一肌脱いで観光に貢献

中国の景勝地で裸になり船を曳く伝統的なスタイルで川上りをする観光を復活させる計画が持ち上がっている。


中国の湖北省巴東県にある景勝地神農渓では、川を遡る小舟を大勢の船頭が引っ張るという伝統的な船旅が楽しめます。しかし、10年前から観光客は減少する一方だった。

そこで、ヤオ・ベンヅィ政治顧問は、観光客の減少をくい止めるため神農渓の伝統文化を復活させることで、観光客を呼び込もうと計画している。

その伝統文化とは、かつて神農渓では船頭たちが裸で小舟を引っ張っていました。その船頭達の奇抜なスタイルを観るために観光客達は遠路はるばるこの地を訪れていたのです。

しかし、2000年に女性や子供たちへの影響を避けたいとして、船頭たちにパンツをはくようヤオ政治顧問から指示が出されました。

ほどなく、1000人ほどいる船頭たちがパンツをはくようになってから、観光客の数は激減してしまいました。

その理由は「多くの観光客は裸の船頭たちが船を曳くのを見に来たが、パンツをはいている船頭たちを見て失望している」と地元の旅行業者が説明している。

ヤオ政治顧問は今回の計画を遂行するにあたり、自らが裸になって船を引っ張ると申し出ましたが、船頭たちの伝統を無視して経済成長を目指していたとして、地元住民からは批難の的となっている。

また、巴東県観光局のシュウ・ペン副局長は、今回の計画について実現性は低いのではないかという見方をしています。

「以前我々は船頭が裸であるということで、若い女性や子供連れの親御さんたちから多くのクレームを受けていましたからね」と、副局長は言いました。

かつて船頭をしていたチャン・ホウビャオさん(60歳)は、神農渓の船頭たちが裸で船を引っ張るのは何百年も前から続くスタイルでした。

「当時の着物は粗い目の織物でしたから水に入るときに動きづらかったんです。それで我々は裸で船を引っ張ってました」と、彼は説明した。

★Row breaks out over naked boatmen