如何にハイテクの時代だなんだといっても戦争というものは人を殺すことを目的として行われる。
そのための凄い兵器が次々と開発される。
殺されるのはどういう人たちか。
多くは非戦闘員である。戦争のための装備を持たない。防護服などもない。
反撃の手段も被害を防ぐ手だても持たないのである。
最も残酷なのは、地雷であるし、クラスター爆弾(別名チャイルドキラー)などである。
性別も年齢も問わず無差別に殺す。
アメリカの国防総省は先日クラスター爆弾についての「新方針」を策定したという。
曰わく「新たに設ける安全基準に満たないクラスター爆弾は減らす」。
この残酷な爆弾の安全基準とは何か。このパラドックスを理解できるだろうか。
以下『毎日新聞』新聞の報道(部分)
【 米国防総省は今月初めまでに新方針を策定、ゲーツ国防長官が署名した。同省は現在、関係各省との最終調整を進めている。クラスター爆弾の不発弾を①技術的改良②使用の制限ーーなどにより減らす方針。
AP通信によると、新方針の概略をまとめた文書は計3枚。「2018年以後は、クラスター爆弾は、搭載する子爆弾の爆発率が99%以上でなければならない」と定めた。また、同年までの移行期間で、不発率の高い(1%以上)「旧型」を他国に譲渡する可能性についても指摘。譲渡を受けた国も、18年以後の使用は禁じるとした。さらに米軍が貯蔵する同爆弾のうち、「(米国防総省が定める)新たな安全基準に満たないものは、来年6月までに削減を開始する」と定めているという。 】
クラスター爆弾という悪魔的な兵器に対する国際的な圧力は高まっているが、この新方針がそれに応えうるものになっているかどうか疑問である。安全基準に満たないものは他国の譲渡するというのである。
誰に対して安全であるというのか。誰か教えてくれ。
クラスター爆弾は日本の自衛隊も持っている。148億円分購入しているそうだ。もちろんアメリカから。