さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

ミズキ

2016-06-18 22:06:11 | 樹木

*2016年6月18日撮影

 今日はよく晴れた1日でしたが、ときおり雲が多くて風が冷たい感じがしました。
 梅雨なので、晴れてくれただけでもありがたいことです。

 さて、ミズキの花が咲き始めました。
 小さな十文字の花が集まって、こんもりと咲きます。
 クマバチが偶然写りました。





*2016年6月18日撮影

 ミズキは落葉高木で、10m以上の大きな木です。
 下から見上げるとこんな感じで花が咲いています。
 花にはハナバチ類などの虫がたくさん集まります。
 花はやがて実をつけ、黒く熟すころにはヒヨドリやムクドリやさまざまな小鳥たちが集合します。
 そのころは果序の枝が赤くなって、これがまた花以上に美しく映えます。





*2016年6月18日撮影

 ミズキは「水木」と書き、春先に枝を切ると樹液が水のように吹き出ることからついた名だといいます。
 
 会津にも「だんごさし」の風習があって、小正月の1月14日に、木の枝に米粉のだんごをたくさん挿して飾ります。
 だんごに着色して挿すこともありますが、たいていは色とりどりの飾り物(米粉で作った食べられるもの)を買ってきて、だんごとともに枝に飾ります。
 家の中がぱっと華やかになって、子供の頃は大好きな行事でした。
 その「だんごさし」に使う木の枝が、ミズキの若い枝なのです。枝が赤くてしなやかで、白いだんごや飾り物が映えます。

 そんなことをふと思い出す、ミズキの花の頃です。

コアシナガバチ

2016-06-16 22:45:35 | 昆虫

*2016年6月16日撮影

 今日は曇り空で、ときおり雨がぱらつきました。梅雨なので、こういう日が続くのだと思います。

 今日の出会いはアシナガバチです。コアシナガバチという蜂です。
 コアシナガバチはアシナガバチの中では小さいのでコがついています。もちろん「小」の意味です。
 アシナガバチ類はスズメバチと違って、通常人を攻撃(刺す)したりしません。
 直接巣を壊されたりという非常事態には別ですが、普通は刺したりしないので安心して観察してほしいものです。





*2016年6月15日撮影

 まだ花の咲かないヤブカラシにたくさん蜂が集まっています。
 この花は蜂の好物というより、たくさんの小さな虫が集まる花なので、虫を目当てにアシナガバチが集まるようです。
 そう、アシナガバチもスズメバチと同じく肉食で、子供達のために虫を捕って肉団子にして巣に運ぶのです。
 主に蛾や蝶の幼虫、つまり毛虫や芋虫を食べるので益虫だとされています。
 芋虫は害虫なのか?とちょっと疑問です。





*2016年5月8日撮影

 これは先月初めに地面にいたコアシナガバチです。
 営巣地を探していたのでしょうか、この時期の蜂は冬越しをした女王蜂だと思います。
 アシナガバチは草や樹木の枝先や、民家の壁などに釣鐘型の小さな巣をつくります。
 コアシナガバチは独特のそりかえった巣を作ります。
 女王蜂は春になると小さな巣を作って働き蜂を少し生みます。
 その働き蜂たちが働いて、食料を調達し巣を広げ、女王蜂はさらに働き蜂を生みます。
 コアシナガバチの場合、一家の数は多くなく、働き蜂は最大で50匹ほどとされています。
 通常働き蜂が働き始めるのは7月ごろとされていますが、今年は早いのではないかと思うのです。
 それで、上の二枚の写真のコアシナガバチは働き蜂なのではと推測しています。
 

ナギナタガヤ

2016-06-15 22:13:01 | 草花

*2016年6月15日撮影

 今日は日差しも戻り暑い1日でした。

 写真の草はいかにも雑草で、だれも名前など気にしない草ですが、ナギナタガヤといいます。
 ちょっとした空き地などにびっしりと生え、細くてしなやかなので、風にそよぐさまが美しいのです。
 写真ではその雰囲気がなかなか伝えられないのが残念です。
 ナギナタガヤは春に開花するので、夏には枯れてしまいます。もうすっかり枯れ色です。





*2016年6月15日撮影

 あまり背は高くなく、30cmから50cmくらいでしょうか。
 こういう写真だとすごい荒地のように見えてしまうのですが、背の低い草が風にそよいでいるというところなので、想像力で補いながら見ていただきたいと思います。

 ナギナタガヤという名前は、弧を描く穂を薙刀の刃に見立てたのかと想像します。
 ヨーロッパ原産の外来種で、明治の初めに移入されたとされています。





*2016年6月2日撮影

 今月初め、少し色づいてきた頃のナギナタガヤ。
 風にそよぐ情景としては、少し私のイメージに近い写真です。
 ところどころに立っている白い花は、咲き始めのヒメジョオンです。
 
 ナギナタガヤはみかん栽培農家が、果樹の下に植えることで雑草の生えることを防ぐことができるということを発見し、近年広まっているようです。
 ナギナタガヤは密集して生え、他の植物が生えることを抑制します。
 土壌改良の効果もあるとされています。





*2016年6月1日撮影

 これも今月初めの写真ですが、まだ青々としたナギナタガヤの姿です。
 場所や日当たりによって、枯れ具合は違うようです。
 いっしょに写っている白い花はおなじみのシロツメクサです。

 さて、ナギナタガヤを植えれば他の雑草がはえないとすれば、自然の野原にナギナタガヤが増えれば在来の植物には脅威です。
 産業利用としては有効ではあるけれど、農地以外の場所に拡大しないように、厳重な管理が必要だと呼びかけられています。

 そういう事情はともかく、ナギナタガヤが風にそよぐさまは、心癒される眺めだと私は思っています。

 
 

ザクロ

2016-06-14 22:41:51 | 樹木

*2016年6月14日撮影

 昨日は雨が降りました。一日中降ったので、少しほっとしています。
 ここも梅雨に入ったそうです。
 今日は一日中曇り空でした。

 ザクロの花が咲いています。
 シンプルだけれどきれいな花だと思います。





*2016年6月14日撮影

 よく「紅一点」といいますが、元になっているのは中国の王安石の詩だそうです。
 「万緑叢中紅一点」という一句があって、ここでいう紅はザクロの花のことだとされています。
 一面の緑の中に赤いザクロの花が一輪咲いている、という情景です。
 ザクロの花は一斉にぱっと咲くわけではなく、一輪また一輪と少しづつ増えて行く感じなので、ザクロの花が一輪という情景はありそうな感じがします。





*2016年6月4日撮影

 少し前に撮りましたが、これもザクロだと思います。
 ザクロにはたくさんの園芸品種があります。
 欧米でも中国でも日本でも、品種改良の努力が続けられてきた人気の花木というわけです。
 日本では主に花を愛でるための庭木として「花ザクロ」と呼ばれるものがたくさん生まれました。
 この写真の花はその「花ザクロ」の代表のような花です。八重咲きです。

 前の二枚の写真のザクロは、実が食べられる「実ザクロ」です。
 実ザクロではあっても、それはそれで鑑賞に耐える花です。

 
 

カノコガ

2016-06-12 22:16:05 | 昆虫

*2016年6月12日撮影

 これはカノコガという蛾です。
 体には黄色い筋模様、翅には白い斑紋。蛾には見えないような、いい姿をしています。
 昼間活動するのですが、どちらかといえば日陰のほうにいます。





*2016年6月12日撮影

 交尾中のカノコガです。
 腹部の太いほうが雌だと思います。
 腹部の側面には黄色い点々が目立ちます。

 カノコガはタンポポやシロツメクサや、今どき咲いているさまざまな花の蜜を吸って生きています。





*2016年6月12日撮影

 これは腹側から見たカノコガです。
 きれいな虫です。
 翅の白い斑紋は半透明で透けているようです。
 やったことはありませんが、翅をつかむと鱗粉の模様がきれいに指に着くのだそうで、ハンコチョウと言う名前もあるのだとか。