先日、『情熱大陸』を観て思ったことです。
紀里谷和明の特集。
14歳で渡米。
ビジネスマンを目指すが、いきなり写真家になりたいと言い出し、
友人のカメラを借りて写真を撮りまくり各社に持ち込み。
ノーギャラの仕事から始めて、しだいに仕事を増やしていった…
…って、ひとことで言うとスゴイ人。
紀里谷氏が、人生哲学をクリエイター志望の学生たちに語るシーンがあった。
そのシーンを観て、思った。
僕は、若い漫画家志望の人たちに対して、
過度に偉そうなことを言ってきたのかもしれない。
「僕は、漫画家になれるのでしょうか?」
という若者に対しては、
「『なれるのでしょうか?』なんて言ってるようでは無理」
とかね。
実際に言ったのではないですけど、ネット上で答えたような記憶が…
あるいは偽りの記憶か?
僕の妄想か?
むむ…わからん。
確かに、「自分は漫画家になれるのでしょうか?」という質問は、違う。
「漫画家になりたい!どうすればいいんでしょうか?」
という人じゃないと、かなり厳しい世界なので、
大丈夫かな…と思ってしまうのも事実。
でも、若いころはみんなそうですよ。
「自分は漫画家になれるのだろうか?」ってみんな思ってたよ。
映画『トキワ荘の青春』の冒頭でも、
寺田ヒロヲ役のモッくんが言ってるじゃないか。
「その頃の僕は、東京の生活にも慣れたものの、
本当に漫画家としてやっていけるのかどうか、
皆目、わからないでいた…」
みんなそうですよ。
だから、「何とかなるかも知れない」と思える場所まで、
一歩一歩、はい上がっていく必要があると思うのです。
目の前だけを見て。
遠くの目標を見ると何も見えないでしょ。
紀里谷さんみたいな人は、遠くに強烈な光が見えていたかも知れないけど、
そんな人は特殊。
普通の人は、目の前の自分が歩いている足元・つま先を見ながら、
一歩一歩進むしかないと思います。
逆に、遠くを見ちゃってる人は、あきらめる人が多いんじゃないかという気もします。
とんでもなく下手でも、時間がなくても、
計画的に一歩一歩確実に進むのも、強さではないかと僕は思います。
←月刊『ZUBA!』で連載中。
←流星光のHPです。
←ランキングに参加しています。
面白いと思ったら、ご褒美にクリックしてください。
それが私の得票数になります。
| Trackback ( 0 )
|
|