遠征から帰ってきた翌日は月曜日。
月曜日と言えば、キッズソフトの日(S小グランドでの超贅沢な自主練日)。
7時過ぎに慌てて帰宅。人の気配無し。
あれッ?リョー坊は?先に行ったのかなぁ?道具あるしなぁ?。
和室に入るとボクの布団で指を咥えて寝ているリョー坊を発見。枕元にはMAJOR14巻が。
「リョー坊、リョー坊、起きろ、起きろ」
「・・・ZZZZ」
「起きろって」
「・・・ZZZ・・・」
部屋からはS小方面が見えるんだけどグランドには既に明かりが灯っていた。
「もう、KKTジィサンが来とるばい」
「・・・ZZZ・・」
ボクはリョー坊をおいてS小グランドに向かってペダルを漕いだ。
グランドのベンチにKKTジィサンが一人ぽつねんと座っていた。
グランドを囲む桜の木はスッカリ葉を落としており秋の深まりが感じられた。
「スミマセン、リョウタロウは寝ておりましてですね、ワタシだけが来ちゃったデス」
KKTジィさんは耳が凄く遠いから、大きな声でそう言った。
「疲れてるんでしょう。」KKTジィさんの声はいつものようにひどくかすれていた。
「実は、土日、長崎に遠征試合で・・・」
「・・あ、そうですか、そりゃぁ疲れとらすですな、大変だったでしょう」
「・・ええ、まぁ・・」
ボクはアップで汗を流したあと、KKTジィさんにソフトボールでのキャッチボールをお願いした。最初は至近距離でゆっくり、だんだん距離を伸ばしていき40mくらいになったころ、リョー坊がグランドに到着した。ボクがグランドに到着してから既に30分以上が経っていた。
車を運転してきたカミさんがボクに近寄ってきて、リョー坊は起きたらすぐに自分で身長を測って1cm伸びてるって騒いでた、バカね、と笑いながら話してくれた。
リョー坊のアップ中、ボクとカミさんとKKTジィさんでしばらく談笑。
アップのあと久しぶりにリョー坊とキャッチボールをした。
実は、3週間前からボクは右手の親指付け根を傷めていて(たぶん骨折)ボールがまともに握れなかったのだ。
5分くらい軽いキャッチボールをやって「そろそろいいぞぉ」と声を掛けた。
「ワカッタ」
16、7mの距離間で体を大きく使ったキャッチボールを始めた。
何球目かに凄くイイ球がきた。音も聞こえた。ミットの音も良かった。
「おおぉッ!」
そんなイイ球が何球か続いた。
「なんか伸びてる!?」
リョー坊も手応えを感じているようだった。
「KKTジィさんにも捕ってもらおう」
防具一式を身にまとったKKTジィさんがキャッチャー。マウンドにはリョー坊。ボクは審判。
リョー坊の投球練習が始まった。
しかし、さっきみたいな球は来なかった。
投げてる本人はたちまちブスクレだした。そして、とうとうマウンドに座り込み、泣き出してしまった。
「あんまりムリなさらんほうが・・・」KKTジィさんはマスクを取ってそう言うと、ボクと一緒にマウンドへ歩いた。
泣きじゃくるリョー坊に訊いた。
「もう今日はやめようか」
「・・やめん、まだする」
リョー坊は泣きながらそう答えた。
「は?、なんてですか?」
リョー坊の答えが聞き取れなかったKKTジィさんがボクに尋ねた。
「まだ続けるそうです」(声大)
「あ、そうですか」
ボクとKKTジィさんはお互いに呆れ顔になった。
月曜日と言えば、キッズソフトの日(S小グランドでの超贅沢な自主練日)。
7時過ぎに慌てて帰宅。人の気配無し。
あれッ?リョー坊は?先に行ったのかなぁ?道具あるしなぁ?。
和室に入るとボクの布団で指を咥えて寝ているリョー坊を発見。枕元にはMAJOR14巻が。
「リョー坊、リョー坊、起きろ、起きろ」
「・・・ZZZZ」
「起きろって」
「・・・ZZZ・・・」
部屋からはS小方面が見えるんだけどグランドには既に明かりが灯っていた。
「もう、KKTジィサンが来とるばい」
「・・・ZZZ・・」
ボクはリョー坊をおいてS小グランドに向かってペダルを漕いだ。
グランドのベンチにKKTジィサンが一人ぽつねんと座っていた。
グランドを囲む桜の木はスッカリ葉を落としており秋の深まりが感じられた。
「スミマセン、リョウタロウは寝ておりましてですね、ワタシだけが来ちゃったデス」
KKTジィさんは耳が凄く遠いから、大きな声でそう言った。
「疲れてるんでしょう。」KKTジィさんの声はいつものようにひどくかすれていた。
「実は、土日、長崎に遠征試合で・・・」
「・・あ、そうですか、そりゃぁ疲れとらすですな、大変だったでしょう」
「・・ええ、まぁ・・」
ボクはアップで汗を流したあと、KKTジィさんにソフトボールでのキャッチボールをお願いした。最初は至近距離でゆっくり、だんだん距離を伸ばしていき40mくらいになったころ、リョー坊がグランドに到着した。ボクがグランドに到着してから既に30分以上が経っていた。
車を運転してきたカミさんがボクに近寄ってきて、リョー坊は起きたらすぐに自分で身長を測って1cm伸びてるって騒いでた、バカね、と笑いながら話してくれた。
リョー坊のアップ中、ボクとカミさんとKKTジィさんでしばらく談笑。
アップのあと久しぶりにリョー坊とキャッチボールをした。
実は、3週間前からボクは右手の親指付け根を傷めていて(たぶん骨折)ボールがまともに握れなかったのだ。
5分くらい軽いキャッチボールをやって「そろそろいいぞぉ」と声を掛けた。
「ワカッタ」
16、7mの距離間で体を大きく使ったキャッチボールを始めた。
何球目かに凄くイイ球がきた。音も聞こえた。ミットの音も良かった。
「おおぉッ!」
そんなイイ球が何球か続いた。
「なんか伸びてる!?」
リョー坊も手応えを感じているようだった。
「KKTジィさんにも捕ってもらおう」
防具一式を身にまとったKKTジィさんがキャッチャー。マウンドにはリョー坊。ボクは審判。
リョー坊の投球練習が始まった。
しかし、さっきみたいな球は来なかった。
投げてる本人はたちまちブスクレだした。そして、とうとうマウンドに座り込み、泣き出してしまった。
「あんまりムリなさらんほうが・・・」KKTジィさんはマスクを取ってそう言うと、ボクと一緒にマウンドへ歩いた。
泣きじゃくるリョー坊に訊いた。
「もう今日はやめようか」
「・・やめん、まだする」
リョー坊は泣きながらそう答えた。
「は?、なんてですか?」
リョー坊の答えが聞き取れなかったKKTジィさんがボクに尋ねた。
「まだ続けるそうです」(声大)
「あ、そうですか」
ボクとKKTジィさんはお互いに呆れ顔になった。