さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

ニガクサ

2018-07-16 22:15:29 | 草花

*2018年7月16日撮影

 猛暑です。昨日は35℃を超えました。夏が来た!という感じのすごい青空でした。
 今日は少し雲が多くて、気温も34℃超だったようです。
 でも、感覚としてはどうも梅雨は明けたように思います。

 会津の鶴ヶ城の南側を流れる湯川は私の散歩コースなのですが、昨年ごろから「熊出没」警報が出ていて、やっぱり少し気が引けます。
 熊鈴やらラジオやら持ち歩けば、少しは気休めになるのですが、そんなこともせずに恐る恐る歩いています。

 今日はニガクサが咲いているのに出会いました。
 とりあえずこの写真のような花です。





*2018年7月16日撮影

 ニガクサはシソ科の花なので、葉がシソのようです。
 花はごらんのようにひっそりと美しいのですが、花が集まった穂が数本出て、穂の中にまばらに花が開きます。
 この手の花は一斉に咲くということがないので、華やかさには欠ける印象です。





*2018年7月16日撮影

 ニガクサはもちろん「苦草」と書くのですが、葉も茎も花も「苦くはない」そうです。
 したがってなぜ「苦草」なのかという疑問には、いまもって答えはありません。
 なぜかは分からないけれど、ニガクサなのです。





*2018年7月16日撮影

 水辺が好きで、どちらかといえば日陰のほうを好むニガクサです。
 けっこう珍しい部類の花かもしれません。

 今日は熊には会わずにニガクサに出会えました。
 私はやっぱり人生ついているのだと思っています。

 

ムクゲ

2018-07-14 22:16:50 | 樹木

*2018年7月14日撮影

 気温は34℃に達し、猛暑復活です。
 でも空模様はなんとなくスッキリしない梅雨空の雰囲気が残っています。

 ムクゲの花が満開です。
 最初の写真は、薄紫色の普通によく見るムクゲの花です。





*2018年7月14日撮影

 これもよく見るタイプのムクゲの花です。
 白い花ですが中心が赤いのがいい感じです。

 ムクゲは漢字では「槿」と書くのですが、中国での表記「木槿」を用いることの方が普通になっています。
 奈良時代に中国から渡来したとされていて、庭木などに親しまれています。





*2018年7月14日撮影

 真白なムクゲの花は、珍しいというほどでもないけれど、比較的少ないかも。
 ムクゲはたくさんの園芸品種があって、花の色もじつに豊富です。
 この時期、いろいろなムクゲの花を愛でるために、歩いて見るのもいいかもしれません。





*2018年7月14日撮影

 八重咲きのムクゲは赤い花が多いようです。
 赤いというよりは、紅色というのでしょうか。日本的な落ち着いた色です。

 今日は華やかなムクゲの花をご覧いただきました。
 梅雨は明けてほしいと思いながら、猛暑は勘弁してくれと、日々願うのみです。

雪虫

2018-07-13 22:54:58 | 昆虫

*2018年7月13日撮影

 西日本では豪雨による大災害がおきている間、こちらは梅雨空ではあるけれどあまり雨が降らない日々が続きました。
 晴れないのに気温だけは高くて、連日30℃越えです。
 災害に遭われた皆様に一日も早く平穏な暮らしが戻りますよう、お祈りしています。

 今日は変わった虫をご紹介します。
 正しくはなんという虫かわかりませんが、通称「雪虫」と呼ばれるものです。
 ごく小さな埃のようなものがふわふわと飛んで、草の葉に落ちました。
 なんとなくその埃を見ていると、動くではありませんか。「虫だ!」と思って撮影したのがこの写真です。





*2018年7月13日撮影

 「雪虫」というのは主に北海道などで、冬にふわふわと舞う小さな虫のことです。
 しばしば大量に舞うので、雪に間違えるというわけです。
 それはトドノネオオワタムシという虫だとされています。
 アブラムシの一種で、白腺物質というものを分泌し、全身が綿毛に包まれます。
 じつは全身が綿毛に包まれるアブラムシは、トドノネオオワタムシだけではなくて、ワタアブラムシ類とされるたくさんのアブラムシがいるのだそうです。

 それで、この写真のように綿毛に包まれたアブラムシは、じつは何というアブラムシか特定することができません。





*2018年7月13日撮影

 綿毛のかたまりのようなこの虫の写真をよく見ると、触覚や脚や翅や目があることがわかってきます。
 アブラムシなので農作物には害虫です。
 時には大量発生して、問題になるようです。

 「雪虫」という言葉の響きはとても美しくて大好きですが、今は夏だし、本来アブラムシだし。
 「綿虫」という言い方のほうが少し実態に近いのかもしれませんが、私の好みで、今回のタイトルは「雪虫」にさせていただきました。

ヤブカンゾウ

2018-07-06 22:11:49 | 草花

*2018年7月6日撮影

 今日は急に寒くなって、気温が25℃以下に下がりました。
 天気予報はあいかわらず雨ですが、午前中は降らずに済みました。午後からは雨模様です。

 曇り空のもと、今日も鶴ヶ城公園へ出かけました。
 咲き始めたヤブカンゾウの花を撮影したかったのです。
 今年はヤブカンゾウがたくさん咲いています。まだ蕾だけの株も多いので、しばらくの間楽しめそうです。





*2018年7月6日撮影

 今年は草刈りに耐えてたくさん生き残ったようです。草刈りの時期に芽が小さかったのかもしれません。
 草刈りのタイミングで、その後の植物の姿が変わってしまいます。

 カンゾウ類のなかでは、八重咲きのヤブカンゾウと一重咲きのノカンゾウが親しまれていますが、鶴ヶ城公園ではヤブカンゾウだけが咲きます。





*2018年7月5日撮影

 ヤブカンゾウは奈良時代以前に中国から渡来したと考えられています。
 新芽はいまでも食用にされていますが、昔から珍重されたようです。
 また花の蕾の乾燥品は「金針菜(きんしんさい)」と呼ばれ、水で戻してスープの具などにします。
 これらを食べると浮世の憂さを忘れると言われたのですが、それは美味しいからなのか、そういう薬効があるのかは不明です。
 また一説では、花の美しさを見ることで浮世の憂さを忘れる、とも言われます。
 ともかくそういうわけで、カンゾウ類の我が国での名前は「ワスレグサ」だったのですが、中国での本来の表記「萱草」が入ってきてカンゾウと読むようになったのだとか。





*2018年7月4日撮影

 カンゾウ類はキスゲ類などとともに、ススキノキ科ワスレグサ属に分類されています。
 ワスレグサ属の花はいわゆる一日花で、一日で終わる花がつぎつぎに毎日咲くのです。
 今日咲いた花は昨日の花とは違う花なので、毎日見に行っても毎日違った風情になるというわけです。

 今回撮影した3日間はすべて曇り空だったので、暗い写真ばかりになってしまいました。
 花自体は明るい花なので、それが少しでも伝わればうれしいと思います。
 

クサイ

2018-07-05 20:51:50 | 草花

*2018年7月5日撮影

 今日も雨の予報でしたが、午前中は降られることなく歩いてくることができました。
 日差しのない曇り空でしたが、猛暑よりはましというもの。

 さて今日は道端に生えているクサイという草をご覧いただきます。
 クサイは「臭い」のではなく「草藺」ということです。
 「藺」はイグサの「イ」で、イは円筒状の茎で出来ていて葉がないのですが、クサイは葉があるので「草のような藺」という意味だそうです。
 いずれにしろ踏みつけても気づかないような目立たない雑草で、地味なことはこの上ありません。
 この写真のクサイは、花が終わって実がついているようです。シロツメクサもいます。





*2018年7月5日撮影

 クサイの花です。
 先の尖った6枚の花被片が放射状に咲きます。白いというよりも透き通った感じの花です。





*2018年7月4日撮影

 そしてこれは花が終わって実がなっている姿です。
 同じ場所に、花が咲いているものも、実がなっているものも、もう枯れ始めているものも、混在しています。
 個体によって生育状況はいろいろです。





*2018年7月4日撮影

 会津の鶴ヶ城公園の人通りのある場所に、この草は生えています。
 なぜか人の歩いた道、人の踏み跡が好きなようです。
 おまけにここは草刈りがあるので、あまり大きくはなれません。
 クサイはここでは背丈が20cmから30cmくらいですが、条件の良いところでは60cmくらいには伸びるようです。

 最後にもう一枚、花の咲いているクサイの写真です。