多く美味いと思った。
妻は、先日家でとれたすいかの方が美味しいという。
家のすいかは、種から育てた苗を植えたもの。
いただいた西瓜は、かぼちゃに接ぎ木したものだと言う。
種から育てたすいかは、同じ土地での連作がきかない。
一方接ぎ木の西瓜は、連作が可能とのこと。
種から育てたすいかは弱いが、うまい。

人間にもいろいろある。
効率よく知識を詰め込んで、挫折もなくエリート街道を突き進む。
そのエリートたちの大半が使われる消耗品であることを知りました。
ひ弱で、ことあるごとに躓いた人がいる。
社会からスピンアウトして、独りで生きることを選んだ人がいる。
躓いた人は、要領が悪い分だけ、同じ距離を走るのに労力を使ってしまう。
次はもっと工夫をしようとする。結果努力をし続けることになる。
躓く人は、余計なことを考えなければならない分選択肢が広いと言える。

私は、どちらも面白いと思う。
生涯上手くいった人も、躓いてばかりの人も面白い。
見まわしたら、自分の周りには躓いた人が多いように思う。
お前、馬鹿だね。

これからも何度となく、「卒業できない夢」を見続けることでしょう。
その度に。脂汗をかくことでしょう。
慢心と怠惰に緊張が走ってちょうど良いかもしれない。

ゴキブリだ 叩いてみたら 小くわがた

2017年8月26日
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書くことが無い

2017-08-25 05:51:06 | よもやま話

ザルツブルグで見た、窓の中のモーツアルトの像です。
難しそうな表情でした。今晩何を食べようかという顔じゃありません。
「時空」とタイトルを付けました。


久しぶりに会った仲人さんは養老院におられます。
出かけて転んで骨を折った。
独りでの外出許可は出なくなりました。
よって、終日建物の中での生活になってしまいました。
三食付きで、冷暖房完備です。
ルーチンワークのほとんどが必要なくなりました。

10年日記をつけておられました。
今でも、続けておられます。

「書くことがない」と言われました。
刺激(外から自分に関わる情報)が無いから、そうかなとも思いました。
手紙を書くのも億劫になったと言われました。
本も読まなくなった。
テレビで視る日本の風景もほとんど行ったところと言われます。

帰り際に、ドアの前の机に週刊新潮が置いてあるのを見ました。
何十年も前から読まれているのを知っていました。
この婆さん、相変わらずだと感じました。
きっと、隅から隅まで読んでおられるのでしょう。
そして、「ふんふん」と辛めの評価をしておられることでしょう。

私も、「書くことが無い」と時々感じます。
しかし、知っています。
単に面倒なだけなのです。
毎日やっていれば、何でもないことです。
うまく描こうなんて思わなければ、簡単なことです。
やることがないなんて、嘘っぱちです。
山ほどあって、ただ出来ないだけなのです。
やろうとしないだけです。

草取りを始めたら、
「ごはんよ」の声も聞こえぬくらい夢中になってしまいます。
草取りは、実に単純な作業です。
しかしとても面白い。
取った分だけ、きれいになるからです。
長靴を履いて、長袖、ズボンに手甲脚絆をして、準備をするのが面倒です。
家の中に入る時、また更衣をするのが面倒なのです。

書くことが無い。
ちょっと前に書いた記事を読み返します。
それそれ、書いているじゃありませんか。
しかも偉そうに。
それでよいのです。
その時の体調で、一生懸命描いたことなんだから。
けっして前の記事を破れません。
そのまま残します。

夜の道 金木犀に 刺激受け

2017年8月25日
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Are you ready

2017-08-24 06:39:36 | プロジェクトエンジニアー

昭和記念公園で見たさるすべりの木肌です。
なにか頭の整理がつかない気分を表現したかったのかもしれません。


今日のタイトルは、「Are you ready」です。
準備はできてるかという意味で使いたいと思います。

一週間の長旅は、身体の疲れだけでなく、心の弛緩を呼び覚まさせました。
それほど素晴らしい旅でした。
今日から、仕事に復帰です。

見なければ解らない、接してみなければと気にかかる場所に行きました。
会津から越後へ続く道は険しく長かった。
会津に移封された上杉藩の移動経路であったのか。
11トントラックのない時代のことである。

新潟から富山に抜ける路、石川から福井に抜ける路のどちらも山が海に落ちている。
しかしそこにも生活があった。
山肌にしがみつくような漁村。
国道から見える景色だけでは分からない。
美しいが厳しい。
厳しいが故に美しい。
圧倒されるような生きようとする意図を感じた。

四国の国道沿いに友人を訪ねた。
狭くなる道を行く。
一軒の家を訪ね、友人の住所を伝え道を尋ねた。
若妻は、スマホで調べてくれた。
周りは、空き家が多かった。

和歌山の白浜から串本を経て新宮まで、海沿いの国道42号線を走った。
なにしろ延々と荒磯が続く。どこも一幅の絵になる景色ばかりである。
そのうち見飽きてしまった。
串本で寄ったすし屋の大将が、海を見たくもないと、真顔で言われた。
スイスでとある草むらから見た700mの絶壁を思い出した。
氷河が造った絶壁であった。
こんな素晴らしい景色なのに訪ねる人が少ないと、連れて来てくれた友人に尋ねた。
スイス中こうだよ。珍しくない。との返事だった。

トンネルばかりでも良いから早く目的地に着きたいとも、大将は言った。
気が遠くなるような道のりだったんだろう。
その通りである。
行ってみなければわからない。
テレビでの旅番組ではわからない。
ここに生きてきた人々の絶望と希望。
この地域でも、地域おこし協力隊は活躍していると聞いた。
ひたすら人を呼ぶことしかできないであろう。
きっと、良いことがあるはずです。
人々の欲求にはいろいろなものがあるはずだから。

さて、「Are you ready」に戻ることにする。
ぬくぬくとした里帰りと、
訪ねたかったところに行った飽食感で、しばし阿呆になった。
仕事に復帰するのが怖くなったと言ってもよい。
何も考えず、ひたすらできるのか。

途方もないような道を進んでいるような怖さと不安である。
例えそうであっても、また一歩ずつ進むしかないようである。
妻は、さっそく畑に行った。
しばらく放っておいた畑が気がかりなのである。

訪ねた場所で感じたことの整理は当分できそうもない。
「Are you readfy」と自分に問いかけるのである。

海にしろ 山、里にしろ 空に続く

2017年8月24日
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3000Kmの旅

2017-08-23 07:27:58 | よもやま話

無心と邪心というタイトルの絵です。
なにを思って、こんなタイトルをつけたのか思い出せません。


高校の同窓会に出ました。
「目立たなかった二人に、
こんな晴れがましい機会を与えてくださって、
ありがとうございます。」
と、再婚のなれそめと再婚に挑戦する心構えを話しました。

同じ高校に入学し、同じクラスにいながら、どこの高校に行ったの?
と数年前、同窓会で数十年ぶりにあった女性が聞いた。
その人と再婚した。
長い間連れ添ったわけでもない女性との生活は、
全てがリセットされており、困難を極める。
さらに高齢での再婚に役割などなく、
出来る人が出来ることをできる時にやる。ひたすら努力しかない。
と再婚生活をたどたどしく、120人の同窓生を前に説明した。
皆さん、関心があるようでした。

育てた子供が独立し、
育ててくれた両親を弔い、
最愛の伴侶を失う。
これから一人で生きていく人たちの一つの選択肢となればと話した。

今日のタイトルは、「3000Kmの旅」です。
ひたすら人に会う旅でした。
会いたい人が日本の各地にいます。
機会があれば、会って話しておきたい人たちです。

石川県津幡市。
数十年前ここで社会人生活をスタートし美味しい寿司を食べさせてもらった。
食べさせてくれた人には会えなかったが、美味しい寿司は食べることができた。
山陰は発展途上でした。唯一残された高速道路がない地域です。

広島県広島市。
高校の時より美しくなっていた女性(同級生)に会った。
皆さん、経年変化されています。
そんな中、伏し目がちに話す女性の目元を覚えていました。
これが面影です。

広島県尾道市。
悪ガキだったが、一本芯の通った同級生(男)を訪ねた。
料亭の料理長をする友人は、いたが不在だった。
癌にかかり闘病中だった。帰宅後の電話で知った。

愛媛県四国中央市。
練習が辛くてやめたいと共に話していた友人が、
婿養子に入って、酢の醸造会社を経営している。
ゴルフに行っていて会えなかった。
会社も彼も元気だと、翌日電話で知った。

高知県高知市。
妻の友人で私とも同級生の女性と会った。
旦那も一緒に楽しく飲んだ。
鰹のたたきを二種類(たれ、塩)食べさせていただいた。
新鮮でなければ食べられない塩の方が美味しかった。

和歌山県串本町。
国道42号線を走り、やっとたどり着いた地元のすし屋に入った。
私が勤めたエンジニアリング会社の名前が、大将の口から出てきた。
かますのすしと刺身をいただきながら、株の話をした。
私が素晴らしい海だと称賛した。
見たくもないと大将が言った。

静岡県袋井市。
亡くしたかみさんとの仲人をしてくれた方を訪ねた。
かつては1300年続く名刹の寺を切り盛りされていたが、今は養老院に入っておられる。
騒々しい奴が来たと喜んでくれた。

東京都大田区蒲田。
私が妻と一緒に東北にきて、1年余りが経つ。
先輩は、その間30回は訪ねてくれた。
たんびに地元の友人とゴルフをやり酒を飲んだ。
この春、胃がんが見つかり全摘された。
食事をごちそうになった。
少ししか食べられない先輩の分もいただいた。
腹を抱えて笑うにはもう少しかかりそうだったが、回復に向かっていた。

気になる人と会えた旅だった。
どこまで行けるか分からぬ自動車旅のため、宿は決めなかった。
なんとかなるもので、疲れた先で見つかった。
5泊6日の3000Kmの旅を満喫した。

この目で見ないと、その土地の生活はわからない。
面と向かって話さないと、その人は解らない。
そんなことを思って旅に出た。
その通りでもあり、そうでもないとも言える。

歳をとることが、唯一楽しみなことがある。
65歳になったらジパングの会員になれることである。
83歳の仲人さんが言われた。
歳をとると、楽しかったことしか覚えていないと。

杖をつき 訪ねた先が 一里塚

2017年8月23日
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2017-08-19 09:52:11 | よもやま話

福島から山形に抜ける県境にかかる橋です。


行ってみたいところに、まず行ってみると妻と二人で旅に出ました。
新潟に向かって会津を抜けた。
ダム湖を眼下に見ながら、どこまでも上った。
スノーシェルターが、三十三間堂のように続く。
いつまでも降り続いた雨は、東北から越後に入ると上がっていた。
日本海沿いに車を走らせた。
山に張り付くような漁村の前の砂浜の海は白い。
岩肌が落ちた海は黒い。

600Kmを走破したあたりで宿を探した。
鯖江は初めての土地であった。体操が盛んな地域であった。
農村地帯には、耕作放棄地が目立った。
一方、中核都市の河川敷にありえない畑が連なっていた。

翌日は、天橋立経由で鳥取に向かった。
鳥取の町並みは、どこでも目にするリトル東京であった。
誘致した結果がそうさせたのであろう。
全国展開する大企業の看板ばかりが目立った。
景観を保つには、民間ではない行政主導のまちづくりが必要である。

日本海側の景色は、どこまでも優しい緑であった。
こんな素晴らしい景色を生かす手はないかと皆が模索している。
Discover Japanと、どこかの旅行会社がキャッチコピーを出したことがある。
山陰の高速道路は、まだまだ分断状態であった。
スイスで見た山の上まで緑の景色は、国が後押しして保全していた。
ドイツのブラックフォレストに沿って、ハイカーのための安いホテルがあった。
日本が、こんな時代になるにはもう少し時間がかかるのであろう。

600Kmをさらに走って、故郷広島に着いた。
さっそくお好み焼きを食べに行った。
広島もかつては雑然とした街であった。
何十年もの時間をかけて落ち着いた街になってきた。
あきらめなかった。住んでいる人がこの町を愛したのであろう。

日本海側は、もっと自慢をしてよいのである。
高速鉄道と高速道路が、日本海側に延びている。
時間をかけてもよい旅ができる時代になるとよい。

泊まる場所を決めない旅が続く。
今日は、高校の同窓会に出席する。
どんなことが起こるのか楽しみである。

峠道 せり出す雑木 涼運び

2017年8月19日
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