三流読書人

毎日の新聞 書物 など主に活字メディアを読んだ感想意見など書いておきたい

ドングリ小屋住人 

鮮やかな実り くさぎの実

2009年10月22日 08時09分59秒 | Nature Photo


くさぎの実である。
食べられないと思う。
葉はゆでて乾燥させたものを食べる地方があると聞いた。
葉は強いにおいがある。だから臭木。
芳香とは言い難いが臭いというのもどうだろうか。
見事な実である。さるぼぼに似ている。
白い花もきれいである。




ホトトギス 咲く

2009年10月14日 08時39分05秒 | Photo


ホトトギスが咲きはじめた。
ユリ科の花。
不如帰の胸毛に似たまだらの模様からホトトギスというのだそうだ。(「新撰俳句歳時記」明治書院)
空を飛ぶ不如帰はもう鳴き声は聞こえない。これは夏の季語。
南へ帰ったのだろう。
けたたましい不如帰の鳴き声にくらべ、この花は地味である。


紫の斑の賑しや杜鵑草          轡田 進

ほととぎす咲かせかたぶく齢かな     岩城のり子
 
ほととぎす草今日のむなしき手を伸べぬ  八木林の助

などがある。(「新撰俳句歳時記」明治書院)

ダーウィン 「種の起源」

2009年10月01日 11時20分45秒 | 徒然なるままに

おとといの毎日新聞コラム「発信箱」福島良典氏(ブリュッセル支局)が面白かった。そういう考え方もあったんだと。
 
タイトル「首の短いキリン」
《 キリンの首はなぜ長いのか?高い木の葉を食べることができた個体だけが生き残ったからーーと学校で習った。イギリスの自然科学者、チャールズ・ダーウィン(1809~82年)が進化論で唱えた自然選択説の一例だ。
 今年はダーウィン生誕200年。「種の起源」の出版150年が重なり、関連の催しが」世界各地で目白押しだ。ダーウィンが進化論の着想を得たビーグル号の航路をたどる調査航海も始まった。
 進化論は社会や文化にも影響を与えている。経済や人口の規模、人種、宗教、政治団体など国々を分類する方法は多々あるが、「進化論を信じている人が多いか」で世界を色分けすることもできる。「宗教離れ」が進む北欧やフランスで8割以上、日本、インド、中国では7割以~8割弱が「進化論は正しい」と考えている。キリスト教の敬虔な信者が多い米国は約4割、イスラム教徒が多数のトルコやエジプトは3割を切る。
 「神が人間を創造した」という信仰と、「人間とサルの祖先は共通だ」と考える進化論は相いれない。進化論で科学の地平は開けたが、否定派が鳴らす警鐘にも耳を傾けなければいけない点がある。適者生存の論理を人間に当てはめることの危険だ。
 進化論から、優秀な人間を人為的に作り出そうとする優生学が生まれた。世界恐慌の社会不安に乗じ、それを暴力的に政治利用したのが、アーリア人優越主義を取ったヒトラーのナチス・ドイツだ。
 グローバル化時代の不況に、欧州の一部では「自分さえ良ければいい」という排他的な空気が頭をもたげる。首の短いキリンも普通に暮らせる社会を如何に作るか。人類に課せられた共通の挑戦だ。》

 ダーウィンの進化論を信じることができるかどうか、が科学と信仰を対立させているようであって、人間はそれを許容し生存してきた。人間たるゆえんだ。
 どちらかでなければならないとするとき人類は滅ぶ。戦争が絶えないことの原因のひとつであろう。
 
 適者生存というのは恐ろしい発想である。
 後期高齢者医療制度、障害者自立支援法、など弱者切捨ての論理と政策がよく理解できた。