走りの技術についてアーダコーダ言えないボクは画像で指摘するくらいしか脳がないから、こないだリョー坊の走りを前・後ろ・横・斜めから撮影したんだけど、撮りっぱなしで見るのをすっかり忘れていた。
そういうワケで何日かたってリョー坊が見たいと言い出したとき、せっかくだからアサファ・パウエルの走りと比較して見てみようと思い立ったボクは、YouTubeでアサファパウエルの動画を探してみたのだった。
すぐに見つかって、リョー坊と二人でじっくり観察した。
一番最初にわかったことは体がブレていないということだった。
そして、ブレていないとはどういうことなのかを二人で考えてみた。
いろいろ考えてみた後、リョー坊の走りを見ることにした。
リョー坊の走りは端的に言えば、「欽ちゃん走り」風なのであった。
つまり、腕の動きが横方向にも大きく揺れているってことだった。そのせいで体も揺れていた。他にもヘンテコな部分はあったけど、まず、体をブレさせないことが大事だろうってことになって、腕の動きを前後に振るよう努力していこうってことになった。
そして、腕を前後にキレイに振るにはどうしたらいいだろうってことになったんだけど、めんどくさくなったボクは「自分で考えなっせ」と言い放った。
数日が経ち、リョー坊に聞いてみた。
「どぎゃんするといいと?」
リョー坊は、リビングと和室を隔てるフスマの縁に立ち、フスマを肩幅より少し広く開けて、そこで腕振りを始めた。
家族全員から「お~っ」と感嘆の声が上がった。
「はやく、振ってん」ボク
『バチッ、ガシッ!』
指、肘がフスマ及び柱を直撃した。
ボクはぐっと笑いをこらえた。
・・・・だけど、真剣に速く腕を振れば振ろうとするほど肩に力が入り、腕振りはヘンテコな形になっていった。
ボクは我慢ができずにとうとう笑い出してしまった。
リョー坊は泣き出してしまった。
「一生懸命やっているのに、笑わんでぇ!」
そう叫ぶと、暗い和室のフトンに突っ伏した。
「馬鹿たれがぁ!、そぎゃんこつで泣くな!、笑われたくなかったら、笑われんようにやるまでたぁ!」
そのあとリョー坊は、風呂場や玄関の鏡の前で自分を見つめながらひたすら腕振りをやっていた。
そういうワケで何日かたってリョー坊が見たいと言い出したとき、せっかくだからアサファ・パウエルの走りと比較して見てみようと思い立ったボクは、YouTubeでアサファパウエルの動画を探してみたのだった。
すぐに見つかって、リョー坊と二人でじっくり観察した。
一番最初にわかったことは体がブレていないということだった。
そして、ブレていないとはどういうことなのかを二人で考えてみた。
いろいろ考えてみた後、リョー坊の走りを見ることにした。
リョー坊の走りは端的に言えば、「欽ちゃん走り」風なのであった。
つまり、腕の動きが横方向にも大きく揺れているってことだった。そのせいで体も揺れていた。他にもヘンテコな部分はあったけど、まず、体をブレさせないことが大事だろうってことになって、腕の動きを前後に振るよう努力していこうってことになった。
そして、腕を前後にキレイに振るにはどうしたらいいだろうってことになったんだけど、めんどくさくなったボクは「自分で考えなっせ」と言い放った。
数日が経ち、リョー坊に聞いてみた。
「どぎゃんするといいと?」
リョー坊は、リビングと和室を隔てるフスマの縁に立ち、フスマを肩幅より少し広く開けて、そこで腕振りを始めた。
家族全員から「お~っ」と感嘆の声が上がった。
「はやく、振ってん」ボク
『バチッ、ガシッ!』
指、肘がフスマ及び柱を直撃した。
ボクはぐっと笑いをこらえた。
・・・・だけど、真剣に速く腕を振れば振ろうとするほど肩に力が入り、腕振りはヘンテコな形になっていった。
ボクは我慢ができずにとうとう笑い出してしまった。
リョー坊は泣き出してしまった。
「一生懸命やっているのに、笑わんでぇ!」
そう叫ぶと、暗い和室のフトンに突っ伏した。
「馬鹿たれがぁ!、そぎゃんこつで泣くな!、笑われたくなかったら、笑われんようにやるまでたぁ!」
そのあとリョー坊は、風呂場や玄関の鏡の前で自分を見つめながらひたすら腕振りをやっていた。