少し客観的にマンガ家・流星光を分析してみようと思います。
流星光という漫画家は、今まで締め切りを守ったことがない。
……いや、あまり無い。
少なくとも『ZUBA!』の連載が始まった当初は、
締め切り日に上げていた。
だんだん遅れるようになり、今月は10日の締め切りに対して、上げたのが15日。
もうこの辺でギリギリだろうな。
流星光は、仕事に入るのに時間がかかる。
集中するのに時間がかかる。
追い込まれないと集中しないからだ。
締め切りが迫り、「ヤバイ!」と思わないとエンジンがかからない。
だから、
「集中するのに何時間かかるか?」という問題ではない。
「締め切り日まで何日あるか?」という問題なのだ。
『ZUBA!』の例でわかるように、
最初は締め切りに対して緊張感を持っていたのだが、
だんだん「もうちょっと遅れても大丈夫かな?」という思いから、
徐々に遅れていき、
今月、ついに5日も遅れてしまった訳だ。
流星光というマンガ家は、次の事実を知ってしまった。
締め切りは5日延びる
もう元には戻れない。
それならどうすればいいか?
締め切り日を早くするしかない。
通常まいつき10日が締め切りなのだが、
これからは5日締め切りのつもりでやる。
その上で5日遅れて、ちょうど10日に上がるという寸法だ。
しかし締め切り日を早くするというのは簡単ではない。
担当編集者の口からそう宣言してもらわなくてはならないからだ。
流星光にとっての締め切りとは、雑誌の印刷に間に合うデッドラインのことではない。
担当編集者との約束の期日のことである。
だから担当編集者に「締め切りは5日ですよ」と宣言してもらわなくてはならない。
「自分で5日締め切りのつもりでやればいいのではないか?」
という疑問をお持ちの方もいらっしゃる。
ものごとはそう簡単ではない。
流星光に「締め切りは5日だ」と思わせる方法を、僕は知らない。
マンガ家・流星光と僕は同一人物である。
同じ脳みそを使って生活している。
同じ部屋にAさんとBさんがいるようなものだ。
Bさんに「締め切りは5日ですよ」と思わせたって、
同じ部屋にいるAさんが「でも本当は10日ですよ」と口をはさむ。
Bさんをカンペキに騙す方法を僕は知らない。
だから、担当編集者さんに
「締め切りは5日です」と流星光に伝えてもらう必要があるのだ。
本日、原稿受け渡し時に僕は、担当さんに言った。
「締め切り日を早くしてもらえませんか?」
キョトンとしていた。
そして、
「ええ、こちらは構いませんけど」
と言った。
来月、担当さんはメールで「5日までにお願いします」と書いてくれるだろうか。
とても心配。
くどいようだけど、これは非常に微妙な問題で、
締め切りが早いつもりでやればいいというような簡単な問題ではないことが、わかっていただけたでしょうか。
僕の説明ではわからないでしょうか。
ま、書くだけ書いてみました。
長文失礼しました。
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