三流読書人

毎日の新聞 書物 など主に活字メディアを読んだ感想意見など書いておきたい

ドングリ小屋住人 

やまじきて なにやらゆかし

2009年03月28日 10時50分39秒 | Nature Photo



  やまじきて なにやらゆかし すみれぐさ

 ご存じ松尾芭蕉 野ざらし紀行。このときまだ41歳である。
 
 これはたちつぼすみれの一種のようだ。  

 すみれ、花言葉は 「慎み深さ」だそうである。


 春は良い。ブログのネタがいっぱい咲いている。
 できるだけその雰囲気を伝えたいと思うが、所詮自己満足の世界である。




筍 初物 get

2009年03月19日 17時52分47秒 | くらし


ほぼ昨年と同じくらいか時期は、早掘りといってもよいか。
初物を掘り当てるとやはりうれしい。
本当は4月に入ってからの方が美味いと思うが。
夜、わらびも到来して炊き込みご飯と若竹汁、バンザイ!

まずは孟宗竹、ずっと後になって破竹、真竹も美味い。
黒竹も食べられる。
繊維質だけなんだろうか、究極のダイエット食。

ほんとに美味い。大好き筍、これでメタボリックシンドロームを克服しよう。




木蓮 黄砂

2009年03月18日 11時35分13秒 | Photo




木蓮が今日満開となった。
快晴である。にもかかわらず空は白っぽくもやってすかっとしない。
黄砂である。
中国の大気汚染をもろにかぶってわが国は薄汚れてしまう。
とまで言ったら語弊があるか。

日本も60年代から70年代にかけて空気を汚しっぱなしにした。
それは太平洋上に流された。
海も汚した。川も、土壌も。
いまさらよその国のことを言えようか。

とは思う。
しかし、青空の下で見たい。桜もその他の花々も。

後ろのうるさい小枝は桜。つぼみはまだ固い。
あと1週間か。
花見である。


 

与謝野晶子 「駄獣の群」

2009年03月13日 14時07分40秒 | 地球環境

駄獣の群   与謝野晶子

ああ、此国の
怖るべく且つ醜き
議会の心理を知らずして
衆議院の建物を見上ぐる勿れ。
禍なるかな、
此処に入る者は悉く変性す。
たとへば悪貨の多き国に入れば
大英国の金貨も
七日にて鑢にて削り取られ
其正しき目方を減ずる如く、一たび此門を跨げば
良心と、徳と、理性との平衡を失はずして
人は此処に在り難し。
見よ、此処は最も無智なる、
最も悖徳なる、はた最も卑劣無作法なる
野人本位を以て
人の価価を 最も粗悪に平均する処なり。
此処に在る者は
民衆を代表せずして
私党を樹て、
人類の愛を思はずして
動物的利己を計り、
公論の代りに
私語と怒号と罵声とを交換す。
此処にして彼等の勝つは
固より正義にも、
聡明にも 大胆にも、雄弁にもあらず、
唯だ彼等互に
阿附し、
模倣し、
妥協し、
屈従して、
政権と黄金とを荷ふ
多数の駄獣と
みづから変性するにあり。
彼等を選挙したるは誰か、
彼等を寛容しつつあるのは誰か。
此国の憲法は
彼等を逐ふ力無し、
まして選挙権なき
われわれ大多数の
貧しき平民の力にては……
かくしつつ、年毎に、
われわれの正義と愛、
われわれの血と汗、われわれの自由と幸福は
最も醜き
彼等駄獣の群に
寝藁の如く踏みにじらるる……

この詩を与謝野晶子が読売新聞紙上に発表したのは1915年12月である。
祖母のこの詩を与謝野馨氏はどう読んでいるのか。
また、国民はどう読むか。
此国の憲法は彼等を逐ふ力無し、まして選挙権なきわれわれ大多数の貧しき平民の力にては・・・」という時代ではない。憲法は国民主権をうたい、これら駄獣を葬り去ることはわれらの手にゆだねられている。
最も無智なる、最も悖徳なる、はた最も卑劣無作法なる野人」によって「われわれの正義と愛、われわれの血と汗、われわれの自由と幸福は最も醜き彼等駄獣の群に寝藁の如く踏みにじらるる・・」時代ではない。すくなくとも権利の上では。
おそらく与謝野晶子 今日にあれば、彼ら駄獣のほしいままを赦す国民にむしろ怒りを向けるのではないか。

 

 


山葵の花が

2009年03月09日 11時45分04秒 | Nature Photo




これは山葵です。
山葵の花が咲いています。
この大きさだと根っこは期待できない。刺身の薬味になるほどのものはない。
葉が美味しい。さっと湯を通して、しょうゆで和える。
もっと大きな葉だと、茎も一緒にしょうゆ漬けにしたものをご飯に混ぜ、おにぎりにして葉で包む。
めはり寿司の高菜の代わりに山葵の葉である。
これは美味しい。

なにより、この光沢のある葉、小さな白い花、は早春を感じさせ、なんとも美しい。

これからいろんな花がつぎつぎと咲く。
次第に春が深まって行く。


土筆

2009年03月07日 10時33分48秒 | Nature Photo




昨夜、つれあいがつくしのはかまをとっていた。え、もう、つくしかと思った。
気がつかなかったが、たくさん出ている。

   土筆煮て飯くふ夜の台所      正岡子規

   土筆煮て母子に不和のある筈なし  片桐てい女

   宵の雨しるや土筆の長みじか    闇 指



今日は啓蟄

2009年03月05日 19時19分27秒 | くらし
今日は啓蟄。
まだ寒い日もあって「春だ」という実感は充分ではない。
が、先日、配偶者がこれはムカデと違うやろかといって紙の上に乗せて持ってきた。1cmほどの小さなムカデ。
土中に潜んでいた蟻、蛇、蛙、蜥蜴、百足などあまり好きになれない連中がぞろぞろ這い出す。
季節はもうそうなのだ。
ワラビを取りにいってマムシに出会うときもある。家の中を百足が這っていることもある。
布団のなかで噛まれた事もある。
快い季節は彼らにとっても良いのだ。
しょうがない、が見つけ次第殺す。
農薬も使う。
完全に共存、共生することはできない。
どこで折り合いをつけるか。
噛まれても死ぬこともあるまい。

  啓蟄の蚯蚓の紅のすきとほる         山口青邨

  けいちつやひとめをいとひつつ生くる     道山草太郎

  啓蟄やもの書く腰をうちたたき        遠藤梧逸

  啓蟄のわが影法師わが厭ふ          山田文男

グリーンバブル

2009年03月04日 19時51分41秒 | 地球環境

 昨日の新聞を見ていて傾聴に値すると感じたので紹介したい。 
 エコロジーといえば即それで金儲け。 企業のイメージアップにということと思うがテレビのコマーシャルを見ていて苦々しく思っていた。どれ だけ環境問題に関心を持っているか取り組んでいるかということを言いたい企業だらけだ。  

3月3日付け毎日新聞 証券欄コラム 「経済観測」全文 
   グリーンバブル 
 世界に広がっている経済危機打開の決め手として、環境に関心が集まっている。「グリーン・ニューディ ール」だという。オバマ米大統領が2月24日に行った議会演説でも、米国再生の3本柱のひとつがクリー ンエネルギー開発だ。 
 人類の活動の場である地球が、環境面で維持不可能な状況になりかねないことは、地球温暖化や森林減少 、砂漠化の進行を見てもあきらかだ。世界がこうした問題に取り組むことは正しい。そのために、積極的、 かつ大胆な財政措置を講ずることは地球益にもなる。それにもかかわらず、いまのブームにはどこか、いか がわしさを覚える。 
 環境が持ち上げられている裏に、バブル期待があるように思えてならないからだ。環境投資も大掛かりに やれば、景気テコ入れ効果はある。太陽光や風力など再生可能エネルギーの開発、次世代自動車の開発など が典型だ。ただ、経済成長を維持していくことが前提ならば全体として環境負荷が低下するといえるだろう か。本当の脱炭素社会もおぼつかない。 
 経済社会のグリーン化というのであれば、20世紀的な物的成長の見直しから始めなければならない。経 済構造の根本的な組み替えである。ジョン・スチュアート・ミルが19世紀半ばに提起した「停止型社会」 が一つのモデルだ。ミルはそれを恐れることはないと言っている。 
 本当のグリーン・ニューディールがあるとすれば、少なくとも先進国ではそうした社会を築くことだ。と ころが、いまの議論は、環境分野への投資が増えれば、新産業が勃興し、雇用も創出できるという成長期待 論そのものだ。つまるところ、バブルの再来願望だ。環境で大もうけしようなど、思い違いもはなはだしい 。(丸園礼)
 
 いかがでしょうか。私は同感です。