さいきんの流星光
元漫画家 流星光(ながれぼしひかる)の雑記ブログ/Amazon商品のアフィリエイト広告があります。
 



元ライブドアの宮内の裁判があったらしく、けっこうな混雑。
でも子供も多い。
「おい、こっちの方が面白そうだぜ!」とか、楽しみながら裁判の予定表をめくる小学生たち。
何だか裁判所が子供の遊び場になってるんですけど…。
ま、法廷内では静かにしていましたけどね。

そんなことを言っている僕だって、今日初めて「法廷内は飲食禁止」と書かれているのを発見。
あ~あ…、前回は堂々とペットボトルの水をらっぱ飲みしてしまったじゃないスか。
ヤバイよ~。


先週傍聴した裁判の判決が気になって来たので、時間には早いけど開廷15分くらい前に傍聴席に。
でも、全員揃ったので、「ちょっと早いけど始めましょう」と始まってしまいました。
こういう事があるから、早めに法廷には入っておいた方がいいのだ、と学ぶ。

今日は、他人の健康保険証を勝手に使い、サラ金のカードを作ってお金をキャッシングしたパチンコ依存症の主婦に判決が下されるのだ。

判決「懲役2年に処する。なお刑の執行を4年猶予する」

執行猶予がつくかどうかが運命の分かれ道なだけに、
裁判官が、最初に「判決 懲役2年」って言い切るからドキドキするんだよな~。

判決が言い渡されたら、すぐ終わり。
終わったとたん、被告人は、傍聴席で見ていた旦那と、普通に傍聴人用の出口から帰って行った。
判決が言い渡されるまでは、被告人として警官に両端を囲まれているんだけど、
執行猶予がつくって解ったとたん、一般人と同じ扱いなのだ。
面白いですね。

判決の言い渡しは、ものの10分もかからなかった。
そのあっけなさに驚いていると、すぐ次の被告人が入って来て座った。
「あれ?すぐ次が始まるの?」
と思って、見ていると、すぐ始まった。
15歳の少女にお金を渡してワイセツな事をした背の高い青年が被告人。
こちらも執行猶予がつき、めでたしめでたしってところかな。


また1階まで下りるの面倒くさかったので、
近所の法廷の前に貼られている予定表を見ると、なんと今から新件が始まる様子だ。
あわてて入る。
さっきの小さな法廷ではなく、けっこう大きな法廷だ。
裁判官が3人横並びで座れるようになっている。

そして傍聴席にはたくさんの小学生。社会科見学でもやっているのか。みんなノート片手に真剣な顔をしている。
ん~?そんで何の事件なの?と検察官の冒頭陳述に耳を傾けると…業務上過失致死!?
小学生には重くないかー?いいのかー?

事故があったのはほぼ一年前のこと。
年配の男性が運転する自動車が大きな交差点を左折する際、横断歩道を右から渡ってくる自転車に気づかずぶつかってしまったのだ。
普通に左折するスピードだったので、5~10㎞/hで、ほとんどぶつかるまでドライバーの男性は自転車に気づかなかった。
ぶつけられたのは70歳を越すお婆さんで、転んだ拍子に頭を打ち、脳挫傷でその日のうちに亡くなってしまったのだ。

実は男性は、中学生くらいから右目が見えなかったらしい。
だから、右から来る自転車に気づかなかったのかも知れないと本人は言う。
でもはっきりしない。
「免許は取れたし、更新もできたので、乗ってもいいのかな…と思って…」

その男性、まだ遺族に直接会ってもいないと言うのだ。
電話しても、どっかのお婆さんが出て「いま居ない」と言われただの、
保険屋さんが示談に持っていこうとしているから任せている、とか
ちょっとキビキビした動きのできない人らしい。

原告代理人は執拗に責める。
「なぜ、今まで遺族に直接会って謝罪しなかったのか?」
「本当に、直接お線香を上げるなどする気があるのか?」
「保険屋まかせにせず、誠意をちゃんと見せなさい!」

男性は言う。
「これからは、車は運転しません」
「でも、田舎なもんで、どうしても必要な場合は運転するかも知れません」
「現在、免許取消しという状態だけど、また免許は取ります」

僕は、「あ~、この人、ほとぼりが冷めるの待ってるだけだな~」と思った。
「また、普通に車運転するんだろうなー」

裁判は、被告人の男性が原告代理人の追求にしばしば黙り込むシーンがあって延びに延び、今回で審議が終わるはずだったのに、またもう一回審議やることになった。

…とまあ、こういう裁判を社会勉強として小学生が真剣に聞いていたのであります。




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