故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

3000Kmの旅

2017-08-23 07:27:58 | よもやま話

無心と邪心というタイトルの絵です。
なにを思って、こんなタイトルをつけたのか思い出せません。


高校の同窓会に出ました。
「目立たなかった二人に、
こんな晴れがましい機会を与えてくださって、
ありがとうございます。」
と、再婚のなれそめと再婚に挑戦する心構えを話しました。

同じ高校に入学し、同じクラスにいながら、どこの高校に行ったの?
と数年前、同窓会で数十年ぶりにあった女性が聞いた。
その人と再婚した。
長い間連れ添ったわけでもない女性との生活は、
全てがリセットされており、困難を極める。
さらに高齢での再婚に役割などなく、
出来る人が出来ることをできる時にやる。ひたすら努力しかない。
と再婚生活をたどたどしく、120人の同窓生を前に説明した。
皆さん、関心があるようでした。

育てた子供が独立し、
育ててくれた両親を弔い、
最愛の伴侶を失う。
これから一人で生きていく人たちの一つの選択肢となればと話した。

今日のタイトルは、「3000Kmの旅」です。
ひたすら人に会う旅でした。
会いたい人が日本の各地にいます。
機会があれば、会って話しておきたい人たちです。

石川県津幡市。
数十年前ここで社会人生活をスタートし美味しい寿司を食べさせてもらった。
食べさせてくれた人には会えなかったが、美味しい寿司は食べることができた。
山陰は発展途上でした。唯一残された高速道路がない地域です。

広島県広島市。
高校の時より美しくなっていた女性(同級生)に会った。
皆さん、経年変化されています。
そんな中、伏し目がちに話す女性の目元を覚えていました。
これが面影です。

広島県尾道市。
悪ガキだったが、一本芯の通った同級生(男)を訪ねた。
料亭の料理長をする友人は、いたが不在だった。
癌にかかり闘病中だった。帰宅後の電話で知った。

愛媛県四国中央市。
練習が辛くてやめたいと共に話していた友人が、
婿養子に入って、酢の醸造会社を経営している。
ゴルフに行っていて会えなかった。
会社も彼も元気だと、翌日電話で知った。

高知県高知市。
妻の友人で私とも同級生の女性と会った。
旦那も一緒に楽しく飲んだ。
鰹のたたきを二種類(たれ、塩)食べさせていただいた。
新鮮でなければ食べられない塩の方が美味しかった。

和歌山県串本町。
国道42号線を走り、やっとたどり着いた地元のすし屋に入った。
私が勤めたエンジニアリング会社の名前が、大将の口から出てきた。
かますのすしと刺身をいただきながら、株の話をした。
私が素晴らしい海だと称賛した。
見たくもないと大将が言った。

静岡県袋井市。
亡くしたかみさんとの仲人をしてくれた方を訪ねた。
かつては1300年続く名刹の寺を切り盛りされていたが、今は養老院に入っておられる。
騒々しい奴が来たと喜んでくれた。

東京都大田区蒲田。
私が妻と一緒に東北にきて、1年余りが経つ。
先輩は、その間30回は訪ねてくれた。
たんびに地元の友人とゴルフをやり酒を飲んだ。
この春、胃がんが見つかり全摘された。
食事をごちそうになった。
少ししか食べられない先輩の分もいただいた。
腹を抱えて笑うにはもう少しかかりそうだったが、回復に向かっていた。

気になる人と会えた旅だった。
どこまで行けるか分からぬ自動車旅のため、宿は決めなかった。
なんとかなるもので、疲れた先で見つかった。
5泊6日の3000Kmの旅を満喫した。

この目で見ないと、その土地の生活はわからない。
面と向かって話さないと、その人は解らない。
そんなことを思って旅に出た。
その通りでもあり、そうでもないとも言える。

歳をとることが、唯一楽しみなことがある。
65歳になったらジパングの会員になれることである。
83歳の仲人さんが言われた。
歳をとると、楽しかったことしか覚えていないと。

杖をつき 訪ねた先が 一里塚

2017年8月23日
コメント
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